はじめに
理系にとって、古典は2次試験で課されないことが多く、学んで役に立つのだろうかと、勉強のやる気がいまいち起こらないことってありますよね。
この記事では古典を退屈に感じる原因を整理し、実はあまり気づかない古典の魅力や学習する意味について解説します。
古典を楽しく勉強する秘訣も紹介するので是非最後まで読んでみてください。
目次
理系が古典の学習を退屈だと感じやすい原因3つ
【古典を退屈に感じる原因】①文法や単語、句形などの暗記が多い
現代文と違って古典は暗記が必須です。
古文では単語の意味や活用を暗記する必要があり、特に助動詞は接続も暗記しなければなりません。
覚える古文単語は300個程度と少ない感じがするのですが、細かい意味がテストで狙われることもあるため複数の意味を暗記する必要があります。
そのため1つの単語の覚えるべき情報量が多く、単語帳が意外と分厚いので、暗記を苦痛に感じることがあるのです。
漢文では句形の暗記が必須で100個程度あります。「不敢~」と「敢不~」のように紛らわしい句形もあって覚えにくいと感じる人も多いでしょう。
【古典を退屈に感じる原因】②世界観が現代と違い、取っ付きにくい
古典の世界観は現代とは大きく異なり、読解しにくいことがあります。特に古文では本文を訳すだけでは見えてこない情報が多くて大変です。
なぜなら、主語が省略されたり変化したりするからです。コツコツと暗記してもなかなか上手く読解できないこともあり、古典に苦手意識をもってしまうということがあるのです。
また、古典には古典常識というものがあり、読解に必須ではないのですが、知らないと誤読する可能性があります。
例えば貴族の外出が描かれていれば、「貴族の外出には一般的に付き人がいる。」という古典常識をもとに、本文に付き人が出てこなくても、付き人の存在を想定する必要があります。
さらに現代語と古語で意味が全く違うこともあります。例えば、「参る」には古典では食べるという意味があるのです!
こうした違いを意識的に覚える必要があるのも古典が大変な原因といえます。
③なぜ古典を学ぶのか分からない
古典は過去の言語であるため現代で使われている英語などとは異なり、将来使わないだろうと考えてしまう人もいます。
そのため、勉強のやる気が起きず、退屈に感じてしまうことがあります。
また、暗記主体の古典は、計算や推論を主とする理系科目とは全く異なった特徴をもった科目といえます。
それゆえ、特に理系の人は古典を深く学ぶ機会も少なく、魅力に気付けずに、退屈に感じることが多いのです。
しかし、心配する必要はありません!このあと、古典の魅力と楽しく学習する秘訣を紹介するので、是非参考にしてみてください。
古典学習の魅力と楽しく学ぶための秘訣
【理系でも古文・漢文は楽しく学べる!】①古典学習の魅力
古典の魅力は推理にあると私は考えています。先述のとおり古典の文章には省略が多く分かりにくいという特徴がありました。
しかし、この分かりにくい古典の文章を手持ちの情報(単語や文法)をもとに推理していくことこそが古典の面白さなのです。
推理が好きな理系の人はきっと楽しく感じるはずですよ!
また、歴史上の偉人の文章に生で触れられるという魅力もあります。
私は、理系大学生になって、孔子、老子などの偉人の文章に直接触れられる経験はとても貴重だったのだと強く実感しています。
さらに、古典を学べば観光地巡り(京都旅行など)ももっと楽しくなりますよ!
【理系でも古文・漢文は楽しく学べる!】②古典を楽しく学ぶための秘訣
まず暗記を楽しくする秘訣を紹介します。活用の暗記はリズムにのって友達と一緒に声に出したり、早口言葉として覚えたりするのがおすすめです。
単語の暗記には、アプリやイラストを活用しましょう。
アプリは古文単語351(尚文出版)のものがおすすめです。クイズ形式で、正誤判定が音付きでゲーム感覚で学べますし、正答率が分かるので楽しく覚えることができます。
イラストは古文単語351、古文単語315、資料集などがおすすめです。
どれもユーモアあるものが多く、クスッと笑えますし、視覚的な情報なので記憶に残りやすいというメリットがあります。
次に本文の読解を楽しくする秘訣を紹介します。読解の際は映像を思い浮かべ、タイムスリップした感覚で読むのがおすすめです。
文字だけで読んでも退屈なので、武器や音に関する表現があれば是非思い浮かべましょう。
また登場人物がなぜそのような行動をしたのかを考えるのもおすすめです。謎行動に出る人物もいて、きっと楽しめますよ!
例えば、ある師匠が戦いに負けたのを弟子に見られただけで、その弟子を殺そうと早まった話もあります。(結局は殺さなかったのですが)
③古典を学んだその先とは?
古典は世界の人々との交流の際の話題になります。理系でも古典に興味を持っている海外の方は多いのです。
そのため、将来、国際的に活躍する日本人にとって古典は必須の教養といえます。古典を話題に親睦が深まることもありますよ!
また、古典は日常のいたるところにあります。例えば、史跡や歴史資料、伝説や逸話などです。
古典を学べば、日常の中の古典をより深く味わうことができ、日常生活が楽しくなります。
おわりに
古典は大学受験だけにとどまらず皆さんの人生をきっと豊かにしてくれますよ!是非、好奇心をもって古典を楽しく学習しましょう!