【志望校を下げるべき?】共通テストリサーチ返却後の志望校の選び方〜医学部編~

はじめに

国公立大学医学部を志望している受験生は、共通テストリサーチの結果が出てから出願校を再検討することが多いのではないでしょうか。

この記事では、現役医学部生が出願校を選ぶ際のポイントと出願後の生活のポイントを自身の経験を交えながら解説していきます。

国立大学医学部の出願校を選ぶためのポイント3選

【国立大学医学部の出願校を選ぶためのポイント】①合格最低点から二次試験の必要得点を逆算しよう

受験生は、共通テストリサーチの結果のみに目がいきがちですが、 二次試験比率や出題傾向を分析することはとても重要です。

合格最低点共通テストの得点から、二次試験で自分がどれだけ得点すれば合格できるのかを導き出すことができます。

共通テストリサーチの結果だけでなく、二次試験の必要得点の現実性を考慮して志望校を選ぶのが最適です。

二次試験の必要得点の出し方とその現実性のチェックについて、一つ具体例を挙げて説明していきます。

例えば、前期日程で和歌山県立医科大学の受験を検討しているとしましょう。

和歌山県立大学の試験は一次試験600点二次試験700点であり、合格最低点は810点程度です。

つまり、一次試験で8割程度の480点を得点できていたとしたら、二次試験で330点、すなわち約5割得点すれば合格できるのです。

和歌山県立医科大学の二次試験は比較的難しい問題が多いものの、5割なら得点できる人も多いはずです。

仮定した一次試験の得点率で共通テストリサーチを出すと、C判定が出てしまいますが、合格最低点から逆算して考えると勝算があるように思えるのではないでしょうか。

二次試験の内容は、必要得点を取れるかを検討する際に重要な指標となります。

インターネットや赤本の情報に頼らずに自身の目で確かめておきましょう。

過去問は、東進ハイスクールが無料で公開している過去問データベースや、旺文社が提供しているパスナビを利用すると便利です。

また、面接試験の内容、得点化の有無もチェックしておきましょう。

グループワークや話すことが苦手な人は、集団面接が科される大学や、面接の配点が高い大学の出願を控えた方が良いでしょう。

共通テストで十分に得点できた人は、共通テストの占める割合が高い大学や、二次試験が簡単で差がつきにくい大学を選ぶと、共通テストの点数で逃げ切ることができます。

地方国公立大は他学部と問題が共通なことが多いので、比較的得点しやすく、一次試験比率が高い傾向にあるので、共通テストの点数で差をつけておきたい人におすすめです。

【国立大学医学部の出願校を選ぶためのポイント】②第一段階選抜に注意しよう

国公立大学の医学部では、受験生が多数の場合、共通テストの結果のみで二次試験を受験することができる受験者を選抜することがあります。

この第一段階選抜に落ちると、二次試験を受験することすらできず不合格になってしまうので注意が必要です。

例年共通テストリサーチで「第一段階選抜なしの見込み」と書かれた大学に、共通テストに失敗した受験生が集中し、倍率が跳ね上がる現象が見られます。

このような場合は第一段階選抜が実施されることが多いです。

実際第一段階選抜なしの見込みと書かれていた「宮崎大学」、「岡山大学」などに受験生が
殺到し、第一段階選抜が行われた年がありました。

後悔することがないように、第一段階の有無やその基準は、自分の目で募集要項をしっかり見て確認しておきましょう。

しかしながら、第一段階選抜で落ちてしまうような点数では、二次試験で逆転することは極めて困難なので、出願校や学部について再検討を要します。

【国立大学医学部の出願校を選ぶためのポイント】③隔年現象に注意しよう

前年度の倍率が少なかった大学の出願者が増え、前年度の倍率が高かった大学の出願者が減る現象を隔年現象と呼び、医学部入試においてはこの現象は顕著に現れます。

前年度の倍率に加えて、過年度の倍率の推移を把握しておくと、今年度の倍率をある程度予測することができます。

しかし、実際どのくらい倍率が増えるのかは運要素が強いです。

2023年度だと例年6倍程度の倍率である福島県立医科大学の倍率が10倍程度に跳ね上がりました。

この大学は共通テストリサーチで良い判定が出やすいことと、首都圏の受験生が流れる傾向にあることが要因とされていますが、これらを予測することは難しいです。

極端に倍率が上がった大学に出願することを避けるために、出願期間が開始されてからしばらくの間は様子を伺った方が良いでしょう。

国立大学医学部出願後にやるべきこと3選

【国立大学医学部出願後にやるべきこと】①私立入試で受験慣れをしておく

多くの人は私立大学を併願していることでしょう。

実際に入試を受けることで、緊張感になれたり、時間配分を意識した演習をしたりすることができます。

私立医学部入試で行われる面接試験は、国公立大学の面接の良い練習機会となるので有効活用しましょう。

【国立大学医学部出願後にやるべきこと】②面接の練習をしよう

自身の受験する大学の面接の出題形式や過去問を確認して練習を行いましょう。

学校や塾の先生など、第三者にチェックしてもらうことで自分では気づかない癖や不可解な点を指摘してもらえるのでおすすめです。

また、息抜きがてらに自分の受験する大学の情報医療ニュースなどを読んでおくと、不意な質問にも対応できるようになります。

【国立大学医学部出願後にやるべきこと】 ③過去問演習ノートを作ろう

自分の受験する大学の過去問を解いた記録をつけておくと、自分が苦手な分野を把握する際や、傾向を把握する際に非常に便利です。

演習の際は目安の得点を出し、その年の合格最低点に達しているのかを確認することが大事です。

特に間違えた問題を​チェックしておくと試験直前に確認ができます。

私も過去問の自分の回答と出題傾向などの所見を記録しておき、試験の前泊の日以降はそれを復習することで効率よく勉強することができました。

面接に対する答えも箇条書きでまとめておくと直前に効率よく対策することができます。

おわりに

国公立医学部の出願校を決める際のポイントを押さえることはできましたか。

この記事を参考に、後悔のない出願校選択をしましょう!




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