【東大合格体験記】理系数学13/120点から1年の浪人生活を経て東大理科二類に合格した話

はじめに

こんにちは。

私は現役時数十点差で理科二類不合格、1年浪人を経て東大に合格しました。

今回はそんな私の受験体験記になります。少しでも参考になれば幸いです!

私がどうして東大を目指したか。どうして理科二類を目指したか。

私が東大を目指すことに決めたのは、高校2年生の時です。

以前から漠然と、レベルが高い大学に進学したいとは思っていましたが、高2から通い始めた塾で周りがほとんど東大志望だったため、それに刺激されて東大を志望するようになりました。

私は以前から数学が苦手で英語と国語が得意だったので、大学受験では文理で必要な教科や配点が異なることを考慮すると、文系に向いていたと思います。

数学に苦手意識はありましたが、将来理系の研究をしたいと思っていたことと、暗記が苦手な上、社会より理科の勉強が楽しかったことから、理系を選択しました。

数学はどうしても苦手で足を引っ張ることは目に見えていたので、とりあえず東大を目指したいと思っていた私は合格最低点が東大理系で最も低い理科二類に決めました。

現役時の東大入試では数十点もの差で不合格でしたが、大学は最終学歴になるのでいつか後悔すると思い、実力は圧倒的に足りておらず次年度の合格の保証はないものの、併願校には進学せず浪人することにしました。

私が受験勉強を開始した時期と当時の学力

私が本格的に受験勉強を始めたのは、高校3年生の夏です。

春まで部活をしていて、塾の宿題も消化しきれないまま怠惰に毎日過ごしていたので、夏に受けた東大模試は全て最も低い判定でした。

私の通っていた高校と授業内容

私が通っていたのは、東京都内にある国立の高校です。

授業は、受験を意識したものではなく進度も早くはなかったので、授業で終わらない範囲がありその範囲は自習が前提とされている科目もありました。

塾・予備校の有無と通い出した時期

塾には高1から通っていました。高1では英数、高2から英数に加えて理科の授業を取っていました。

浪人してからはセンター地理を含め全教科を学べる予備校に通っていました。

私の高校は受験校ではなく、浪人するまで私は自主的に勉強できるタイプではなかったので、塾や予備校に通って良かったと思っています。

東大合格のための私の戦略

センター試験と二次試験の目標点数

私が浪人時に東大合格のために、過去の合格最低点を参考にして設定した目標点数は以下のようでした。

試験名 目標点数(満点、得点率)
センター試験 810点(900点、90%)
二次試験 240点(440点、約55%)

過去の合格最低点を見ると、合計で330点得点すればギリギリで合格できるくらいだったのでこの点数設定にしました。

センター試験の科目別目標点数(と実際の得点)

科目 目標点(実際の得点)
地理B 78点(100点)
国語 170点(178点)
現代文 76点(89点)
古文 50点(50点)
漢文 44点(39点)
英語筆記 190点(177点)
英語リスニング 50点(50点)
数学ⅠA 96点(92点)
数学ⅡB 96点(96点)
物理 92点(92点)
化学 88点(73点)
合計 810点(808点)

センター試験では、苦手な地理と国語を、9割越えは確実と思われる英語、数学、物理でカバーする戦略でした。

私は次のように目標点を設定しました。高くはないですが、足切りにかからずかつ出だしとしてさほど遅れをとらないで済むような点数だと思います。

  • 地理B
  • 模試や過去問では地理が4〜6.5割しか取れませんでしたが、センター合計9割のために最低必要そうな点数を考慮しました。

  • 国語
  • 模試や過去問では7.5〜8割で停滞していたので、古文の古語の意味の問題と現代文を数カ所間違えてこのくらいの点数におさめたいと思っていました。

  • 英語
  • 発音・アクセントの問題がとても苦手だったので、模試や過去問でほぼ毎回満点を取れていた読解と文法は見直しをして確実に満点を目指しました。

  • 数学
  • 解くのが遅くて解答が1、2箇所間に合わないことが多かったので、9割超くらいを目指しました。

  • 物理
  • 直前期は9割は確実だったため、数カ所間違えたとしてもこれくらい、と思って設定しました。

  • 化学
  • とても解くのが遅くて計算問題が間に合わないことが多かったため、低めに設定しました。無機化学は教科書をくまなく読んで覚えれば必ず正解でき、コスパよく点数アップできるので、確実に得点できるようにしましょう!!

実際、本番では英語と理科がうまくいかず、苦手だった地理Bと国語に助けられるというまさかの結果となりました。

ただ、本番以外のセンター形式で800点を超えたのはプレテストだけだったので、大きな失敗とはならないまあ満足のいく点数ではありました。

もしセンター試験で失敗してしまっても、足切りされなければ圧縮されてせいぜい10点にも満たない差程度に収まるので、結局二次試験で点数が取れるかが重要です!

二次試験の科目別目標点数(と実際の得点)

次に、私が直前期に設定した二次試験の目標点です。

私はあまり成績が良くなかったので、自分が取れそう、かつ運が良ければギリギリ合格できたら良いな、というくらいの点数を設定しました。

科目 目標点(実際の得点)
国語 45点(56点)
数学 40点(43点)
物理 35点(40点)
化学 40点(30点)
英語 80点(65点)
合計 240点(234点)

【完全版】東大英語の傾向・対策・勉強法を現役東大生が大問ごとに詳しく解説

2021.11.06
結局本番では国語は手応えを感じましたが数学は全くできず、1日目夜に「明日行く意味ない…」と思ったくらいでした。

ここで、今この記事を読んでいる東大受験生の方に伝えたいことの1つ目は、絶対に2日目まで試験を受け切るということです。

私の場合、また10点台だと確信していた数学が結局40点はあったので、2日目試験に行ったのが受験の勝因だと言えるくらいです。

2つ目は理科に関して、結局は合計勝負なので、物理と化学の時間配分を臨機応変に変えることが重要だということです。

私はいつも2科目均等に時間をかけていましたが、当日は化学をいつも通り8割くらい解いた後、何分経ってもわからない物理の問題に時間をかけてしまい、後で後悔しました。

試験が終わった後あれは解けたなと思う設問は残さないようにしましょう。

東大合格を勝ち取る時期別の勉強時間・勉強方法

ここでは時期別の勉強時間や模試の偏差値について大まかな数字をご紹介します。

では次に、私が受験生の時の転換期や頑張った時期を具体的に抜き出して、何をやっていたかについて紹介します。

①高3・夏〜:初めて東大模試を受ける

高3の夏、初めて東大模試を受けました。結果は2つ受けて2つとも最悪の判定でした。

英語以外合格には程遠い点数でしたが、怠惰な性格だったので、成績が返ってきても嫌いな科目はあまり復習せず、触れないままでした。

現役時の勉強方法は、解法を体系化せずバラバラで復習も自分の理解度を確かめないままでテキトーでした。

②浪人・春:とにかく苦手すぎる数学に時間を割いた

私は浪人する時、数学を最低水準まで持っていくことを1年間の目標にしていたので、勉強時間の半分以上は数学にかけていました。

数学が大の苦手な私には、予備校のテキストの問題は予習では解けないものばかりだったので、予習にとても時間をかけるというより、復習に時間を割きました。

解けなかった問題は、以下の3ステップで消化していきました。

  1. 自分がどのポイントでつまずいたかを確認
  2. 解説を読んで一言一句理解
  3. 他の問題にも使えるように解法のポイントを体系化

現役時には復習もテキトーだったので、一つ一つ確実に理解するように心がけて復習することで、これなら解ける!という単元が増え、自信につながり、かつ効率の良い勉強をすることができました。

③浪人・夏:苦手科目に絞って勉強

8月初旬に受けた東大模試で、A判定は取れたものの本番ではほぼ確実に落ちるような点数で、数学が20点台、理科も良くありませんでした。

そこで、苦手意識はあるが比較的すぐに成果が出ると言われている物理、放っておいたらだめな数学の2つに絞って基本事項からやり直しました

物理はとにかく問題を解いて解法のパターンを身につけたところ、8月末に受けた記述模試では、偏差値75が出て成果を実感できました。

数学は、夏までの復習をして、難関大入試で差がつくレベルの問題を扱う講習をとりました。講習では全ての問題を解ききることができたので、それまでの勉強法は間違っていなかったと自信がつきました。

④浪人・冬(直前期):放ってきた英語に危機感を感じる

英語は、受けた東大模試・プレでは毎回現役で76〜85点、浪人で74〜90点得点していたため、特に浪人時は授業の予習と授業時の解説以外放置していました。

しかし、直前期に過去問を解き添削を受けにいくと、1年間ほぼ満点だった要約はたまたまできていただけだったと判明し、直前になって全然ダメだと言われました。

直前期になって指摘を受けるととても焦るので、いつも各科目バランスよく触れておいたほうがよかったと思いました。

1年間放った結果、本番の英語は10点以上下がってしまいました…。

教科別の使用していた参考書と使い方

最後に、私が受験終了まで使用していた市販の参考書を紹介します。私は基本的に塾の教材を使用していたので量は少ないですが、ぜひ参考にしてください。

国語の参考書

数学の参考書

毎年夏に出版される『大学への数学 今年の入試で合否を分けたこの1題』は特におすすめの参考書です。

単元別に問題が収録されているので、数学が苦手な人にとっても、基本事項を自分で整理して意外と抜けている部分を発見したり、簡単な問題を確実に解ききる練習をするのにとても良いです!

英語の参考書

物理の参考書

化学の参考書

最後に(受験生への応援メッセージ)

私が受験勉強で一番大事だと思ったのは、自分の成績をちゃんと振り返ることです。

悪かった場合は、どこでつまずいたのか、どこまで理解しているかを考えて、繰り返し復習する。

良かった場合も、内訳を見て自分の得意・苦手分野を自覚することで、自信だけでなく程よい良い危機感を持つことが、努力し続けて志望校合格するために重要だと思います。

結果は当日までどうなるかわからないので、良い調子でも油断せず、うまくいっていなくても焦りすぎることなく、最後まで頑張ってください!

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