【現役医学生が教える】藤田医科大学医学部の魅力と試験対策を徹底解説

はじめに

愛知県には、国公立私立合わせて、四つの医科大学が存在します。
今回は、その中の一つである、藤田医科大学特徴と試験対策について徹底解説していきます。

藤田医科大学の魅力

全国に30校以上ある私立大学医学部。ここでは、藤田医科大学にしかない特色あるプログラムや教育環境を紹介します。

【藤田医科大学の魅力】①学部学科の垣根を越えて行う「アセンブリ教育」を通じて他職種連携の意義を学べる

アセンブリ教育とは、学生が学部学科の垣根を越えて行う教育活動のことで、藤田医科大学が力を入れている活動の一つです。

2年生で行われる「アセンブリ教育2」という授業では、チームワークを身につけるため、学部学科を混合して編成されたチームで、学内外の活動や防災活動などの地域イベントに参加します。

また、他大学の生徒も含め、1000人程度の学生が参加する世界最大規模の TBLと呼ばれるチーム活動があります。

TBLとはTeam Based Learning の略で、学生がチームを組んで話し合いながら課題解決にあたる学習の形式で、学生主体の能動的な学習ができます。

TBLは近年多くの医学部で導入されていますが、大学を跨いだTBLを行なっている医学部は藤田医科大学だけです。

【藤田医科大学の魅力】②充実した教育サポートを受けることができる

藤田医科大学では、通常の担任制度に加えて、5、6年生に行われるポリクリという臨床実習や、6年次にあたえられるグループ学習室にも担任制を敷いているので、学生一人一人がきめ細やかな指導を受けることができます。

初期研修先に関わらず、学生が希望した診療科の教員が5年生から卒後2年まで継続的に学生のキャリアデザインを支援してくれる制度も魅力の一つです。

また、低学年のうちから実際の医療現場に触れられる環境が用意されており、1年次には、他の大学では珍しい夜勤実習があります。

【藤田医科大学の魅力】③とても優れた臨床、研究環境がある

学生が主に臨床実習を行う大学附属病院日本最大規模の病床数を誇っています。

病院には多くの症例が集まっているので、学生は実習を通して医療に関して幅広い視野と知見を得ることができます。

附属病院には40を超える診療科があり、急性期から回復期、慢性期医療まで、さまざまな病期の疾患を学ぶことができます。

研究志向のある学生には、「スチューデントリサーチャープログラム」が用意されており、学生は1年生のうちから研究室に入り、教員のもとで研究活動を行うことができます。

出席できない授業はオンラインで視聴するなど​、​授業に一定の配慮がなされているので、集中して研究活動ができる環境が整っています。

藤田医科大学医学部一般入試の試験対策

【藤田医科大学医学部】前期入試の概要

藤田医科大学の入学試験は学科試験からなる一次試験と、面接試験からなる二次試験の2つの試験があります。

一次試験で6割程度の点数を取ると、一次選考を突破することができ、二次試験に進むことができます。

学科試験は、数学、英語、理科2科目の合計4科目各教科200点の均一配点です。

試験は、英語は90分、数学は100分、理科は2教科を120分間で行います。

二次試験の面接は、個人面接とMMIの2つの形式からなります。

【藤田医科大学医学部】学科試験の傾向

数学、英語の前半の問題は、マークシート形式です。

マークシートで一定の点数を取らないと記述部分と理科科目の採点はしてもらえないので注意が必要です。

数学のマークシート部分は十数問程度の小問集合で、標準的な問題が中心ですが、年に数問程度難しかったり計算が煩雑だったり​する​問題が含まれることがあります。

過去問の演習で十分にできると思いますが、不安があるようであれば、駿台から出版されている、入試数学実力強化問題集で練習するのがおすすめです。

忘れがちな資料の整理の分野からも出題されるので対策を怠らないようにしましょう。

数学の記述部分は、近年難化傾向にあり、特に立体の問題はイメージしづらく解答するのが大変な印象があります。

また、 英語のマークシートは文法、並び替え、長文問題からなり、どの問題もさほど難しくないです。

英語の文法部分の対策には市販されているファイナル問題集を使っていました。

英語の記述問題は和訳問題、説明問題、英訳問題と、幅広く出題されており、国公立大学の出題形式に似ています。

過去問や国公立大学の問題演習で十分に対策できますよ。

和英訳の問題は、インターネット上で公開されている後期試験や推薦試験の問題を用いて練習し、先生に添削してもらうと良いでしょう。

理科はどの科目も、基本から標準レベルの問題が多く、あまり難しい問題はないです。
私の受験した物理と化学はあまり記述問題もなく、知識問題頻出問題を中心に出題されていました。

対策に用いる問題集は、セミナーから重要問題集のレベルで十分です。

【藤田医科大学医学部】面接試験の特徴と傾向

藤田医科大学では、面接官の偏見を排除するため、学校の制服などの身分のわかる服を着用して面接試験を受けることは禁止されています。

二次試験の受験生はほとんどの人はスーツを着用していましたが、私服の人も数人います。

私が受験した2022年度の個人面接は2回行われました。

1回目の面接では、自身の長所を聞かれ、そこからほり下げて質問され、2回目の面接では、アドミッションポリシーなど、大学に関することを質問されました。

おそらく1回目では医療者に必要な人間性を評価され、2回目では藤田医科大学の学生としての適正を評価されていると考えられます。

MMIは、状況が書かれた紙を与えられたのち、それに関する質問に答える面接形式で、面接官を変えて複数回行われます。

2022年は2回行われました。

MMIで時間を余らせないためには、自分で条件を設定や場合分けをすることが大切です。

詳しくは、MMIを特集した以下の記事を参照してください。

【医学部受験生必見!】個人・集団面接からMMIまでのパターン別に医学部面接の攻略法を徹底解説

2023.08.21

後期試験について

藤田医科大学は、前期試験に加えて、後期試験が存在します。

募集人数は、前期試験の1割以下の5名という狭き門ですが、合格最低点はさほど変わりません。

試験科目配点は前期試験と同様で数学、英語、理科2科目です。

出題形式も前期試験と同様ですが、過去問を解いたところ、前期試験よりも数学の小問集合の難易度が高いと感じました。

後期試験を受ける人は、すでに燃え尽きてしまっている人も多いので、諦めずに粘ってみる価値はあるかもしれないですね。

おわりに

藤田医科大学医学部の魅力と試験対策を知ることができましたか?

藤田医科大学は少し変わった入試形式なので、傾向をしっかり把握した上で試験対策を行うと良いでしょう。




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