【大学紹介】リベラルアーツ?少し特殊?ICU教養学部の特徴5選

はじめに

「ICUってよく知らないけど特殊なんでしょ?」「教養学部って何を勉強してるの?」

そんな疑問を持つ高校生の皆さんも多いのではないでしょうか。

現役ICU生である筆者も、入学して通い始めるまでは、ICUがどんな大学なのか実はよく知りませんでした(笑)

そこでこの記事では、高校生の皆さんに最低限知っていてほしい、ICU教養学部の特徴を紹介します。

ICUを志望校とする人はもちろん、ICUがどんな大学なのか興味があるという人も是非読んでみてくださいね!

ICU教養学部の特徴5選

ICU教養学部の特徴①:多様な専攻が選べる「教養学部」

ICUには「教養学部リベラルアーツ・サイエンス学科」しか設置されていません。(学科名が長いですね……。)

そのためか、「教養学部ってよくわからないけど文系でしょ?」「国際系の学問専門なんでしょ?」と誤解されることも少なくありません。

しかし実際のところ、ICUでは理系の学問も専攻できますし、国際系以外の学問も充実しています。

大まかなシステムとしては、「東大の『進振り』の自由度が上がったバージョン」と想像してもらえると、少しイメージしやすいのではないかと思います。

ICUでは、文系・理系などの入試形態に関係なく、必修の英語(または日本語)の授業以外は、全て自由に履修を組むことができます。

専攻を決めるのは2年次の終わりです。31の「メジャー」と呼ばれる専修分野から自分の専攻を決めることができます。

メジャーによって、専攻するために必要な既習科目や成績条件などがあるため、多くの学生は1年次から少しずつ興味のある分野の授業を履修していますね。

自分の興味の幅や学習意欲に合わせて、専攻スタイルを選べるのも特徴です。

1つのメジャーを修める方法に加え、2つの分野の学問を修める「ダブルメジャー」、2つの分野を比率を変えて履修する「メジャー・マイナー」という選択肢もあります。

「生物も化学も学びたい」「経済の知識を活かして国際関係について学びたい」など、学びたいことが1つに絞れない人にも対応したシステムになっていますよ。

ICU教養学部の特徴②:少人数ながら多様性のある環境

ICUでは創設以来、「少人数教育」を一貫しているため、学生の人数が3,000人程度と非常に少ないのも大きな特徴の1つです。

東大や早慶、MARCHなど他の総合大学には1万人以上の学生が在籍していることを考えると、いかにICU生が少ないか、ということがわかると思います。

そのためか、インカレサークルやアルバイト先など、学外でICU生に出くわす機会は他大生に比べると少ないですね。

少人数のため大学構内に大教室が少なく、生徒同士や教授と生徒の距離が近いのも特徴です。

一方でICUでは「9月入学制度」など、人種や宗教、国籍などで区別することなく、全ての学生を平等に受け入れるための仕組みを充実させています。

そのため学生の人数こそ少ないですが、他の大学以上に多様性のある環境で学ぶことができています。

筆者のようにずっと国内で過ごしてきた日本人学生はもちろん、留学生や帰国生、国外にルーツを持ちながらずっと日本で生活してきたという人も多いですね。

学生だけでなく、先生方も海外出身の方が多く在籍していらっしゃいます。

そのためか大学全体として、他者に寛容で、各個人の個性を尊重する雰囲気が強いのではないかと感じますね。

ICU教養学部の特徴③:徹底した日英バイリンガル教育

そんな多様性を大切にするICUですが、学内では日本語と英語の両方が公式言語とされており、全学生に「日英両語の充分な運用能力」を要求しています。

その徹底ぶりは凄まじく、学内で発行される書類やパンフレット、さらには学食のメニューまで、全てに日英両方の表記がなされているほどです。

一般的に国内の大学で「国際性が高い」というと、日本人学生がひたすら英語を勉強する姿をイメージしがちかもしれません。

しかしICUでは、日本の学生が英語を勉強するだけでなく、海外からの学生も、日本語をしっかり勉強することが求められています。

そのため英語・日本語の強化プログラム(必修授業)が存在し、語学力別にレベル分けされた上で、通常1・2年次で履修する仕組みになっています。

授業内容や課題の量はかなりボリュームがあるため、学生によっては少し負担に感じることもあるようです。

しかし一通り全てのプログラムを履修することで、入学以前と比べて大幅に語学力が向上します!

筆者の場合も、入学前は人前で英語を話すことがかなり苦手だったのですが、授業内のディスカッションやプレゼンを通して自信がつきました。

なおICUでは「日英2言語、プラス1言語」の習得も推奨しているため、第二外国語の授業も豊富でレベルが高いものとなっています。

ICU教養学部の特徴④:珍しい3学期制と1コマ70分授業

一般的に日本では前期・後期の二学期制を取る大学が多いと思いますが、ICUでは、春学期・秋学期・冬学期の3学期制を取っています。

科目登録の機会が多くなることで、よりたくさんの授業に触れたり、自分にあった履修を組みやすくなるというメリットがありますね。

加えて、授業時間にも特徴があります。

一般的には、1コマ90分の授業が1~5限まで、という大学が多いですが、ICUでは1コマは70分と短めなため、7限まで存在します。

1コマが短く集中力を維持して学習できる、というメリットがある半面、5~7限まで立て続けに行われる授業はかなり疲れますね……。

ちなみにこの5~7限までの授業は「ゴロチ」、お昼休みから行われる、105分間と長めの4限の授業は「ロンフォー(ロングフォー)」と呼ばれています。

慣れるまでは独特のネーミングに少し困惑するかもしれません。

ICU教養学部の特徴⑤:自然豊かな都内のキャンパス

特に都内の大学だと、キャンパス内に建物が密集していたり、キャンパスの面積が狭いことも多いと思います。

一方でICUは、都内の大学としてはかなり広い面積で、その広さは約62万平方メートル、東京ドームで例えるとおよそ13個分です。

キャンパス内には自然も多く、アナグマやモグラなど多様な生き物も生息しています。

そのため、生物学などの一部の研究はキャンパス内で行われており、アナグマの生態に関してはNHKの某動物番組に取り上げられたことも。

そんな広大で自然豊かなキャンパスを効率良く短時間で移動するため、自転車を利用する学生もかなり多いですね。

一方でキャンパスの周りはかなりのどかで、オシャレなカフェなどはないため、「毎日カフェでランチ」などといった大学生活は難しいと思います(笑)

ICU教養学部に向いている人

ここまでのICUの特徴を踏まえ、筆者の考える、ICU教養学部に向いている人の特性を紹介します。

学ぶこと・努力することが好きな人

まずは、学ぶこと・努力することが好きな人です。

ICUは自由度が高い分、勉強においても自主性・主体性が求められます。

「学ぶことが楽しい!」と思える人や、自分の目標に向かって努力できる人が向いていますね。

また「海外かぶれのチャラい学生が多そう」という印象を持たれがちですが、実際は真面目な学生がほとんどです。

そのため、ある程度努力しないと良い成績は取りにくく、「大学に入ったらとりあえず遊びまくりたい」という人には不向きかもしれません。

好奇心旺盛で様々なことに関心がある人

もう1つは、好奇心旺盛で様々なことに関心がある人です。

ICUでは文理問わず縦断的に学習する「リベラルアーツ」に力を入れているため、様々な学問の授業を幅広く履修することが推奨されています。

そのため「理系専攻を考えているけど文系の学問にも興味がある」といった好奇心旺盛な人や、多角的な視点から物事を考えるのが好きな人に向いている大学ですね。

反対に「理科は苦手、文学も嫌、政治にも興味がない」など、先入観や得意・不得意で興味の幅を狭めてしまっているような人にはおすすめできません。

ICUを志望しているという人は、常日頃から身の回りの出来事に関心を持ち、自分なりに様々な視点から分析する習慣をつけておくと良いと思います。

おわりに

いかがでしたか?

合格サプリには他にも、現役ICU生へのインタビューやICU入試について書かれた記事もあるので、興味が沸いた人は是非読んでみてくださいね!

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