はじめに
みなさんのなかには、志望校研究をしている高校生も多いと思います。
興味のある学問を探したり、気になる大学を見つけたりしたとしても、具体的にどんなことを学ぶのかよくわからないと困っていませんか?
今回は一橋大学商学部2年生の筆者が、一橋大学商学部の特徴を授業中心に紹介します!
一橋大学が気になっている人や、商学部・経営学部に進学したいと考えている人はぜひ読んでみてくださいね。
目次
一橋大学商学部の授業の特徴
一橋大学商学部の特徴①:まずは5つの入門科目で全分野に触れる
一橋大学商学部では、大まかに分類すると、
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の4つの分野について勉強できます。
しかし入学当初から専攻が決まっているわけではありません!
1年生は必ず5つの入門科目
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を履修します。
上記5科目は、主要4分野に加え、経済学に近い内容のビジネス・エコノミクス入門が追加されたものです。
入門科目を通して、それぞれどのような学問なのかを広く浅く学ぶことができるため、商学部で勉強できる内容について、まずは一通り触れることができます。
2年生からは必修科目がなくなり、複数の科目の中から自分の興味のある科目を選んで、より専門的なことを勉強していきます。
2年生が主に履修するのは基礎科目ですが、3年生からはさらに専門性の高い発展科目を履修できるようになりますよ。
このように一橋大学商学部では、入学時に学びたい分野が決まっていなくても、大学の講義を受けながら自分の興味のある学問分野を探すことができます。
そのため、大学入学時点では何を勉強したいのかはっきりしていないという人や、何となく商学や経営学に興味があっただけという人でも安心ですね。
一橋大学商学部の特徴②:1年生からゼミがある
一般的に、ゼミは3年生から始まる大学が多いでしょう。
一橋大学の中でも、法学部や経済学部は3年生からしか学部のゼミがありません。
しかし商学部では、1年生の時から「導入ゼミ」と呼ばれるゼミがあります。
ゼミの人数は先生1名・学生16名とかなり少人数です。
導入ゼミでは、指定された本を読み、グループディスカッションや発表を通じて、本の理解を深めていきます。
前期は各自大学側が決めたゼミに割り振られ、商学や社会学に関する複数の参考図書の中から、担当の先生が選んだ本を読んでいきます。
後期になると、選考はありますが、自分の希望するゼミを選ぶことができます。
それぞれの先生が、ゼミで扱う本を自由に選ぶようになるため、専門性が増していきます。
担当する先生が書いた本を読むこともあり、疑問や考えたことをを直接言えるのは珍しい機会かもしれません。
2年生になると「前期ゼミナール」と呼ばれるゼミがあります。
内容は導入ゼミと大きく変わりませんが、ゼミで読む本が英語で書かれたものになります。
本が英語なんて難しそう、と感じるかもしれませんが、わからないところは同じゼミの仲間と話し合い解決していきます。
時には最新の内容を学んだり、時事問題と絡んだ事例を扱うことができるのが楽しいです。
3・4年生では「後期ゼミナール」があり、自分が選んだ専門領域を集中的に学んでいきます。
1年生からゼミがあることで、大学入学直後から先生と近い距離で関わることができ、丁寧な指導を受けられるのが良い点ですね。
一橋大学商学部の特徴③:文系だが数学が必修・第二外国語は選択
文系で数学が必修なのは経済学部のイメージが強いかもしれませんが、一橋大学では商学部生も数学科目が必修です。
数学科目は数科目開講されていますが、多くの商学部生が、1年生の時に微分積分と線形代数という2科目を履修します。
商学部であっても1年生で数学を勉強しておくことで、経済学に近い内容など、数学を扱う分野に興味が出てきた時にも安心でしょう。
一方で、第二外国語は必修ではありません。
一橋大学内でも、第二外国語が必修でないのは経済学部と商学部だけであり、一般的に見ても第二外国語が必修でないのは珍しいでしょう。
ただ1年生は、「PACE」と呼ばれる週2コマの英語の授業が必修です。
PACEの授業は外国人の先生が行い、授業中はクラスメイトとも英語でコミュニケーションします。
ライティング・リーディング・リスニング・ディスカッションのすべてが扱われます。
クラスはレベル別に分かれており、自分のレベルにあった授業を受けることになっているので安心ですね。
PACEでは、受験ではほとんど扱われないスピーキングやディスカッションの力を身に着けることができますよ!
一橋大学商学部の特徴④:様々な授業を自由に取ることができる
一橋大学でもほかの大学と同じように、一般教養科目が開講されています。
哲学や歴史、人間科学や文学を学ぶ、いかにも文系大学らしい授業はもちろん、スポーツや情報科学、理科の授業も自由に履修することができます。
また「教養ゼミナール」というゼミもあり、社会科学の分野に限らないさまざまな分野のゼミが開講されています。
さらに一橋大学は、学部間の垣根が低いと言われていて、他学部の授業を取りやすいのが特徴です。
そのため、経済や社会学、法学に興味が出てきたとしても、商学部に所属したまま、気になる学部の授業を取ることができます。
一般教養科目や他学部の授業を取れば、新しい人脈もできて良いかもしれません。
一橋大学には、部活に所属し文武両道を頑張る人や、資格試験などの勉強に注力する人、帰国子女や留学生など、多様な学生がいます。
そのため、周りの学生からも多くの刺激を得ることができますよ。
一橋大学商学部の特徴⑤:選ばれた学生のための特別プログラムがある
一橋大学商学部には、志望者から選ばれた学生が参加できるプログラム「SSP(渋沢スカラープログラム)」と「DDP(データ・デザイン・プログラム)」があります。
どちらも1年生の末に選考が行われ、2年生からプログラム参加学生のみが履修できる授業が用意されます。
SSPは、ビジネス・リーダーを育成するプログラムで、英語でのディスカッションを行うゼミナールや、英語による議論を行う授業があります。
このプログラムでは商学を英語で学ぶので、専門用語も英語で勉強します。
また自分の意見を英語で発信する機会が多いので、同級生や先生と意見をぶつけ合い考えを深めることができるのが楽しいポイントでしょう。
一方DDPでは、マーケティング思考や経営戦略思考に基づいて、コンピュータ・サイエンスとデザイン思考を融合したカリキュラムが用意されています。
テクノロジー系の企業の方の講演を聞いたり、ワークショップがあったりと、文系大学に居ながら情報系の科目に多く触れることができますよ。
どちらのプログラムにも、プログラムを通じて自分を成長させたいと考えている多様な人が集まっており、互いに刺激し合う環境となっています。
おわりに
今回は一橋大学商学部のカリキュラム紹介をしました。いかがでしたか?
今回の記事を参考に、志望校選びをしてみてくださいね。