東大の世界史にチャレンジ! 論述で高得点を取るコツ

まず大事なのは設問分析

この問題が問うていることは「アジア・アフリカにおける植民地独立の過程とその後の動向」です。それに条件「地域ごとの差異を考えながら」がついています。
解答を作成するときは、常にこの問いと条件を意識するようにしましょう。

また、指定語句がついています。

みなさん、ここは絶対に注意してください。
指定語句が示しているのは解答の範囲「だけ」です。

今回は、

カシミール戦争、非暴力・不服従→インド
ディエンビエンフー、ドイモイ→ベトナム
スエズ運河国有化、ワフド党→エジプト
アルジェリア戦争→アルジェリア
宗教的標章法→フランス(アルジェリアの宗主国)

という風に考えて、

「アルジェリア(宗主国:フランス)、エジプト(宗主国:イギリス)、インド(宗主国:イギリス)、ベトナム(宗主国:フランス)らへんを論じればいいのかな」と想定できればokです。

先ほども述べましたが、論述は決して指定語句を説明することが中心の問題ではありません

論じるべきことの中で自然に指定語句が用いられていることがベストであるという認識でいてください。

前置きからヒントを得る

問いと範囲はわかりました。しかし、具体的に何を論じればいいのかはまだ不明瞭です。

みなさんは「以上の点に留意しながら」の前の、前置きを読み飛ばしてはいないでしょうか。
実はここから解答を作成するヒントを多く得ることができます!

次にこの部分を分析していきましょう。

「ヨーロッパ列強により植民地化されたアジア・アフリカの諸地域では、20世紀にはいると民族主義(国民主義)の運動が高まり、第一次世界大戦後、ついで第二次世界大戦後に、その多くが独立を達成する。」

→この部分は教科書にも書いてある内容なので、みなさんご存知でしょう。
強いて言うなら、民族主義について言及しておいた方が良いのかな、という程度です。

「しかしその後も旧宗主国(旧植民地本国)への経済的従属や、同化政策のもたらした旧宗主国との文化的結びつき、また旧植民地からの移民増加による旧宗主国内の社会問題など、植民地主義の遺産は、現在まで長い影を落としている。」

→この文章は
①旧宗主国への経済的従属
②同化政策のもたらした旧宗主国との文化的結びつき
③旧植民地からの移民増加による旧宗主国内の社会問題
の3点に触れるよう暗示しています。

「植民地独立の過程とその後の展開は、ヨーロッパ諸国それぞれの植民地政策の差異に加えて、社会主義や宗教運動などの影響もうけつつ、地域により異なる様相を呈する。」

→この文章からは、条件にもある通り「植民地政策の差異」に触れること、「社会主義や宗教運動などの影響」に触れなければならないとわかります。

このように、読み飛ばしてしまいたくなる設問の前置きもしっかり分析することで解答のヒントを得ることができます。
この地点で、ある程度知識がある人なら何を書かなきゃいけないか、指定語句とヒントがどのように結びつくのか予想がつくでしょう。

例えば、「旧植民地からの移民増加による旧宗主国内の社会問題」ということから、

「あ~アルジェリアからフランスに移民が増加して、キリスト教とイスラム教の文化の違いで軋轢が生じていることを述べればいいのかな」

なんてことを思い浮かべられればokです!

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