目次
人文科学系小論文のトレーニングの特長
【人文科学系小論文のトレーニング】①「考えるヒント」が掲載
人文科学系小論文のトレーニングには「考えるヒント」と呼ばれる、小論文に必要な思考法や発想法が掲載されています。
小論文の参考書にはテンプレートが掲載されているタイプのものもありますが、テンプレートの丸暗記では応用が効かなくなります。
応用力がないと、与えられたテーマに答えられなかったり、小論文で問われたことからずれた答えになってしまいますよね。
「考えるヒント」を学ぶことで、小論文のテンプレートを丸暗記することなく、与えられたテーマに対し自分の文章を書く力を養えます。
また、本書では「考える練習」で「考えるヒント」をすぐに活用できるようになっています。
「考える練習」は「考えるヒント」をもとに考えていけるようになっているので、思考法や発想法といった習得しにくい事項も、血肉化しやすい工夫がなされていますよ。
【人文科学系小論文のトレーニング】②実戦問題が豊富
小論文には明確な答えがないため、多くの小論文の問題を体感することが重要です。
本書には大学入試の過去問が各テーマごとに掲載されています。
そのため、実際の入試で必要な小論文力を実感することができ、入試の小論文に対して具体的なイメージが持てるようになります。
また、各大学ごとの傾向ではなく、小論文自体の解説がされているため、小論文自体に対してしっかりと取り組むことも可能です。
さらに、掲載されている過去問には、思考法や発想法を練習するためのものと、頻出テーマ別に演習するためのものがあります。
前者の過去問では小論文に「厚み」や「深み」を持たせるためのトレーニングができますし、後者の過去問では実践力を養うことができます。
両方とも入試で小論文を書く際には重要なポイントですよね。
【人文科学系小論文のトレーニング】③文章の読解から解答の書き方まで丁寧に解説
本書では解答の書き方について、アプローチ法や構成例が掲載されています。
解答に至るまでのプロセスがあると小論文に必要な思考の過程が理解でき、説得力のある小論文を実践しやすくなりますよ。
また、書き方のアプローチ方や構成例では、「考えるヒント」との関連が掲載され、その具体的な活用方法がすぐにわかるようになっています。
小論文を書く際には、問いに対して答えを書く文章力だけではなく、与えられた問題文を正確に読解する力も必要になりますよね。
本書では文章の書き方と同様に、文章読解についても噛み砕いて説明されています。
そのため、自分で文章読解する際に文章を整理するコツが掴めます。
文章読解の解説では問題文の筆者の主張は赤文字で書かれ、その主張に至るまでの過程も図式化されていて、非常にわかりやすいです。
人文科学系小論文のトレーニングのおすすめの勉強法・使い方
【人文科学系小論文のトレーニング】①「人文科学系」で問われる話題を理解する
人文科学系の小論文では物事の意味・価値などが問われたり、言葉の定義をする必要があったりします。
さらに、人文科学系のテーマについての思考の中には、物事を別の視点から評価したり、結果に至るまでの過程を価値づけたりなど、知らないと思いつけないような思考法があります。
何も知らないまま小論文を書くと、要点を踏まえた文章が書けませんよね。
本書では人文科学系の話題やよく使われる思考過程を丁寧に解説しているので、一読することで必要な知識を確認することができます。
また、本書にはコラムがあり、それを通じて現在の社会問題と人文科学の関わりについて知ることも可能です。
現在の問題に対しての視点を持っていれば、内容に厚みのある読み応え十分な小論文が書けますよ。
【人文科学系小論文のトレーニング】②問題演習に取り組む
人文科学系で問われる話題を理解し、思考法や発想法を学んだら、それらを確実に自分のものにするために問題演習に取り組みましょう。
小論文では問題に対して意見を論じる必要があるので、文章の軸がぶれないようにするために、まずは本書を参考に解答の構成メモを書いてみることがおすすめです。
構成メモが書けたら、それをもとに解答を書き、添削の段階に入りましょう。
添削は自分でするのはもちろん、他者にしてもらうのも効果的です。
自分で添削することの利点は、同じテーマでも、本書に載っているアプローチ法は複数あるので、同じテーマの他の書き方を知ることができ、思考・発想の幅を広げられることです。
一方、他者に添削してもらうことで、自分の書いた文章がわかりやすい文章になっているか、論理破綻が起きていないかなど、自分では見落としがちな点が確認できます。
さらに、同じ問題をリライトすることも重要で、書く回数を重ねることで与えられたテーマにとって必要な視点を網羅することができますよ。
【人文科学系小論文のトレーニング】③キーワード帳として利用する
問題を解いた後に本書に戻り参考にできるキーワードや言葉の定義、文章構成がないか確認してみましょう。
本書に掲載されている問題以外を解いたとしても、重要なキーワードやその定義は変わりません。
問題を解いた後に同じテーマや似ているテーマの章を読み返してみることで、小論文に説得力が増したり、独創的な観点から論じることができますよ。
また、実際の社会問題で本書のテーマに関連するものがあれば書き込んでみるのもおすすめです。
例えば、ウクライナ情勢には異文化理解が関係しているので、「文化・文明」の章の異文化理解の部分に、「ウクライナ情勢」と書き込んでみましょう。。
または、情報端末と人間の関わり方について、「人間のあり方」まで深掘りしてから論じるために、「他者やほかのものとの関係」が紹介されている章に書きこみをするのもおすすめです。
こちらは、情報端末と人間との関係性が深くなるにつれ、経験を積む機会が少なくなり、人間的成熟の欠如が起こる……といった関連づけができるでしょう。