はじめに
この記事では、学生が知っておくべき情報【奨学金制度】について最も人気な「日本学生支援機構」の奨学金制度を例に、詳しく説明します!
また、奨学金の返済に関して注意すべき点も合わせて紹介するので、この記事を読んで奨学金の仕組みについても詳しく学んでください!
目次
奨学金制度とはどのようなもの?
まずは、奨学金の概要を説明します。
奨学金とは、経済的理由で進学が困難な学生に学費や生活費を給付または貸与する制度であり、「貸与型=借りる」と「給付型=もらう」が存在します。
奨学金の利用者は意外に多く、今回紹介する「日本学生支援機構」の奨学金の場合、令和4年度では50万人以上が新規で採用されています。(給付金新規採用数は124,361人、貸与型は39万9,499人)
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度は大学生に最も一般的な奨学金であり、給付型と貸与型の二種類の奨学金があります。
給付型奨学金、貸与型奨学金のどちらとも学力基準と家計基準の2つの条件があります。
まず、給付型奨学金の学力条件(進学前)は以下の2つです。
①高等学校等における第1学年から申込時までの全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること。
②社会で自立し、及び活躍する目標をもって、入学しようとする大学等における学修意欲を有することが、文書、面談等により確認できること。
②の学修意欲等の確認は、高等学校等において面談の実施又はレポートの提出等により行われます。
次に、給付型奨学金の家計基準です。家計基準には収入基準と資産基準の2つにいずれも該当する必要があります。
収入基準は、所得によって第1区分から第4区分までわかれます。自分がその区分に該当しているのかは公式ページで確認してみましょう!!https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kakei/yoyaku.html
続いて、貸与型奨学金を紹介します!
貸与型奨学金は第一種(無利子の奨学金)と第二種(有利子の奨学金)の2つに分かれます。
さらに、第一種(無利子の奨学金)は「自宅通学か、自宅外通学か。大学は国公立・私立のどちらか。」で、貸与金額が変わる仕組みです。
同様に、第二種(有利子の奨学金)も、「大学の学部」で貸与金額が変わります!
第一種(無利子の奨学金)の学力条件(進学前)は、次の①または②のいずれかひとつに該当する必要があります。。
①高等学校等における申込時までの全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること。
ただし①を満たさない場合であっても、次のア~ウのいずれかに該当し、かつ、将来社会で自立し、及び活躍する目標をもって進学しようとする大学等における学修意欲がある者として学校から推薦されれば、第一種奨学金の学力基準を満たす者として取り扱うことができます!
ア.生計維持者(原則父母)の貸与額算定基準額が0円である。
イ.生計維持者(原則父母)が生活保護を受給している。
ウ.「社会的養護を必要とする人」(児童養護施設等入所者、里親による養育を受けている者等)である。
②高等学校卒業程度認定試験合格者であること。
また、第一種(無利子の奨学金)の家計基準は
生計維持者の貸与額算定基準額が189,400円以下である必要があります。
貸与額算定基準額がわからない!!そんな人は確認シートで計算してみましょう!
支給額算定基準額及び貸与額算定基準額の計算手順(確認シート)【2024年度春の在学採用版】https://www.jasso.go.jp/shogakukin/moshikomi/zaigaku/kekka/__icsFiles/afieldfile/2024/04/12/2024springtejun_3.pdf
続いて、第二種(有利子の奨学金)の学力条件(進学前)は、以下の①~④のいずれかに該当する必要があります。
①高等学校または専修学校(高等課程)における学業成績が平均水準以上と認められる者
②特定の分野において特に優れた資質能力を有すると認められる者
③進学先の学校における学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがあると認められる者
④高等学校卒業程度認定試験合格者であること。
そして、第二種(有利子の奨学金)の家計基準は
生計維持者の貸与額算定基準額が381,500円以下であることです。
奨学金にまつわる心配事を解決しよう!!
奨学金制度を利用するにあたって様々な心配事は尽きませんよね。
特に、返済の心配をしている方は多いと思います!
繰り上げ返済とは
一般的に、奨学金の返済は15年、20年と長期にわたります。
そのため、「なるべく早く返済を済ませる方法はないのかな?」「余裕がある時に多めに返済することは可能?」などと考えている人もいるでしょう。
そのような人達にお勧めしたいのが、奨学金の繰り上げ返済の制度です!
繰り上げ返済とは、決められた月々の返済額より多く支払うことで、通常よりも早く奨学金の返済を完了させる方法です。
繰り上げ返済には大きく2つのメリットがあります!
1つ目は、支払い利息が節約できる可能性がある点です。
奨学金によっては、繰り上げ返済で返済期間が短くなることで支払う利息の総額が少なくなる場合があります。つまり、繰り上げ返済をすることで、利息負担を大幅に軽減できる可能性があるということです!!
2つ目は、精神的な負担が軽くなる点です!
奨学金の返済が長引けば、それだけ精神的な重荷になります。早期に完済できれば、それにこしたことはないですよね。
今回紹介した日本学生支援機構の奨学金制度も、繰り上げ返済を行っているため、申し込み方法など詳しい情報はこちらをチェックしてみましょう!
繰上返還について | JASSO https://www.jasso.go.jp/shogakukin/henkan/houhou/kuriage/index.html
参考文献 奨学金の繰上返済って本当にお得? こんな人は繰り上げを検討しよう https://financial-field.com/living/entry-63618
返済ができない!を無くすポイント
最後に、将来「返済ができない!!」という事態を防ぐためのポイントを紹介します。
奨学金返還方法には2種類あります。
1つ目は、返済額を毎年見直せる所得連動返還方式です。所得があまり高くない時でも 無理のない月額で返還できるので、 将来のリスクに備えられる利点があります!
2つ目は、返還完了まで返済月額が同じである定額返還方式です。最後まで同じ月額で返還するので、返還の計画がたてやすい利点があります!
どちらが自分に合った返済方法なのかを考えることが重要です。
そして、利子と返還シミュレーションチェックすることも必須です。
利子は奨学金のタイプによって変わるため自分の利子を確認し、実際の返済額をシミュレーションしましょう!!この際は、両親と一緒に確認することをおすすめします!
日本学生機構の奨学金の場合は、給付貸与奨学金早わかりガイドを参考に計算してみましょう!
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/moshikomi/yoyaku/tebiki/__icsFiles/afieldfile/2024/04/05/r7_hayawakariguide.pdf
おわりに
今回は2024年度日本学生支援機構の奨学金を紹介しましたが、他にも大学や地方公共団体が支援している奨学金制度など多くの種類があります!
また、奨学金の条件、申請方法は毎年変化する可能性があるため、注意しましょう!
これを機に、ぜひ自分に合った奨学金を見つけてみてください!
独立行政法人日本学生支援機構 https://www.jasso.go.jp/