みなさんこんにちは!僕は沖縄出身東大生のぴぺりたと言います。
このコラムでは、センター英語で250点満点を獲得したぴぺりたが、洋楽で使われた歌詞を題材にしてみなさんの英語の学習をより楽しくすることを目的としています!
継続するちから
先週のコラムで、「新学期になって生まれたやる気をすぐ行動に移そう」ということを書きましたが、みなさんそれは達成できましたか?
達成できた人、やろうと思ってもやらなかった人、そもそも何も考えていなかった人、色々いるかと思います。しかし、何れにせよ、第一志望に合格しようと思ったら、目標を持って、それに向かって継続的に努力する必要があります。
たとえE判定だとしても、まだまだ4月で合否なんて決まるわけがありません。ここで諦めずに努力し続ければ、約1年経つ頃には想像を超える成績を獲得することができるようになりますよ。
例えば、僕は高2のセンター同日模試で537/900でした。しかし、そこから1年間勉強して、745/900まで上がりました。さらにもう1年経つと、822/900までセンター試験の得点が上がったんです。
初めがどんな点数であれ、継続的に勉強していれば必ず結果に繋がります。
いま始めた努力は、これからも続ける。そしてまだ何も始められていないなら、今日からスタート。1年後の結果を楽しみに、頑張りましょう!
Avicii『Wake Me Up』
みなさんはこの曲を知っていますか?サビの部分は聞き覚えのある方も多いかと思います。今回は、この曲を通して楽しく英語を勉強していこうと思います!
重要事項の理解度チェック
まずは歌詞の中に出てくる重要な文法事項に関連して、次の文章が理解できるか考えてみてください。
- This pen is too expensive to buy.
- He is too busy to visit us.
- I tried to play the piano.
- I tried playing the piano.
1と2、3と4は似た文章ですが、文法的に異なる重要事項が隠れています。意味がわかった人も、どんな違いがあるのかぜひ考えてみてください!
too~to…構文と動詞の目的語
みなさんは「too to構文」をいうものを知っていますか?中学でも習うかもしれませんが、今回はただ訳すだけじゃなくて、文法的な構造としてどんな意味があるのかを考えたいと思います。
ところで、そもそもの意味は
- too A to V:AすぎてVできない
ポイントは「〜できない」という意味を含んでいることですね。なんとなく訳すのは簡単ですが、実は使われている動詞について考えると、少し難しくなるんです。ここで、先ほど紹介した2つの英文を訳してみましょう。
- This pen is too expensive to buy.:このペンは高すぎて買えない。
- He is too busy to visit us.:彼は忙しすぎて僕らを訪ねることができない。
2つとも知っている単語を組み立てながら「〜できない」を付け加えれば訳せますよね。しかし、この2つの文章には決定的な違いがあるんです!
それは動詞の目的語がどこにあるかです。2つの文章で使われている「buy」と「visit」は、両方とも他動詞です。他動詞ということは、必ず文の中に目的語がありますね。
しかし、2つ目の文には「visit us」とあるように目的語が「us」であるとすぐわかりますが、1文目はどうでしょうか?
「to buy.」で終わっているため、目的語がどれなのかよくわかりません。こんなときは、日本語訳を元に考えてみるもいいですよ!
「このペンは高すぎて買えない。」です。この文脈からいうと、「buy=買う」のは「this pen」ですね!つまり、1文目のto buyの目的語は「this pen」となります。
このように、too to構文に限らず英語ではぱっと見で動詞(主に他動詞)の目的語がなんだかわからないものが度々出てきます。
それでは、ここで歌詞の中の表現を確認してみましょう!
They tell me I’m too young to understand. Avicii『Wake Me Up』
実は、この歌詞をみたとき、僕は相当悩みました。というのも、understandの目的語が何なのかがわからなかったのです!
解釈としては2つありました。
- 例文1と同じように、主語が不定詞の目的語になって、「私が若すぎるから、私を理解することができないと、彼らが私に言う」と言う解釈(understand の目的語は「I」つまり「私」)
- understandを自動詞と考え「彼らは、私は若すぎて何もわかっていない、と私に言う」と言う解釈(understandの目的語はない)
です。また、これは歌詞の中のフレーズなので「understand the situation」というように何かが省略されていることも考えられますが、何れにせよ正確に理解しようとすればとても難しい文になるなと思いましたね。
正直な話、どっちでもいいんです。要するに、「お前はまだ未熟だ」と周囲の人から言われているということなのでしょう。しかし、英語が好きな僕は、文法について考える機会が与えられたらどうしてもこの違いを考えてしまうんですよね、、
みなさんはどう思うでしょうか?正しさなんてものはありませんが、どっちがより深いかを考えるのは結構楽しかったりしますよ。
不定詞と動名詞の大きな違い
みなさんは、次の表現の違いを知っていましたか?
- remember doing:〜したことを覚えている
- remember to do:〜することを覚えている
- forget doing:〜したことを忘れる
- forget to do:〜することを忘れる
- regret doing :〜したことを後悔する
- regret to do:〜することを残念に思う
- try doing:試しに〜しようとする
- try to do:〜しようとする
かんたんにまとめると、動名詞は過去との繋がり、不定詞は未来との繋がりが強いんです!!
非常に重要なので、ここで全て覚えておいてください。基本的に動名詞は前にあったことについて述べていて、不定詞はこれからしようとすることについて述べています。
今回紹介するのは、中でも難しい「try」についてです。
先ほど紹介した例文をもう一度見てみましょう。
- I tried to play the piano.:私はピアノを弾こうとした。(実際に弾いたかはわからない)
- I tried playing the piano.:私は試しにピアノを弾いた。(弾きはしたが、上手か下手かなどはわからない)
このように、よく似た2つの文章でも、意味には大きな違いがある場合があります。特に動名詞と不定詞が絡む表現はよく入試でも問われますので、注意して勉強してくださいね。
それでは、歌詞で使われた表現をみてみましょう!
I tried carrying the weight of the world. Avicii『Wake Me Up』
こちらは「〜ing」の動名詞が続いているので、「試しに〜してみる」と訳しますね。つまり
「試しに世界の重さを背負ってみた」という訳になりますね。しかし、実際に背負うことができたかはわからない、というニュアンスまで含んでいるので注意です!おそらくそんな世界に押しつぶされているという意味合いを含んでいるんじゃないかなと僕は思いますね。
それでは、今日のコラムはこれでおしまいです。少し難しかったと思いますが、考えれば考えるほど英語や言葉というものは味わい深く感じるものです。少しの違いを感じ取れるような人に僕はなりたいですし、みなさんにもせっかくたくさんの知識を身につけているのならそれを使って生活を充実させてほしいと思いますね。
それでは、来週もまたこのコラムを通してお会いしましょう。
僕は個人的にウェブサイト「ぴぺりたぐらむ」YouTubeチャンネル「piperitagram.channel」を運営しているので、こちらもぜひご覧になってください!