はじめに
青山学院大学経営学部経営学科1年の必修科目に、マネジメント基礎Aという授業があるのはご存知でしょうか。
なんとマネジメント基礎Aの授業では、企業の経営者としての疑似体験ができるんです。
起業したい・会社運営に興味がある・経営学に触れてみたい、という人におすすめの授業になっています!
そこでこの記事では、マネジメント基礎Aの授業内容について、実際に受講した筆者が詳しくお伝えします。
目次
青山学院大学経営学部の【マネジメント基礎A】で何を学ぶ?
【マネジメント基礎A】とは?
まずは授業の概要から紹介します。この授業は「マネジメント=経営」という名の通り、企業の経営の仕方を学びます。
ただ座学で学びを深めるのではなく、“マネジメントゲーム”というツールを用いて、1人1企業を運営する実践形式の授業内容です。
ゲームはパソコン上で行い、企業の株価ランキングでの上位を目指して経営を行います。
誰もがこれまで企業を運営したことがないため、手探りでの会社運営ではありますが、ゲーム間隔で気軽にマネジメント体験ができる点がとても楽しく、青学独自の学びであると言えます。
マネジメント基礎Aの目標は「企業内部が行っていること、働く人々が日々行っていることを知り、今後の経営学を学ぶ際の動機付けをすること」です。
この目標のように、学生はゲームを通じて経営者の疑似体験を行うとともに、経営者とはどのような仕事をしているのかという関心を持つことができますよ。
【マネジメント基礎A】は経営学科にしかない
注意点として、マーケティング学科ではマネジメント基礎Aの授業を履修できないということが挙げられます。
青山学院大学の経営学部は、経営学科とマーケティング学科の2つに分かれています。
そのため、マネジメント基礎Aを学びたいと思ったら、経営学科を選択してくださいね。
入試の際に学科選択を行うので、間違えないよう注意が必要です。
ちなみに、経営学科は1年次に経営論や簿記を学んで基礎を固め、その後専門分野を学ぶカリキュラムとなっています。
一方、マーケティング学科は1年次はマーケティング論の導入、2年次以降に専門分野を学ぶカリキュラムとなっています。
青山学院大学の雰囲気やほかの学部について知りたい人はこちらの記事も参考にしてくださいね。
青山学院大学経営学部の【マネジメント基礎A】の授業はどんな感じ?
【マネジメント基礎A】の授業カリキュラム
ここからは、授業のカリキュラムについて説明します。
マネジメント基礎Aは、経営学部経営学科1年の必修科目です。
経営学科に所属する学生全員がゲームを行うので、市場の規模が大きく、現実に近い経営の体験ができます。
成績に関わる割合としては、ゲームの入力が10%、週1回の戦略計画書の提出が30%、自社の株価ランキングに基づく結果が5%、グループワークの成果が15%、プレゼンテーション(全2回)が40%となっています。
やるべきことは多いですが、その分学びの多い授業です!
【マネジメント基礎A】の授業風景
週に1度ある授業では、前半に新しいゲーム内機能(経営方法)の講義を受け、後半に4人1組のグループで互いの経営戦略についてディスカッションを行います。
ホームワークでは、週に1度ゲーム内で必要な数値の入力が課されます。
ここでいう数値とは、主に経営戦略部分、人材、工場の3分野に分かれています。詳細は以下の通りです。
- 経営戦略…新株発行数・借入額・資金の配分割合、投資額を決定
- 人材…工場の開発・販売・営業の3部門に割り当てる従業員数、賃金の上昇や新規雇用数などを決定
- 工場…製品の生産個数や工場への投資額を決定
ここで入力した数値からゲームで各社の経営活動が行われ、その後各社の経営成績が決定します。経営成績とは、週に1度発表される株価ランキングが主なものです。
このランキングを元に、自社の良かった点や反省点などの分析を行うとともに、次の週に向けて戦略計画書を提出します。
内容はかなりハードです。なんと、ゲーム入力を3回忘れると倒産してしまいます!
また、赤字が続くと上場企業から外れ、株価ランキングから除外されてしまうので気を付けましょう!
筆者の周りにも上場企業から除外されてしまったり、倒産したりした企業が何社かいました……。
青山学院大学経営学部の【マネジメント基礎A】を学ぶことについて
【マネジメント基礎A】は何に役立つのか
ここまで、マネジメント基礎Aの授業紹介を行ってきましたが、「なんか大変そう……」と感じた人も多いのではないでしょうか。
筆者も初めてこの授業内容を聞いた時には、負担が多くて忙しそうだと感じました。
しかし、振り返ってみるとこの授業を受講できてとても良かったと感じています。
理由は大きく2つあります。
1つ目は、「企業を経営するとはどういうことか」をリアルに学べるという点です。
実際に、資金をどの分野へ、どのくらい配分するのかを自分で決定することで、企業経営における資金の必要性を学ぶことができました。
また、株価ランキング上位の企業戦略やグループディスカッションを通して、他者から学ぶことが多く、経営においての視野を広げることができました。
2つ目は、プレゼンスキルを学べるという点です。
マネジメント基礎Aでは全15回の授業の中で2回、自社の経営分析を行うプレゼン発表の機会があります。
自社をどう分析し、どのように発表するかについて考察を深めることができましたし、他者が企業経営をどう見ているかについて知ることができる貴重な機会でした。
【マネジメント基礎A】の魅力
学生のうちから企業の経営体験をする機会はほとんどありません。
しかし、この授業では学びが実戦形式のため、現実的な企業の経営体験が可能です。
例えば、人材分野では、従業員の性別、年代、経験値、スキルなどにより工場部門内での風通しの良さが変化するため、製品の生産計画に大きく影響を及ぼします。
筆者も、男性ばかりの工場を経営していたら、社員の雰囲気が悪くなったのか、生産効率がとても悪くなってしまいました。
ただ教科書で座学として知識を学ぶのではなく、画面上ではありますが細かい所にまで配慮して経営するため、経営者としてどのような視点に立つべきであるかを気づかされました。
【マネジメント基礎A】でおすすめの本
最後に、経営学を学びたい人におすすめの本を2冊紹介します。経営学に触れるきっかけとして、是非手に取ってみてください!
- 森岡毅、『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』、KADOKAWA、2016年
- D.カーネギー、『人を動かす』、創元社、2016年
おわりに
いかがだったでしょうか。
青山学院大学経営学部経営学科に入学後は、企業の経営者としてリアルな経営を楽しみましょう!!
また、駅から青山学院大学までの道のりは、以下の記事を参考にすると良いですよ!