【東京大学合格体験記】現役で合格した私が伝える勉強法

はじめに

はじめまして!
私は、東京大学理科2類に在学中の2年生です。

今回は私が東大合格に至った軌跡について書いていこうと思います。

人それぞれ状況が違うので参考にならない部分もあると思いますが、参考になりそうな部分はどんどん吸収して、みなさんの受験に生かして言ってもらえれば幸いです。

私がどうして東大を目指したか。どうして東大理科2類を目指したか。

私が東大に行きたいと漠然と思い描き始めたのは中学3年生の頃です。なんとなく理科が好
きで理系に進もうかと考えていて、進むならば最高峰のレベルの東大に行きたいと思っていました。

高校生になると模試の志望校で東大と書く機会も増えてきて、東大の存在を身近に感じるようになりました。

理科2類を目指したのは物理よりは生命科学に興味があったからです。小さいときから生き物を飼うのが好きだったので、なんとなく理科1類よりは理科2類のほうがいいだろうと思って志望校に設定しました。

私が受験勉強を開始した時期と当時の学力

私が受験勉強を始めたのは高校2年生の冬からです。おおよそ数学と理科の高校分野を履修し終えて受験用の問題集に手を出し始めました。

とはいうものの、周りの友達はあまり勉強していない状況だったのでガツガツ受験勉強をしていたというよりは、なんとなく受験の問題がどういうものかを把握していたところです。

当時の学力は駿台模試で偏差値60程度です。数学が少し苦手で偏差値55程度、英語が少し得意で偏差値65程度だったと記憶しています。

私の通っていた高校と授業内容

私が通っていた高校は地方でトップから2番目の学校でした。毎年学年で東大1人か2人、医学科に10人程度受かっていました。

中高一貫校だったので、中学3年から高校レベルの理科、数学の授業が始まり高校2年で全範囲がだいたい終了するという形です。

授業内容はメインは教科書内容でしたが、時々入試を見越して発展レベルの問題を課題として出されていました。高校3年生では主に二次試験レベルの問題が扱われ、夏休みにセンター試験の対策が行われていました。

ただ先生による当たり外れが激しく、自分でしっかり勉強しないといけない科目もありました。

塾・予備校の有無と通い出した時期

受験のために予備校に通うということはありませんでした。そもそも私の出身である大分県には駿台や河合塾、鉄緑会などはありません。東進ハイスクールはありましたが、映像授業は性に合わなかったので通いませんでした。

一方で通信教育でZ会をしていました。高校1年生の冬から国語と英語を取っていました。
送られてきた問題を解いて添削済みの問題を見直すことで記述力が上がっていたと思います。高校3年生では東大総合演習という英数国がセットになったコースも合わせて取りました。

東大合格のための私の戦略

センター試験と二次試験の目標点数

センター試験の目標点数は東大合格者の平均が約9割ほどだったので、私も差をつけられないようにこの点数にしました。二次試験については模試で全然点が取れなかったので、合格最低点を少し上回るくらいの点数に設定しました。

センター試験の科目別目標点数(と実際の得点)

苦手な国語を除いて目標点は満点に設定しました。国語はセンター模試では150点止まりだったのですが一月の初め頃から点が上がり始め出したので、目標は9割にしました。

結果としては満点を取れた科目こそなかったものの、全ての科目が9割程度に収まって安心しました。

二次試験の科目別目標点数(と実際の得点)

だいたいどの科目でも満点の半分より少し上の点数を取ろうと計画していました。その上で得意な英語は少し高めの点(90点)を目指しました。

結局数学の易化にもかかわらず半分以下しか取れなかったのですが、理科2科目でカバーすることができよかったです。

東大合格を勝ち取る時期別の勉強時間・勉強方法

ここでは時期別の勉強時間や模試の偏差値について大まかな数字をご紹介します。

①高2・冬:受験を意識し始める

この頃に駿台東大レベル模試を受験して、数学の点数が200点中100点ほどで今の自分の実力では到底受験数学に太刀打ちできないことがわかりました。そこで比較的スタンダードな一対一対応の演習/数学Ⅰ+A 、Ⅱ+B、Ⅲを使って入試数学の基礎力をつけ始めました。

また学校の英語の先生の勧めで英検準一級を受験しました。入試英語とはベクトルが少し異なるので迷ったのですが、結果的にはよかったと思います。ライティングやリスニングの勉強は入試対策に多少は役に立ちました。

さらにこの時期に一個上の先輩たちの入試結果が出始めると、次は自分たちの番だと強く受験を意識し始めました。東大に受かった先輩たちは早くから準備を進めてきたと知って、自分もなるべく早め早めに受験勉強を進めていこうと思いました。

高3・春:Z会の添削で東大コースを始める

早くから東大型の問題に慣れるためにZ会の東大総合演習を始めました。英数国のセットを毎月1回とき、添削されたものを復習するという流れでした。英語や国語は自分の判断で採点することが難しいので、添削は大変効果的だったと思います。

物理と化学も入試難関レベルの問題集を使って演習を始めました。二次試験では理科で点数を稼ぎたいと思っていたので、この時期は物理と化学を毎日3時間程度勉強していました。周りに東大理系志望が数人いたので、物理と化学はわからないところをお互いに教え合いをしていました。

高3・夏:初めての東大模試

夏休みの間もほぼ毎日1限から6限まで補習という名の通常授業がありました。しかも内容があまり入試の役に立ちそうになかったので、自分の勉強をする時間が減ってしまうことを避けるために、授業中に内職することで対応していました。

またこの時期に初めて東大模試を受けたのですが、数学と物理が全然解けなかったです。
数学については基本事項の徹底ができていないと感じたので、ここから標準レベルの問題集を始めました。

物理については演習不足を感じたので、発展レベルの問題集を使って基礎事項を深く理解するとともに、問題を最後まで解き切ることを意識しました。

またこの時期、ほぼ毎日の補習に加えて受験のストレスから体調を崩してしまうことがありました。受験勉強するにも健康は大事だということに気づいて、睡眠時間や食生活に一層気を使うようになりました。

高3・秋:東大模試の返却と過去問開始

夏に受けた東大模試が返却されて判定がCだったので少し落ち込みましたが、判定より間違えた問題を解けるようにすることが大事だと先生に言われたことから、模試の解き直しとなぜ点が取れないかを考えました。

また東大模試の形式に慣れるために物理と化学の25カ年分の過去問を解き始めました。
秋にも東大模試を受けましたが、判定はCと夏からほぼ変わらず憂鬱になりましたが、夏に点数が悪かった数学と物理については多少点が上がって、勉強の成果が出始めていました。

また周りの人が徐々にセンター対策を始める中、自分はまだ二次対策をしていて大丈夫なのかと不安を覚えました。担任の先生やZ会のプレミアクラスの担当の人に相談しながら、12月の中頃ギリギリまで二次試験の対策をしていくことにしました。

高3・冬:センター対策開始と二次試験直前まで

センター試験の対策を始めたのは12月中旬です。全科目、学校の授業でセンター模試の過去問やセンター試験の過去問を解かされたので、基本的にはその流れに乗りました。

ただ苦手だった国語については、自分で過去問を買って解きました。センター模試では八割五分程度の点数が取れていたので、本番では九割に届くだろうと楽観視していました。

センター試験が無事に終了して、二次試験までの残り一ヶ月はこの一年間で使った問題集や過去問で解けなかった問題を確実に解けるようにしました。

苦手だった数学については新しい問題を解くと解けなかった時に不安が増すので、取っておいた最新の問題を解く程度にとどめました。

またZ会の東大コースでは受講していた国語と英語以外の問題と解答も見られるシステムになっていました。これを利用して、得点を稼ぎたかった物理と化学は模試感覚で東大コースの問題を解いて見て本番を想定していました。

特にわからない問題が出てきたときにどう対処するか、本番試験がなんかした時の精神の保ち方、時間配分の仕方に注意しました。

教科別の使用していた参考書と使い方

国語の参考書

国語については高校一年生の冬からZ会の難関大コースを受講していました。高校3年生の4月らは東大コースに切り替え、毎月東大の形式に似た現代文と古文、漢文の問題を解いていました。

数学の参考書

英語の参考書

英語についても高校一年生の冬からZ会の難関大コースを受講していました。高校3年生の4月から東大コースに切り替えました。毎月東大の形式の問題が4〜5題セットになって送られてきました。

物理の参考書

化学の参考書

最後に

私が受験生に伝えたいことは二つあります。

まず一つ目は受験本番までに1問でも多く解ける問題を増やそうということです。いうまでもなく、受験は一点でも多く点を取ったもの勝ちです。

だから周りの人たちがこんな難しい問題集を使っている、あの予備校に通っているなどの情報に惑わされずに、自分が今克服しなければならない課題に真摯に取り組みましょう。問題集や予備校はあくまでもあなたをサポートするものであって、入試本番にそれらはあなたを助けてくれません。

私自身も一時期周りの友人たちが皆塾に通っているのを見て、自分も通わなくいいのかと内心焦ったことがあるのですが、よく考えた結果、塾のペースに合わせるよりも自分のペースでわからない問題を減らしていった方が良いと判断しました。このように周りの流れに流されずに、自分の弱点を潰していくことが重要です。

二つ目は模試の判定はあまり当てにしすぎないほうがいいということです。高校三年時に大学別模試やセンター模試など受けるかもしれませんが、あまり結果に一喜一憂しないようにしましょう。

模試は実際の入試問題とは少し傾向が違いますし、浪人生も受けるため現役生は良い判定が出にくいことも多いです。特に夏の大学別模試は現役生は演習不足のため物理や化学の点数が低くなりがちです。

私自身も東大模試では毎回C判定でそのたびに不安になりました。特に夏の東大模試の物理で7点を取ってしまった時には焦りましたが、本番までにできなかった問題を確実に理解し解いていくことで本番では48点まで上げることができました。

このように模試の判定を気にしすぎることなく本番が重要だという意識を常に持ち続けて勉強していってください。模試の結果がよくないとしても入試の本番で合格最低点に乗れば合格なのです。

最後に、結果は努力に比例します。ぜひ合格を掴み取ってください!




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ABOUTこの記事をかいた人

大分県出身。東京大学理科二類の2年生。教養に溢れた人間になることを目標にしています。