転学したい大学生必見!転部経験者に聞く転学・転部の方法とは?

転学制度

はじめに

高校生の多くは自分が将来やりたいことから逆算して学部や学科を決めると思いますが、いざ大学に入学してみると、実はその学部では自分の学びたいことを扱っていなかったり、将来の夢が変わったりすることも珍しくはありません。

そんな時、その夢を諦めるか、もしくは別の学部に入りなおすためにもう一度受験勉強をするかしなくてはいけないのでしょうか。

実は必ずしもそうとは限りません。

あまり知られてはいませんが、大学によっては、転部(現在在籍する学部から他の学部に転籍すること)や転学科(同一学部内において、現在在籍する学科から他の学科に転籍すること)の制度が整備されています。

明確な理由や目標がある場合には、文系学部から理系学部への転部(理転)や理系学部から文系学部への転部(文転)も可能なのです。

転部の仕組みは大学によって様々ですが、転学先の学部長の承認を得た後、転部試験や大学入試の成績などを考慮され、実際に転部が認められるかが決まるところが多いようです。

大学によって出願資格が異なっていたり、そもそも転部制度がない大学もあるので自分が転学したい大学の情報を調べてみることをお勧めします。

転部制度がある大学の例
京都大学、早稲田大学、慶応大学、大阪大学、九州大学、信州大学、神戸大学など

今回は特に東京大学を例に実際に転部した人にお話を聞きました。
転学や転部を考えている方は、参考にしてみてくださいね!

転部経験者に聞いた!大学の転学・転部の方法

東京大学を例にみる大学転部の方法

東京大学には、一般的な大学のような学部ごとの募集とは異なり、文科一類~三類、理科一類~三類のように科類ごとに募集が行われます。

専門学部に進学するのは2年生の後期からで、1,2年生のテストの成績にもよりますが、科類によって進める学部が制限されているわけではないので、理転や文転も可能となっています。

将来の可能性を広げるという意味では転部制度と似ているといえるでしょう。

大学の中には学生の将来の可能性を広げるような制度が整備されています。

しかし、理転や文転となると学習内容が大きく異なるために躊躇ってしまう人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は実際に文系学部からの理転を経験された東京大学出身のE・Tさんにお話を伺いました!

実際に理転をした大学生にインタビュー

名前:E・Tさん
大学:東京大学文科三類→農学部農業経済学科

理転を考えたきっかけ

もともと私は人と関わることが好きで、社会を動かすような仕事がしたいという気持ちがありました。

高校生の時には、理系の就職先はあまり社会を直接動かせる職がないと思っていたのと、理系科目の成績が伸び悩んでいたこともあり、東京大学の文科三類の受験をすることに決めました。

大学に入ってみて感じたことは高校までの勉強と大学での学問は全く別物だということです。

高校までは問題が与えられており、解法暗記で解けてしまう場合が多いですが、大学の学問はそもそも問題を自分で考える必要があったり、答えがない問を実証する力が要求されます。

そのような力は社会に出た後で必須となるのですが、大学4年間だけでは完全に身に着けるのが困難です。

そこで大学院に進もうと思いましたが、文系の大学院では何を学んでいるのか不透明なこともあり、就職の際に不利に働く可能性があります。
そこで、せっかく進振りという機会が用意されているのだから、それをフル活用して理転することを決心しました。

理転の経験を生かした職に

私は1人暮らしで自炊をしていたこともあり、「食」に関心がありました。そのため農学部農業経済学科に進学することに決めました。

理転をするということを親に相談した際は心配されたものの、最終的には自分の選んだ道を応援してくれました。

理転をしても社会を動かすようなことをしたいという思いは残っていたので、農学部で学んだことを生かせる職につきに、「食」から生活を変える道を選びました。

内定する際にも、理系の院で身についた問題提起能力は非常に役に立ったと思います。

理系と文系の両方を経験してみて

理系と文系の両方にはそれぞれ違った利点があると思います。

理系は大学院に行きやすい他、工学院など理系色の強い学部だと所属した研究室の教授から研究内容を振ってくれることが多いので、何をやるべきか明確になりやすいことが挙げられます。

一方、文系の場合は研究室の縛りがなく自由度が高いため、自己管理がしっかりできる人であれば自主的にフィールドワークに出かけたりすることで、自分のやりたいことを学べるというところが良いと思いました。

理転をしようと考えているなら、早めに行動を

理系科目は高校からの積み重ねという面もあるので、文系から理系に転部するのはやはり世間で思われているようにハードルが高いことは事実です。

しかし、先ほどから述べたように、高校までの勉強と大学までの勉強は大きく違います。

特に数学は自分で問題を設定し、論証するという面で哲学的であるともいわれ、高校までの公式や解法暗記の勉強とは大きく違うため、高校時代までに成績が悪かった人でも十分に巻き返すことができるでしょう。

ただ、大学によって転部をするためには受講しなくてはならない授業があることもあるため、転部をしようと考えている人は早めに自分の通う大学の転部制度について情報収集をしみてください。

最後に

いかがだったでしょうか。

転部というのは大きな選択であり不安も多いはずですが、実際に行った人から後悔の声はありませんでしたね。

大学での学問は専門的であり、興味がない場合だと勉強を続けていくのが難しいのは事実です。
そんな時は、転学・転部の制度を活用してみるのも1つの手ではないでしょうか。

一方で活用の際は、しっかりと親御さんに相談し情報を収集した上で間違いのないようにしましょう!




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