【3分で分かる!】二等辺三角形の特徴(角度・辺など)についてわかりやすく

はじめに:二等辺三角形について

二等辺三角形は特徴が多く、とても特殊な三角形です。

それゆえその特徴を知っているかを確認する意味で、様々な問題で登場する図形の一つです。

二等辺三角形をうまく図形の問題で運用できることが問題を素早く解く鍵になることもあります。

今回その二等辺三角形の特徴をきちんと押さえ、問題を無駄なく解けるようにしましょう!!

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2022.02.11

二等辺三角形の定義

では、はじめにそもそも二等辺三角形とは何かを解説しようと思います。

二等辺三角形とは、その名の通り2つの辺が等しい三角形です。

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もともとの定義は「2つの辺が等しい三角形」です。

「2つの角が等しい」というのは、2つの辺が等しいために言える結果のことを言っているのであって、二等辺三角形の定義ではありません。

二等辺三角形の特徴

二等辺三角形の定義がわかったところで、実際にどのような特徴があるのかを解説していきます。

二等辺三角形の特徴1:底角は等しい

まずは、角度についてです。

二等辺三角形の内角については特別な名称がつけられていました。

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図中の2つの底角は等しくなっています。

したがって、頂角さえ角度がわかってしまえば、底角は\(180°\)から頂角の角度を引き、\(2\)で割れば求まることになりますね。

もちろん逆に底角がわかっていれば、頂角が求められます。

こちらは、後に出てくる練習問題1で例題を確認してください。

二等辺三角形の特徴2:頂角の二等分線は、底辺を垂直に二等分する

言葉では理解しづらいので、図を示したいと思います。

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上の図で言えば、赤くなっているところが特徴2「頂角の二等分線は、底辺を垂直に二等分する」の該当箇所になっています。

この性質を使うことによって、わかっていない辺の長さや角度を今まで以上に簡単に求めることができます。

こちらも次の練習問題2で確認してください。

二等辺三角形の上に挙げた2つの特徴は、証明問題では自明のものとして扱って良いです。

つまり、いちいち証明しなくとも使用して良いということです。

この2つの特徴は簡単に使用できるので、非常に強力な武器になることがよくわかりますよね。

みなさんの中にはなぜ上に挙げた特徴1、2が成り立つのかという疑問を持つ方もいるかもしれません。

以下に証明を載せましたので、参考にしてください。

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練習問題に入る前にこれまで出てきた重要事項をまとめておきます。

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二等辺三角形の練習問題(2題)

練習問題1

次に示すような二等辺三角形がある。\(x,y\)の大きさを求めよ。

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練習問題1の解答・解説

これは、特徴1の底角が等しいという性質を使います。

一般的に三角形はその三角形について最低3つの情報が与えられると、原理的には全ての辺の長さ、角の大きさが求まるようになっています。

三角形の問題で、与えられた情報を基にわかっていない情報を求めることを「三角形を解く」と言います。

ここでは、三角形が二等辺三角形であること、つまり「底角が等しい」「2つの辺の長さが等しい」ことと、「一つの底角が\(50°\)である」ことがわかっています。

今回は、辺の長さは求めなくて良いので、「2つの辺の長さが等しい」ことは使いません。

では、実際に数値計算に入ります。

二等辺三角形の底角は等しいことから、すぐに\(y=\style{ color:red; }{ 50° }\)であることはわかります。

残りの\(x\)の大きさについてですが、三角形の内角の和は\(180°\)ですから、\(180°\)から残りの角の大きさを引いて

\(x=180°-50°×2=\style{ color:red; }{ 80° }\)になります。

練習問題2

以下に示すような二等辺三角形がある。\(x,y\)の大きさを求めよ。

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練習問題2の解答・解説

この問題は中学3年生で習う事項を使います

今回は、特徴2「頂角の二等分線は、底辺を垂直に二等分する」を使います。

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問題にあった図に頂角の二等分線を引き、二等辺三角形の性質から情報を少し付け加えました。

この図の三角形\(ACH\)に着目すると、まず\(y\)の大きさが求まります。

\(y=180°-(60°+90°)=\style{ color:red; }{ 30° }\)になります。

よって、三角形\(ACH\)は内角が\(30°,60°,90°\)の三角形になっていることがわかりました。

このような三角形は、辺の比が長い方から\(2:\sqrt{ 3 }:1\)になっていましたね。

これについてもっと知りたいという人はこちらを参照してください。

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この辺の比から\(x\)の大きさを求めることができます。

頂角の二等分線は、底辺を垂直に二等分することから、\(CH=5\)です。

また、\(AC:CH=2:\sqrt{ 3 }\)であることから、

\(\sqrt{ 3 }x=10\)

\(x=\style{ color:red; }{ \frac{ 10\sqrt{ 3 } }{ 3 } }\)が求まります。

まとめ:用途の広い二等辺三角形を、しっかりとマスターしよう!

いかがでしたか?

二等辺三角形の関係する問題はいたるところで出題されます。

また、自分で二等辺三角形だと解釈した方が有利に問題が解けるものもあります。

いずれにせよ、今回取り上げた二等辺三角形についての特徴を押さえていれば、怖いもの無しです。

そのためには、上の解説をしっかり理解し、二等辺三角形の特徴をしっかり定着させるようにしましょう!

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