19世紀ヨーロッパ美術に関する文化史の特徴と覚え方を徹底解説!【世界史文化史】

はじめに:19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史の特徴・覚え方を徹底解説!

19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史は、興味がない人にとっては非常に覚えにくい分野ですよね。

そこでこの記事では、非常に覚えにくい19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史を攻略するために、その特徴と覚え方を徹底的に解説します。

19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史が次のテストの範囲に入っている人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

この記事の内容を詳しく知りたい方は、以下の参考書を読んでみてください。

  • 神余秀樹『タテヨコ総整理 世界史×文化史集中講義12』旺文社、2012年。

19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史の特徴・覚え方

具体的な特徴の説明に入る前に、文化史の覚え方について1つ注意点を挙げておきます。

それは、「いきなり全て覚えようとせず、分野別に少しずつ覚える」ということです。

暗記項目が多い試験の直前になると、一夜漬けで乗り切ろうとする人がいますが、一晩で覚えられる内容なんてたかが知れています。

一気に全部覚えようとするよりは、分野ごとに覚える内容を分けて、少しずつ覚えていく方が効果的です。

この記事で紹介する覚え方のテクニックを使いながら、地道にコツコツ学習を続けてくださいね。

19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史の特徴・覚え方①:古典主義〜写実主義絵画

19世紀の絵画には古典主義から写実主義へ至る流れが存在します。

そこでここでは、19世紀の美術史を彩った古典主義・ロマン主義・自然主義・写実主義から1人ずつ選んで紹介していきます。

ダヴィッド(古典主義)

1人目は、古典主義のダヴィッドです。

ダヴィッドは、フランス革命の中を生き抜いたが画家で、ナポレオンに仕える宮廷画家として活躍しました。

ダヴィッドはフランス革命に関する様々な絵画を発表しましたが、中でも有名なのが「テニスコート(球戯場)の誓い」という作品です。

この作品には、革命の発端となった三部会の情景が表現されており、フランス革命を読み解く歴史的資料となっています。ぜひ資料集などで見てみてくださいね。

ドラクロワ(ロマン主義)

2人目はドラクロワ。彼はロマン主義の画家です。

絵画におけるロマン主義は、激情的なモチーフによって感情に訴えかける表現を特徴としており、実際ドラクロワの代表作「民衆を導く自由の女神」は、血で血を洗う七月革命の様子を克明に描いた鮮烈な作品になっています。

グロいのが大丈夫な人は、きっとドラクロワを初めとするロマン主義的絵画を好きになれると思いますよ!

ミレー(自然主義)

3人目は、自然主義の画家・ミレーです。

絵画における自然主義は、「自然」の名の通り素朴な自然をモチーフにしています。

その自然主義の代表格がミレーで、貧しい農家の生まれだった彼は、自分の人生経験に基づいて農民の生活様式をありのまま描きました。

ミレーは、鮮烈な表現で名を馳せたドラクロワとは対照的な芸術家だったと言えますね。

クールベ(写実主義)

最後は、写実主義の代表格であるクールベです。

写実主義的な絵画は、リアリスティックな人間の生活を描きつつ、その人間の生活に潜む社会的な問題をテーマとしている点に特徴があります。

実際クールベも、普仏戦争直後のパリ=コミューンの運動に参加しており、かなり熱心に社会活動をしていたようです。

彼の有名な作品である「画家のアトリエ」にも、自分が感じた社会的不安が描かれています。興味があればぜひ一度ご覧ください。

覚え方

ここで紹介した4人のうち、作品名まで覚えて欲しいのはドラクロワだけです。

「民衆を導く自由の女神」というタイトルは長ったらしいですが、実際に絵を見れば、自由の女神が民衆を導いていることをすぐに理解できるので大丈夫です。

ダヴィッドについては、旧約聖書に登場するソロモン王の父「ダビデ」を連想して、「旧約聖書に描かれた時代を生きた人だから古典主義だ」と考えると自然に覚えられます。

ミレーは、「ミレー→ミラー(鏡)→ありのまま→自然主義」と連想していけば簡単に覚えられますね。

クールベについては、「ルべ→ルーペ→ルーペを使ってじっと見つめる→写実主義」と連想すれば問題ありません。

無理矢理に覚えるのではなく、何か関連を見つけて連想ゲームのように覚えるのがオススメです。

19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史の特徴・覚え方②:印象派絵画

続いて、19世紀を代表する印象派の画家を紹介していきましょう。

印象派の特徴は、まさに「印象」に残る色彩の巧みな使い分けにあります。個人的にはモネの「睡蓮」が好きなので、ぜひ皆さんも美術館で現物を見てみてくださいね。

ゴヤ

1人目はゴヤです。

ゴヤは普通印象派には分類されませんが、彼の色彩の使い分けの技術が後の印象派の技術に与えた影響は大きいので、ここでは印象派の中で紹介しますね。

ゴヤの代表作は「1808年5月3日」という作品で、スペインの反乱で処刑される人物の悲惨が克明に描かれています。

絵画の中の色の濃淡が激しいため、処刑される人物の悲壮さがグロテスクな仕方で伝わってきます。

精神が弱っているときには見ないでください。病みそうになります……。

マネ

次はマネです。

マネの代表作は「草上の食事」という作品です。

この作品の特徴は、木々の中に座って描かれている男女2人のうち、男性は正装をしているのに、女性は素っ裸であるという点にあります。

生々しい女性の裸体が日常的な光景の中に描かれるのは、当時としては非常に異端な表現だったので、「草上の食事」はたくさんの批判に晒されました。

それでも、人間の生命を強く感じるマネの表現は、次世代の印象派に多大なる影響を与えました。まさに、時代の転換点となる作品だったというわけです。

モネ

次は、私のイチオシであるモネです。

モネの代表作と言えばやはり「睡蓮」ですが、この「睡蓮」には日本庭園に見られる小橋が表現されています。

実は、モネは日本の庭園を自宅に作るほどの日本好きで、「睡蓮」には日本の伝統的な建築趣味との共通点が多数見られます。

本当に美しい作品なので、是非是非一度ご覧ください。

ルノワール

ゴヤやマネによって始まり、モネによって継承された印象派は、ルノワールによって成熟していきます。

色の効果を巧みに使ったルノワールの作品からは、色自体が光を放っているような輝きが感じられます。

特に「浴後」という作品の肌の光沢は非常に魅惑的です。ぜひご覧あれ。

覚え方

ゴヤは、「ゴヤ→ボヤ→炎→革命」と連想すると、「あ、革命を描いたのがゴヤだね」と覚えられます。

作品名を聞かれることは少ないですが、絵を見て誰の絵画かを言えるようにはしておきましょう。

マネ・モネ・ルノワールについては、それぞれ印象派の画家であることを押さえておきましょう。

3人の絵画を実際に見れば、印象派の画家であることはすぐに理解できるはずです。

19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史の特徴・覚え方③:後期印象派絵画

印象派に続いて登場した絵画の流派を、「後期印象派」といいます。

ここでは、後期印象派に分類される画家から2人を選んで紹介します。

セザンヌ

まずはセザンヌです。

美術大学の入試に何度も落選し、サロンにも縁がなかったセザンヌは、存命中はまるっきり無名の存在でした。

しかし、没後すぐに行われた個展でその美術的価値が広く認められ、近現代美術を語る上で外せない重要な人物となっていきます。

印象派の技法を継承したセザンヌの絵画は、色使いが巧みで見ていて楽しい作品です。ぜひ一度ご覧になっていただければと思います。

ゴッホ

2人目は、お馴染みゴッホです。

「ひまわり」など色彩の濃淡が激しい印象派的な作品を多数残したゴッホは、その作風と同様に非常に激しい人生を送ったことで知られています。

若い頃の失恋、経済的な困窮、発狂、耳の切断……。ゴッホの人生には、様々な伝説が残されています。ショッキングな内容も含まれているので、調べるときには十分注意してください。

覚え方

ゴッホもセザンヌも、後期印象派に分類される画家であることを押さえていれば十分です。

2人とも特徴的な画家なので、実際に絵画を見ればすぐに覚えられるでしょう。

マネ・モネ・ルノワールたちの印象派と混同しないように、印象派を覚えた後、少し時間を置いてから後期印象派を覚えるようにしましょう。

おわりに:19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史の特徴・覚え方のまとめ

いかがでしたか?

この記事では、19世紀ヨーロッパの美術に関する文化史の特徴・覚え方について徹底的に解説しました。

文化史を覚えるときに重要なのは、前にも言ったように「いきなり全て覚えようとせず、分野別に少しずつ覚える」ということです。

急がば回れの気持ちで、ゆっくり少しずつ覚えるようにしてくださいね。

それでは!

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