【ICU生からのメッセージ】意外と知らない?現役 ICU生へのインタビューでわかるICU・ICU生の“真の姿”とは

はじめに

少人数教育をとり、国際性が高いことでも有名な国際基督教大学(ICU)。

近年では秋篠宮家の眞子様・佳子様姉妹のご入学やご留学、ご卒業のニュースで度々話題になりました。

一方で、

「他大学に比べて情報が少ないのでどういう大学なのかわからない!」
「秋田県の国際教養大学(AIU)や早稲田大学の国際教養学部と何が違うの?」

などの疑問を抱く受験生も意外と多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ICUってどんなところ? ICUの学生ってどんな感じ?といった、受験生なら気になることを、在学生に聞いてみました。

このメッセージの内容は2019年現在のものです。ここで触れられている内容は今後変更となる場合もありますので注意してください。

今回メッセージを書いてくれた方はこちら!

名前 ぺきんだっく
出身高校 東洋英和女学院高等部
在籍している学部と学年 教養学部・1年

派手そう?いえいえ、真面目です

まずはICUの雰囲気や学生生活について教えてください

ICUは私のようにずっと日本国内で生活してきた人はもちろん、帰国子女や外国人学生など、他大学以上に多様なバックグラウンドを持つ人が集まっていると思います。そのためか他者の個性を尊重できる人が目立ちますね。

学生同士「群れている」という雰囲気はあまりなく、精神的に自立している人が多い気がします。

また「国際性が高い」というと、派手な生活を送る学生ばかりいる印象を抱かれてしまうこともあるのですが、実際は非常に真面目な学生がほとんどです。学生自ら積極的に授業に参加し、貪欲に学ぶ姿を目にします。

自由に学べる『リベラルアーツ制度』

ICUを目指そうと思った理由を教えてください

ICUでは1・2年生の間、文理の区別なく様々な学問について学び、3年次に31の分野から専攻(メジャー)を決めることのできる『リベラルアーツ制度』を採用しています。

31の分野のなかには、AIUや早稲田大学の国際教養学部で主に学ばれる、国際・ビジネス関係の学問はもちろん、生物や化学などの自然科学や、美術や音楽、宗教学などの人文科学系の学問も含まれており、幅広い分野からメジャーを決めることができます。

元々私は国立大を第一志望にしていたのですが、「大学で何を学びたいか」が漠然としていました。そのためこの『リベラルアーツ制度』に魅力を感じ、受験しようと思いました。

恵まれた学習環境

ICUに入学してやっぱり良かったなと思うところはどんなところですか?

ICUの長所は学習面において感じることが一番多いですね。

文理や学部の枠にとらわれずに様々な授業を取ることができるので、多様な学生と接することができますし、周囲の勉強に対するモチベーションが高く、良い刺激を受けています。

また理系専攻を考えている友人は、「理系科目は少人数クラスの授業が多く、教授との距離が近くて良かった」と言っていました。

予想以上に英語に触れる機会が多い!

ICUに入学してこれは思ってもみなかったなという部分はありますか?

入学前から英語教育が充実していることは認識していましたが、思っていた以上に英語に触れる機会が多く驚きました。

一般に1年生はELA(English for Liberal Arts)という英語学習プログラムを受講します。

このプログラムは、様々な分野の学問の授業を英語で受けられるようになることを目的としたものです。

4段階にレベル分けされた後、20人未満の少人数クラスに振り分けられ、主にディスカッション形式の授業を英語で受けながら、英語でのエッセイの書き方や学術的な文章の読み方を学んでいます。

英語力の向上はもちろん、今まで苦手だったディスカッションにも積極的に参加できるようになってきたと実感しています。

寄り道自由・長い夏休みは海外へ!?

高校時代と比較して大学生になってここが変わった!と感じることはありますか?

私自身は大きく変わったと感じる点はあまりないですね。

高校時代は寄り道禁止だったので、学校帰りに飲食店や美術館に気兼ねなく立ち寄れるようになったことくらいでしょうか。

高校までと違って、夏休みに課題がほとんど出ないことも嬉しいですね。

私は今夏国内で過ごす予定ですが、ICUは夏休みが長いこともあり、留学や「サービス・ラーニング」と呼ばれる社会奉仕活動プログラムのために夏休みのほとんどを海外で過ごす学生も多いです。

意外に思われることもあるのですが、こうした留学や社会奉仕活動プログラムは決して必修ではありません。

もちろん他大学に比べると海外プログラム設置数は多く、留学する学生の割合も高いですが、あくまで任意の参加となっています。

ICU学内で学びたいことがあるから、とあえて留学を選択しない学生もいるんですよ。

ちなみに同様の質問をクラスメイトにしてみたところ、その多くから「大学生になってようやく、学校で出される日頃の課題をちゃんとやるようになった!」という答えが返ってきました……。

固定観念や常識に囚われない、ICU生ならではの回答でしょうか……(笑)

充実した図書館・豊かな自然

ICUのキャンパスでオススメ・お気に入りの場所があれば教えてください

私のお気に入りの場所は図書館です。蔵書数が多いだけでなく、一人で自習するためのスペースや、数人で話し合えるスペースも充実しているので、テスト勉強の時はもちろん、レポートを書いたり、プレゼンや課題の準備をする際にも非常に役立っています。

また大学構内の豊かな自然もオススメポイントですね。

校舎本館の前には芝生が広がっており、天気が良い日には、通称「バカ山」「アホ山」と呼ばれる芝生の小高い丘で寝そべったり、ピクニックを楽しむ学生が多く見られます。時には授業が行われることもあります。

気になる「バカ山」「アホ山」というびっくりするような名前の由来ですが、「この丘で寝てばかりいて授業をサボっていると、単位を落として『バカ』や『アホ』になるから」だそうです(笑)

特殊なところが多い大学

ここまででお話いただいたこと以外に何かICUや学部の特徴などありましたら教えてください

ICUは他大学と比べると特殊な点が多くあると思います。

まず特筆すべきは夏休みです。一般的に7月下旬から8月上旬頃に夏休みが始まる大学が多いと思うのですが、ICUは6月下旬から夏休みになります。

期間も8月末までと長いので、よく他大学の友人から「海外の大学みたいだね」と言われます。

またICUでは「〇年生」や「〇回生」という言葉をほとんど使いません。

IDと呼ばれる学籍番号の上2桁が卒業予定年(入学した年から4年後)になっており、多くの学生がIDでお互いの学年を認識しています。

例えば2016年度入学者であればIDは「20xxxx」、2018年度入学者なら「22xxxx」となり、それぞれ学内では「4年生」や「2回生」ではなく、「20(にーぜろ)」、「22(にーにー)」として認識されます。

更に帰国子女や外国人学生の受け入れが多く、9月入学者もいることから、4月入学者を「エイプリル」、9月入学者を「セプテン」と呼んで区別しています。

つまり2019年4月に入学した人の場合、自己紹介は「23(にーさん)エイプリルの〇〇です!」となります。

大切なのは「思考力」

最後に受験生への応援メッセージをお願いします!

私のように国立大と併願する人であれば、国立大入試の対策だけで十分だと思います。

ICUを第一志望とする人も、他の私立大入試と違って「知識」よりも「思考力」を問われる試験なので、気負いすぎずに様々な本を読むなどして、多角的なものの見方を身につけるよう心掛けてみてください。

英語のイメージが強いかもしれませんが、最後にものを言うのは「国語力」と「思考力」です。英語が苦手でも諦めずに最後まで頑張ってください!




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