医学部後期日程合格者が国立後期日程の出願戦略を徹底解説!

はじめに

みなさん、こんにちは。三重大学医学部に通うライターのなかたつです。私は現役時代に、後期日程で三重大学に合格しました。今回は、私の後期日程受験の経験から医学部医学科の後期日程の出願の戦略について、お伝えしたいと思います。

「足きり」の怖い医学部の後期日程受験

医学部医学科受験は、年々難しくなってきています。何よりも、ほかの学部ではまず起こりえない、いわゆる「足切り」という制度があります。

そもそも「足切り」とは、センター試験を受験後、みなさんは志望大学の個別学力考査を受験するため願書を提出しますが、その際に大学側が受験者数を調整するために、センター試験での点数が大学の定める一定の点数に満たない場合、あるいは志願者の上位から数えて一定数に入っていない場合、大学が個別学力考査の受験を認めない(受験票の送付をしない)制度のことです。

願書を送ったのに受験票が来ないなんて、通常あり得ないですよね。しかし、志願者の殺到する医学部受験では、よくある話なのです。

特に後期日程では、この足きりの基準点が相当高いことがあります。後期日程の募集人数はそもそも少ないところが多く(私の大学では10名でした)、合格するにはセンター試験では総合点で90%とっていても安心できないくらいでした。三重大学の場合は足切りの基準に「志願者が募集人数の10倍を超える場合は、第一段階選抜(=足切り)を行い、上位100名に対し個別学力考査を行う」旨が書かれています。

医学部後期日程は志願者倍率10倍越えなのに、実質倍率2倍!?

しかしながら、足きりさえ超えてしまえば、大学によっては実質倍率は2倍程度しかない場合もあるのです。

後期日程は、前期日程と同じ時期に出願するので、前期日程をまだ受験していないときに出願することになります。ですから、前期日程で合格した方や、私立大学等への進学が決まった方などは、自然と受験を辞退することになります。

そもそも足きりの基準が厳しい後期日程の受験資格を得た人の多くは、前期日程でも受かっているのかもしれません。

ただし、後期日程の実質倍率が10倍越えも

医学部受験生の多くは、英語・数学・理科の実力には自信を持っていますので、やはり考査にはその3教科の筆記試験があるところを好んで出す傾向があります。

しかし、注意していただきたいのは、医学部の多くの大学の後期日程では、「小論文+面接」の大学が多く、そのような英数理筆記試験の大学はとても少ないということです。

となれば、自然とそういった大学の倍率は上昇しますし、医学部受験者内での最上位層も受験する可能性もあります。そういった方々との厳しい戦いになることは十分予想されるでしょう。

一方で、「小論文+面接」型の試験は、慣れない受験生にとっては敬遠されがちですが、日頃から医学の情勢に興味を持ち、自分はどういった医師になりたいのかをしっかり考えている人にとっては、しっかり対策を行えばさほど難しいものでもありません。

医学部受験者はほとんど小論文などの対策をしていないはずで、差もなかなか開かないはずでしょう。過去問題を精査し、そういった大学への出願も検討してみてはいかがでしょうか。

後期日程出願には、センター試験での得点率を重視

後期日程に出願するために、まずは最低限足きりの基準点を超える必要があります。ただ、これだけでは実質受験者の中でもハンデになってしまいますから、もう少し点数を取っておきたいところです。

後期日程の受験の有無にかかわらず、センター試験でしっかり点数を取ることは、予めしっかり点数を稼いでいるという安心感にもつながります。また、センター試験できちんと得点できるというのは、基礎力が十分であるという証拠にもなります。

よく受験者の間では「センター9割」という話が流れますが、本当に9割を超えれば、かなり楽になりますし、後期日程もたいていの大学へ出願が可能になります。受験生の皆さんは、9月から、必ず全科目(英語・数学もかならずやっておきましょう)、センター対策の時間を確保しましょう。

まとめ

以上、後期日程の出願戦略について書いてみました。大事なのは、
①センター試験での得点
②出願大学の問題調査、十分な検討
の2点です。あとは、志願者、受験者、合格者数も見ておくと大丈夫です。

とはいえ、やはり前期日程で合格してしまうのが、一番です。第一志望校合格に向けて、今日も一歩ずつ着実に、頑張っていきましょう!




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