はじめに:自己紹介
ノスケと申します。僕は現役時代に、名古屋大学(前期)と横国(後期)に不合格でしたが、1年間宅浪して慶應大学商学部に合格できました。
僕の宅浪経験を元に書いたこの記事では、以下の3つのポイントを知ることができます。
- 宅浪を検討する際に知るべきこと
- 宅浪を決めたら最初にすべきこと
- 宅浪で成功するためにすべきこと
宅浪の情報はネット上でも少ないので、僕の宅浪経験が参考になれば嬉しいです。
目次
宅浪を検討する人が念頭におくべきこと
宅浪をする人は、家計の事情がほとんどだと思います。
宅浪と検索すると「失敗する」「やめたほうがいい」とネガティブな情報ばかり。
予備校に通える友人を妬ましく思うこともあるかもしれません。
しかし実際に経験してみると、宅浪にもメリット・デメリットがあり、宅浪に合っている人もいると感じました。
メリット
予備校浪人より圧倒的に安い
もし予備校に通うと、授業料だけで70万円はかかりますよね。
それに昼食代や交通費などの諸経費を加算したら……100万円は超えるでしょう。
宅浪すれば、その大金をもっと別のことに使えると思いませんか。
自分に最適なスケジュールで勉強できる
予備校に通うと、自習時間以外は予備校の方針を信じて勉強するしかありません。
ただ、自分の弱点は自分が一番よくわかっていますよね。
その点宅浪は自分でスケジュールを決められるので、自分の弱点に最も効果的な勉強をすることができて効率的でした。
自分のペースで勉強できる
宅浪は孤独と思うかもしれませんが、僕にとってはそれがメリットでもありました。
友人が難しい問題集を使っていて不安になったり、友人の模試の結果を耳にして焦ったり……なんて事ありませんか?
宅浪は周りに人がいない分、周りに惑わされず、自分の勉強に集中できます。
デメリット
全てを自分で考えなければならない
勉強方法だけでなく、自分の学力レベルや、将来のことも全て自分で考える必要があります。
計画・実行・反省……といったPDCAサイクルを回せない人には、宅浪は向いていないと思います。
自己管理ができない人はやめておきましょう。
情報不足に陥る
ここでいう情報不足とは、勉強方法・おすすめの参考書がわからないという意味ではありません。
このご時世、調べればなんでも出てきます。
では何の情報が不足するのか?
それは、自分は今、何を調べるべきなのかという情報です。
予備校生なら、周りの浪人生と比べたり先生の話を聞いたりして、自然と情報が入ってきますが、宅浪はそうはいきません。
模試の日程も近年の入試傾向も、自分で思いついて、自分で調べる必要があります。
つまり「自分に何が不足しているのかがわからない」という状態になるのが宅浪の怖いところなんですね。
不安になる
上で述べたような情報不足が、不安を引き起こします。
「他の受験生の動向がわからない」「何が不足しているのかわからない」
僕はそのような不安を和らげるために、Twitterで勉強アカウントを作り、浪人生をフォローして情報収集していました。
かなり役立ちますよ!
意外と大丈夫だった点
先生がいないこと
質問受付をしてくれる先生や、解説をしてくれる先生がいなくても大丈夫です。
参考書の答えを見たり、ネットで調べたりすれば解決できたので、意外と困らなかったですね。
そもそも、解説を理解できないような参考書を使っていたら、落ちると思います。
現役時代も、自分で解説を読んで調べれば理解できるタイプだったのもあるかもしれません。
教材
市販の参考書はかなり充実しているので、教材に困ることはなかったです。
ネットで参考書のレビューを調べて、実際に書店で手にとって、気に入ったものを使っていました。
宅浪を決めたら最初にすべきこと
「宅浪する!」と決めた時「じゃあ何すればいいの?」と最初の一歩がわからない方は多いと思います。
僕が宅浪を決めて真っ先にしたことは、主に3つです。どれも高3の3月下旬にしました。
スケジュールを立てるための情報収集
3月中旬まではめっちゃ遊びましたが、3月下旬から気持ちを切り替えて宅浪への準備を始めました。
まずは情報収集。以下の3点を重点的に調べました。
- おすすめの参考書
- 一般的な浪人生の1日/1年間のスケジュール
- 模試・入試日程
「大学名 参考書」「宅浪 スケジュール」「河合模試 日程」といったワードで検索をかけて、情報を集めました。
12ヶ月(1年間)の月ごとの目標を立てる
情報収集が終わったら、月ごとのざっくりとした目標を決めます。
その際に意識してほしいのが模試です。
最終的な目標は2月に合格することですが、流石に遠すぎますよね。
ですから、模試を一つの目安にして目標を立てるのがオススメです。
例えば「8月のマーク模試で9割を超える」「10月の大学別模試までに記述対策は完成させる」といった具合ですね。
4月の勉強計画を立てる
僕は、月末に翌月の勉強計画を立てていました。
そこで高3の3月末に、4月1日〜4月30日までの30日間の計画を立てましたね。
そしてまた4月末になったら、5月1日〜5月31日までの細かい勉強計画を立てました。
このように、細かい勉強計画は月末に時間をとって毎月しっかり考えていました。
スケジュールの立て方
スケジュールを制するものは、宅浪を制する。
宅浪の成功を左右するスケジュールの立て方について、僕なりのポイントを解説していきます。
これだけ押さえておけば大丈夫
計画を立てるときは、常に逆算をしましょう。
本当に、これに尽きます。
「今日は、10ページ進めよう」では落ちます。
合格する人は「5月までに基礎を終わらせて応用演習に入りたいから、この問題集を毎日10ページやろう」という風に逆算してスケジュールを立てます。
僕の実際の年間スケジュール
ここで、僕の実際のスケジュールを紹介します。
宅浪時代は、第一志望を一橋大学商学部、第二志望を慶應大学商学部として勉強していたので、国立の記述対策もしていました。
書き方からわかるように、まずは2月の目標を定め、そこから1月、12月……と逆算して計画を立てました。
月 | 目標 |
2月 | 一橋大、慶應大に合格する! |
1月 | 過去問演習&模試で間違えたものを見直し、暗記系の漏れを詰める。
★これはやってよかった!模試で出題された内容がめっちゃ出て、倫理政経で97点を取れた。 |
12月 | 模試の反省を元に二次試験の勉強をメインでしつつ、センター試験の演習もする。 |
11月 | <マーク模試>感覚を取り戻すために軽くセンターの勉強を始める。 |
10月 | <一橋大模試><京大模試>ここまでに論述を完成させる。 |
9月 | 模試の反省を生かし、足りなかった部分を勉強する。 |
8月 | <マーク模試><国立の模試>
★この模試を半期目標とし、勉強する。 |
4〜7月 | 参考書を使って二次試験の論述対策をする。 |
4〜5月 | 基礎の全復習をする。
★基礎は一度は絶対復習すべき。これからの勉強の土台となる。 |
僕の実際の1日のスケジュール
4月〜7月
5:40 | 起床 |
〜9:00 | バイト |
9:30〜12:30 | 図書館or家で勉強 |
12:30〜13:00 | 昼食 |
13:00〜18:00 | 勉強 |
18:00〜19:00 | 夕食、風呂 |
19:00〜 | 自由時間、スマホで情報収集をする |
22:00ごろ | 就寝 |
また、勉強に集中するためにスマホを解約していたので、夜の自由時間に自宅のwi-fiに接続して情報収集をしていました。
8月〜2月
7:00 | 起床 |
8:00〜12:30 | 図書館で勉強 |
12:30〜13:00 | 昼食 |
13:00〜18:00 | 勉強 |
18:00〜19:00 | 夕食、風呂 |
19:00〜 | 自由時間、スマホで情報収集をする |
22:00ごろ | 就寝 |
7月までと変わったのは、バイトを辞めたので起床時間が遅くなったことです。
僕は結構寝るタイプなので、早く寝ていました。
メンタル面でやってよかったこと
こんなスケジュールで常に勉強をしていたのですが、たま〜に息抜きもしていました。
地元の友達と会う
自分から意識しないと、家族としか会話しなくなるので、たまに友達と会って話していました。
友達と話すのは楽しく、気分転換になっていいですよ。
一方で、大学進学した友達が人生を先に進めているのを見ると、少し歯がゆい思いもありました。
ただ僕の出身高校は非進学校だったので、友達はそこまで頭の良くない大学に進学し、話を聞く感じ微妙な大学生ライフを送っていました(本当にごめんなさい)。
そこで「自分は1年間頑張って、皆よりも充実した大学生活を送るんだ……」と反骨心で勉強モチベーションを高めていました(笑)
大学の文化祭に行く
一橋大と青学の文化祭に行きました。
一橋大の文化祭は、憧れもあって勉強モチベーションが高まりました。
一方で青学の文化祭に行った時は、正直イラつきました(本当にごめんなさい)。
自分は将来が決まっていなくて不安定な状態な一方、自分が浪人せずとも行けた大学でチャラチャラと楽しそうに遊ぶ大学生を見て、イラついたんだと思います。
ここでも「この人たちよりいい大学に行くぞ」と反骨心を高めていました(ごめんなさい)。
最後に:宅浪成功の秘訣
何が足りないのか常に逆算すること、これに尽きます。
浪人生活の成功の秘訣は、逆算!
大学合格に向けてだけでなく、将来自分がどんな人間になりたいのか?そのためには何をすればいいのか?までを考えて逆算して、今すべきことを見つけていきましょうね。
今の自分には何が足りてないのか?を考えることを常に大切にして欲しいと思います。
自分の経験が参考になれば幸いです。
浪人生は夏までが勝負。これは、予備校浪人も同じだと思います。
僕はその夏までのやり込みが足りなかったから、二次試験で一橋大に不合格になってしまったのだと思います。