浪人生は大学にどのくらい居るの?統計から見た浪人生の割合

はじめに

浪人をしないに越したことはないですが、大学受験において現役で全員が合格できる訳ではありません。

今回は、大学入学者の内どれくらいの人が浪人を経験しているのか、その実態を統計を用いて調査してみました。

数字は全て、文部科学省が出している「学校基本調査」のデータを基に作成しています。

近年の浪人率の推移

浪人生数の推移

大学生になった浪人生数の推移

2010年は、62万人が大学生になりましたが、そのうち浪人生活を経て大学生に入ったのは8万961人
そして、2012年まで8万人前後をうろうろしていた浪人生数も、2013年に一気に7万6千人に減りました。
その後2014年には増加して、8万3000人が浪人を経て大学に入学しています。

浪人生数の増減だけでは一概には言えませんが、とにかく、大学生の7.7人に1人が浪人生活を送っている計算になります。

さて7.7人に1人という数字、これは多いのでしょうか少ないのでしょうか。
このデータだけを見てもどうも結論をつけ難いので、もう少し長期的に数字を見てみましょう。

時代とともに変化する浪人生の割合

2000年のデータを調査してみると、大学入学者数60万人のうち12万人が浪人生でした。2000年は5人に1人が浪人生だったのです。

さらに調べていくと、1992年では3人に1人、そして1985年は2.5人に1人が浪人生という数字が出てきまいた。

30年前は、今の3倍もの浪人生がいたことになります。
少子化で18歳以下の人口が減っていること、大学数が昔に比べて増えたことを考えたとしても、浪人生の数の減りは顕著といえるでしょう

今と昔の「浪人」の捉え方の違い

現代において「浪人は良くないこと」といった風潮がありますが、少なくともこれは最近の価値観だということがこれまでの調査でも分かります。
2.5人に1人が浪人していた時代に、こんな価値観があったとは考えにくいですからね。

まさにその時代に大学に入学し、現在東大は助教授をされているM.F助教授はこう語ります。

当時は浪人してでも行きたい大学を目指すというのが普通だった。もちろん家庭の環境もあるだろうから、ランクを下げて現役で大学入学することが悪いとは思わない。でも、本当に行きたい大学があるのなら、親御さんに頼み込んでもう一度チャレンジする価値は十分あるはず。あと一年の努力の有無が、その後の人生に一生つきまとう可能性だってあるのだから。

最後に

いかがでしたか。
昔と今とでは浪人に対しての考え方が違うことが見て取れますが、実際に浪人生の割合は減っています。

ですが「〇〇大学卒業」という肩書は自分が生きている限り、付いてくるものです。

もちろん現役で大学入学することに越したことはありませんが、現役での大学入学にこだわるのではなく、納得した受験をするというのも一つの手かもしれませんね。




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