東大女子キャン運営委員会が送る47都道府県東大女子インタビューその28
今回インタビューした方はこちら!
お名前 | 湯生晴子(ゆぜはるこ) |
出身高校 | 国立神戸大学附属中等教育学校(中高一貫 入学年度東大合格者数1人) |
入学時の科類 | 文科三類(2016年度入学) |
進学先 | 教養学部教養学科総合社会科学分科国際関係論コース |
高校の部活 | 吹奏楽部、文化祭委員 |
今回は東京大学文科三類2年の湯生晴子さん(インタビュー時)にインタビューしました!湯生さんのポジティブさに、取材者である私も幾度か心打たれてしまいました。自分の生き方は自分で決める、そんな芯の強さが溢れ出る彼女のお話は必見です!
色んなことに挑戦した高校時代
―それではインタビューを始めます!お願いします!
はい!どうぞ~。
―早速ですが、高校の時のお話から教えてください。
は~い。私の高校は、日本で初めて「中学校に高校の部を設立する形で中等教育になった学校」やねん。私はちょうど(高校部の)1期生やった。
―それは、システム面でもわからないことが色々あって大変だったんじゃない?
そうね~。先輩がいないから、「大学受験」っていう文化がそもそも存在しないわけやん。だから先生たちも試行錯誤やったし、受験生特有のピリピリしたムードもないノホホ~ンとした受験期を送ってた。そんな感じでやってたら、浪人した(笑)。あとは、卒論書いたよ~。それを神戸大学の教授の前で発表したりした!
―ええ、まじ!?(笑) すごいなあ…。
変な活動いっぱいしてたなあ。「旗振り」って知らんよね?
―知らないねえ。
江戸時代、米の値段を伝えるために、離れた地点の人同士が旗を振って合図を送って、それを各地で繋いでいって、大阪に情報を集めててん。それを授業で扱ったときに、同級生たちが「やってみよう!」って言いだして(笑)。ホテルの屋上とか借りて、実際に旗振りをしてみた!新聞に取り上げられたでー。
―面白そうだな(笑)。
前例とか継承されてきた伝統とかがないから、何やってもいいよ~っていう感じやった!
―そういう校風は、湯生さんには合ってた?
うん。進学校ではなかったから、ほんまに色んな人がおって。高校は受験して別のところに行こうか迷った時期もあったけど、やっぱり自分の学校が私に合ってたと思う。結局浪人することになったけど、私は後悔全くしてないで。
湯生さんの生い立ち
―そういえば、湯生さんは昔海外に住んでたんだよね。
5歳から12歳までロサンゼルスにおった!日本に帰ってきて、2か月だけ小学校に通ってん。ちゃんと卒業式も出たで(笑)。
―その時は、日本語喋れたの?
あんまり喋れなかった!(笑)カタカナも書けなかったし。「シ」と「ツ」の違いが判らなった。
―そんなレベルだったのか!
小学校の友達が「モテる」って聞いたとき、「何を『持ってる』んだ?」って疑問に思ったりした(笑)。
京大を見返してやる!東大の雰囲気を変えてやる!
―じゃあ、受験の話に移りましょう。
いいよ~。現役時代は京都大学の総合人間学部を受験してん。
―なんで、現役時代は京都大学を目指そうと思ったの?
なんでやっけな~?あ、鴨川が好きやったんよ!(笑)河原町とかすごい好きでね、鴨川の横で4年間大学生活を過ごしたいって思ったから京都大学にした!
―それが理由なんだ(笑)。
(合格最低点まで)あと3点で落ちてね。地元の予備校で浪人した。それで、「京大にフラれたわけやし、次受験するのは京大じゃなくていっか!」って思って東大にした。
―ええ(笑)。また、すごいね(笑)。合格まであと数点足りなかったから、悔しくて、浪人してもう一度同じ大学を目指すっていう人が多そうだけど。
だって、あと3点で落ちたら、「も~いいか!」って思わへん?(笑)私は、「京都大学になんか行ってられっか!もっと上の大学目指す!」って思ってん。
―そういう考え方もあるのか。「見返してやる」っていう思いだね。
元から、学校の先生にも「君は東大の方が向いているよ」って言われてて、浪人を機に考え直してん。その時、東大/京大に行ったら私は一体どうなるのかを考えてリストにしたんやけど、東京も怖いし、東大も怖いし、東大女子も怖いし、「世間が東大女子に向けている視線」も怖いなって思って。東大に行ったら、私は人間的にひねくれてしまうんじゃないか、とも思った(笑)。
それとは対照的に、京大は自由で、楽しそうで、のびのびとした感じがあって。オープンキャンパスも良い人が多くて。
―うーん、なるほど。
ちょっと考えた結果、その時の私は、「もし東大の人たちがみんな勉強にしか興味がない恐ろしい人たちであっても、京大派の私がそこに入って東大の雰囲気を変えたらいいか!」って思って。それで東大を受験する心の準備ができた(笑)。
―ポジティブだなあ(笑)。
名前からして、「晴子」やし、ポジティブやろ?(笑)―浪人って辛かった?
すごい楽しかった~。18時半には自習室を出て、お家で晩御飯を食べて、食器洗って、洗濯物をたたんで、弟に英語を教えて…。予備校で面白い友達もいっぱいできたし。
―素敵な生活してるじゃん!(笑)やっぱり、浪人中も自分のペースで勉強することが湯生さんには合ってたのかな。
そうやね~。中学・高校と全然勉強してなかったから、浪人でぐんぐん伸びたっていうのもあるかも!