合格発表から入学までのバタバタ
―東大に入ってよかったことってなにかありますか?
う〜ん。地元の人に褒められたり希望の星みたいに言われたりしたのは純粋に嬉しかったかな。
―神童扱いは地方あるあるですね(笑)逆に、大変だったことはなんですか?
部屋探しが後手後手に回っちゃって、合格発表後の3月中旬に東京に来て探したんだけど、もうあんまり残ってなかった。二次試験の時に仮押さえしておく、っていう流れがあることを知らなくて…。
―周りに同じ大学を受験する人が少ないと情報が得にくいですよね。
そうね。入学手続きとか、「これで本当に入学できるんか??」って思いながら手探りでやってた。さっき言った先輩とは勉強の話しかしなかったけど、こういう手続きとかについても聞いておけばよかったな。
―一人暮らしはどうですか?家事とか…。
楽しい!門限ないし。高校生の時から、母親に洗濯されるのが嫌で自分でやってたり料理したりしてたから、家事の面では苦労してないね。親の束縛から逃れて自由に暮らせるから楽!
―高校生の時から家事やってたの尊敬します…。そういえば、今チワワ飼ってらっしゃいますよね?一人暮らしでペット飼うのって大変じゃないですか?
そうだね〜。お金はかかる。あと、合宿とかはあんまり行けないね。オリ合宿(*)も行かなかった。
―そうだったんですね。
*オリ合宿:同じ科類・クラスの1年生(下クラ)と2年生(上クラ)で4月頭に行く、1泊2日の旅行。上クラが企画して、入学したばかりの下クラ同士・上下クラス間の交流をはかる。ちなみに、Fさんはインタビュアーである私の上クラ。
まあでも五月祭でクラス模擬店出すし、オリ合宿に行けなくてもクラスには馴染めたからよかった!東大はクラス制度がちゃんとしてて必ずコミュニティが1つできるから、完全に孤立しちゃうことがなくていいね。
―そうですね!私もクラス制度には助けられました。
太宰治が好き
―国文学専修に進んだきっかけはなんですか?
中2の時に太宰治を好きになって、大学がどこかに関わらず、国文学をやろうとは決めてました。
―これまた早いですね。ちなみにどの作品が特に好きですか?
ん〜とね、全部面白いんだけど〜(笑)1番最初に読んだのは「人間失格」で、特に好きな作品は..「パンドラの匣」と「グッド・バイ」と….全部(笑)
―全部(笑)本当に好きなんですね。
うん。まあでも、教科としての国語は結構嫌いだったけどね(笑)
―卒論も太宰治で書く予定ですか?
卒論は太宰ではなくて、新古今和歌集か妖怪について書く予定。
―そうなんですね。それはどうして興味をもったんですか?
和歌は、限られた31文字の中での表現っていうのに惹かれて。しかも新古今和歌集の時代は幽玄の世界で、解釈は難しいけど、幻想的でイメージが広がっていくのが素敵なんですよ。妖怪も昔から好きで、怪談とかを系統別に分析したら面白いかなと。それでその2つで迷ってます。
地元山口の高校生へ
―東大女子に対するイメージは、入学前後で変わりましたか?
いわゆるガリ勉っぽい人は少ないなと思った。結構合コン行く人いるし(笑)でも、試験前の粘りとか見てるとやっぱり真面目なんだなとは思う。
―ずっと遊んでるように見える人が、実はめっちゃ頭よくてびっくりすることあります…(笑)
―では最後に、地元山口の女子高校生に向けてメッセージをお願いします!
情報収集が大事!地理的に遠くて周りに東大志望が少ないっていうのを情報力でカバーしてほしいなと思います。2個上の先輩みたいに広島まで予備校に通う人もいれば、私みたいに塾に通わない人もいるし、東大目指すにもいろんな形があります。いろいろトラップがあるから一言じゃまとめられないけど、不利を覆してほしいです!
―メッセージありがとうございます。では、これでインタビューを終わりにします。ありがとうございました!
色んなことに取り組む行動力があるFさんですが、飄々としていて、どこからそのエネルギーが湧き出ているのだろうと不思議に思うくらいでした。受験生時代も、自分のペースを保っていたのだろうなと想像できるインタビューでした。
東大女子キャン運営委員会とは?
東大の男女比の偏りに問題意識を持ち、女子高校生に東大を身近に感じてもらうために活動する団体。
女子高校生向けのウェブでの情報発信や東大本郷キャンパスでのイベント開催をしています。女子高校生の進路選択を全力で応援しています!