慶應理工学部の学門制とは?AからEの5つの学門と学門制のメリット・選び方を徹底解説

はじめに

理学部、工学部進学を目指している皆さん!これらの学部は理系学部として多くの大学に設置されていますが、大学によって学部の分け方や制度も様々です。

この記事では理学部と工学部が合わさった、慶應義塾大学の理工学部について紹介していきます。

慶應の理工学部の特徴と言えば、1年生の「学門制」。ここでは各学門の違いや1年生の授業の制度について解説していきます。

大学選びに悩む方、そして実際に学門選びに悩む皆さん、ぜひこの記事を参考に慶應の理工学部について理解を深めてくれたら嬉しいです!

慶應理工学部の学門制の説明と5つの学門の詳細

慶應理工学部の「学門制」とは

慶應の理工学部はAからEの5つの「学門」に分かれて入学します。「学門」とは学科の代わりに設置されている分類のことです。

学門ごとに進める学科が決まっており、それぞれの学門内で各学科に進級できる人数の割合もある程度決められています。

ちなみに、この学門はクラス分けには関係ないため、同じクラスの人から別の学門の話も聞くことができます。

志望学科も人それぞれなので、異なる分野に興味をもった友人と話ができて楽しいですよ。

そして、1年生の全教科の成績に基づいて、2年生から学科に振り分けられます。第1希望から第3希望まで決め、成績によって進学できる学科が決まっていきます。

成績が足りないと自分の行きたい学科に進めず、人気のない学科に振り分けられてしまうこともあるため、油断せず勉強に取り組むようにしましょう。

また、各学科につき約5名ずつ、学門を超えて学科を選ぶことができる「学門越え」という制度もありますが、基本的には各学門ごとに進める学科を選ぶと思っていてください。

ここからは各学門について詳しく説明していきます。

理学部、工学部の詳しい説明はこちらをご覧ください

理学部と工学部の違いから選び方 【理系大学生による徹底解説】

2020.08.23

【学門A】物理・工学系

学門Aから進める学科は次の4つです。括弧内は学門の中でそれぞれの学科に進める人数の割合になります。

  • 物理学科(20%)
  • 物理情報工学科(40%)
  • 電気情報工学科(20%)
  • 機械工学科(20%)

物理・電気・機械分野に特化しており、いわゆる工学的な分野が集まっています。私の知人は、宇宙工学に興味がある人がこの学門を選んでいました。

また、この学門は物理学科に唯一進める学門になります。

【学門B】電気・情報系

学門Bから進める学科は次の4つです。

  • 電気情報工学科(30%)
  • 情報工学科(25%)
  • 物理情報工学科(20%)
  • システムデザイン工学科(25%)

電気・情報分野について学べる学科が集まっており、近年人気が高まっている情報工学科に進める学門の1つです。

【学門C】最近人気の情報系

学門Cから進める学科は次の4つです。

  • 情報工学科(30%)
  • 数理科学科(30%)
  • 管理工学科(35%)
  • 生命情報学科(5%)

情報・数学・データサイエンス分野について学べる学科が集まっていて、数理科学科に進める唯一の学門です。

この学門の学生は他学門とは異なる数学の講義を受けます。様々な証明を1から詳しく取り扱い、他学門の数学よりも定理の証明に時間をかけてより丁寧に行っています。

【学門D】機械・建築系

学門Dから進める学科は次の3つです。

  • 機械工学科(50%)
  • システムデザイン工学科(35%)
  • 管理工学科(15%)

機械やシステム分野について学べる学科が集まる学門です。建築分野が学べるシステムデザイン工学科は学門Dの中でも人気学科となります。

【学門E】化学・生物系

学門Eから進める学科は次の3つです。

  • 化学科(20%)
  • 応用化学科(60%)
  • 生命情報学科(20%)

化学・生命分野について学べる学科に特化しています。化学科、応用化学科はこの学門からしか進めません。

この学門は他学門と異なる化学の講義を受けます。学門Cの数学と同じように、他学門よりも丁寧に進められます。

さらに、1年生の秋学期には数学が2つから1つに減って化学がさらに増えます。

慶應理工学部の学門制のメリットと選び方

【学門制のメリット】一般教養の授業を活用して、1年生の間にたくさん悩める!

大学受験を目指す中で、これから何を学びたいか決められない、学びたい分野が多すぎて悩んでいる、というような人も多いのではないでしょうか。

学門制の最大のメリットは、他の大学よりも1年長く学科を悩めるという点です。一般教養の授業を活用して、ギリギリまで進む学科を選ぶことができます。

一般教養とは必修の授業以外の自由に選ぶことができる授業のことで、文系、理系関係なく様々な学部の教授が開設している授業を取れるようになっています。

自分が興味のある学科に関連する授業やその学科の教授が開いている授業を積極的に幅広く選んでみてください。

また、理工学部の1年生の間は、もともと数学や理科の基礎を学ぶことがほとんどです。進みたい学科が明確に決まっている、という人は「1年生の間は専門的なことはできないのか」と思ってしまうかもしれません。

ですが、一般教養を上手く利用することで専門的な内容も学ぶことができ、2年生以降の授業のイメージをつかむこともできるでしょう。

【学門の選び方】まずは興味のある学科を見つける

学科をギリギリまで選べることが学門制のメリットだとお伝えしてきましたが、そもそも学門はどのように選んでいけば良いのでしょうか。

まずは、大学のホームページを見て、興味を引く学科をいくつか挙げてみましょう。慶応義塾大学の理工学部には全部で11個の学科があります。理系選択の皆さんにとって興味のある学科が1つはあるはずです。

そして、興味のある学科ができるだけ多く集まっている学門に入ってから、1年かけてゆっくり学科を選ぶことが可能です。

そのため、まずは自分が興味のある分野を多く挙げ、1年生の間に一般教養を上手く活用することが大切になっていきます。

おわりに

ここまで、慶應理工の学門制について紹介してきました。学門によって選べる学科が異なること、そして1年生の成績に基づいて学科が振り分けられることを覚えておいてください!

この記事を参考に他の大学と比較しながら、志望大学を選んでみてください。




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