【3分で分かる!】グラフの平行移動の公式とその証明・例題

平行移動.pptx
この記事は 2017年09月30日に更新されました。
数学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲに共通して重要な「平行移動」。シンプルながら間違って覚えてしまいがちな項目ですが、これを正しく覚えれば図形の問題や積分の問題などを解くための強力な武器になります。

今回は図や例題を使って、応用の利く「平行移動の公式」とその覚え方を紹介します!ぜひこの機会に平行移動をマスターしましょう!

平行移動の公式とは

平行移動には「点」の平行移動と「グラフ」の平行移動があります。点の平行移動は簡単です。点\((x,y)\)を\(x\)軸方向に\(+a\)、\(y\)軸方向に\(+b\)だけ平行移動した点は、
$$ (x+a, y+b) $$
これは直感的にも分かると思います。

\(y=f(x)\)というグラフがあったとき、このグラフを\(x\)軸方向に\(+a\)、\(y\)軸方向に\(+b\)だけ平行移動したものは
$$ y-b = f(x-a) $$
これがグラフの平行移動の公式です。これを知っていれば1次関数・2次関数・3次関数・三角関数・指数関数・対数関数などに対応できます。

円や楕円、双曲線などの方程式(\(f(x,y)=0\)の形。例. 円の場合:\(x^2+y^2-1=0\))では
$$ f(x-a, y-b)=0 $$
とすればOKです。

つまり、グラフ・図形を\(x\)軸方向に\(+a\)、\(y\)軸方向に\(+b\)だけ平行移動するときは
\begin{eqnarray}
x \rightarrow x – a\\
y \rightarrow y – b
\end{eqnarray}
置き換えてやればいいわけです。

大事なのは点の平行移動と違って移動させる分をマイナスしているところです。

それではなぜマイナスなのかを見ていきましょう。

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平行移動の公式の証明

\(y=f(x)\)で表されるグラフAを「\(x\)軸方向に\(+a\)、\(y\)軸方向に\(+b\)だけ平行移動する」ということは、このグラフA上の任意の点\((p,q)\)が\((p+a, q+b)\)に移動しているということです。

この新しい点の座標を\((X, Y)\)とすると、
\begin{eqnarray}
X = p+a\\
Y = q+b
\end{eqnarray}
が成り立ちます。つまり
\begin{eqnarray}
p = X – a\\
q = Y – b
\end{eqnarray}
となるわけです。

この\(p, q\)は\(y=f(x)\)で表されるグラフA上の点なので、\(q = f(p)\)を満たします。

ここに\(p = X – a, q = Y – b\)を代入すると、
$$ Y-b=f(X-a) $$
ですね?この式を\(X, Y\)について見ると、Aを平行移動してできる「グラフB上の任意の点\((X, Y)\)が満たす式」になります。

よって平行移動後のグラフの式は\(y-b=f(x-a)\)だというわけです。

平行移動の公式の練習問題

例題:曲線\(y=x^2-6x+5\)を\(x\)軸方向に\(-3\)、\(y\)軸方向に\(+4\)だけ平行移動したものの方程式を求めよ。
公式にあてはめると、求める式は
$$ y-4 = \{x-(-3)\}^2-6\{x-(-3)\}+5 $$
ですね。ポイントはすべての\(x\)を\(x-(-3)\)に、すべての\(y\)を\(y-4\)にしていることです。「置き換え漏れ」があってはいけません。

これを計算して、答えは
$$ y = x^2 $$
となります。

別解として、最初に平方完成をする方法があります。問題文の曲線は
$$ y = (x-3)^2-4 $$
とできるので、これは下に凸で頂点が\((3, -4)\)の放物線です。

これを\(x\)軸方向に\(-3\)、\(y\)軸方向に\(+4\)だけ平行移動すると、下に凸で頂点が\((0,0)\)の放物線になります。よって求める式は\(y=x^2\)であると分かります。

このように図形、曲線の特徴・性質を使う方法も頭に入れておくと面倒な計算を省けることがあるので便利です!

グラフの変形は「文字の置き換え」

平行移動の公式を1次関数や2次関数など関数の種類に分けて覚えている人もいるかもしれませんが、「\(x\)を\(x-a\)に、\(y\)を\(y-b\)に置き換える」という覚え方をおすすめします。

たとえば直線\(y=3x\)を\(y\)軸方向に\(+3\)だけ平行移動したものは\(y=3x+3\)ですが、これは\(y\)を\(y-3\)と置き換えた結果であって、\(y=3x\)の右辺に\(+3\)を加えたと覚えるのは危険です。

円\(x^2+y^2=1\)を同じように平行移動したものは\(x^2+(y-3)^2=1\)であって、\(x^2+y^2=1+3\)ではないですからね。

この「置き換え」という覚え方であれば、平行移動だけでなく対称移動や回転移動にも応用できます。たとえば\(x\)を\(-x\)に置き換えれば\(y\)軸に対する対称移動、\(x\)を\(-y\)に, \(y\)を\(x\)に置き換えれば原点を中心として時計回りに90度回転移動したものとなるんです。

ぜひこの考え方をマスターして、いろいろな場面に応用してみてください!

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