こんにちは、ライターのありさです。
文法チェック&演習シリーズ、今回は終助詞「てしが・にしが・もがな・がな」を取り上げます。
終助詞「てしが(な)・にしが(な)」
助詞 | 文法的意味 | 訳し方 | 接続 |
---|---|---|---|
てしが てしがな にしが にしがな |
自己願望 | ~たいものだ | 連用形 |
自己願望
いかで、このかぐや姫を得てしがな、見てしがな。(竹取物語・貴公子たちの求婚)
(なんとかして、このかぐや姫を手に入れたいものだ、結婚したいものだ。)
いかで、鳥の声もせざらむ山にこもりにしがな。(宇津保物語・俊蔭)
(なんとかして、鳥の声もしないような山にこもりたいものだ。)
連用形+てしがな・にしがな
「て」「に」が、もとは完了「つ」「ぬ」の連用形だったため、連用形接続です。
「て」「に」が、もとは完了「つ」「ぬ」の連用形だったため、連用形接続です。
終助詞「もがな・がな」
助詞 | 文法的意味 | 訳し方 | 接続 |
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もがな・がな | 自己願望 (存在や状態への願望) |
〜たい・〜がほしい 〜があったらなあ |
体言・助詞・形容詞の連用形 |
自己願望
心あらむ友もがな。(徒然草・一三七)
(情趣を解するような友があったらなあ。)
世の中にさらぬ別れのなくもがな千世もと祈る人の子のため(伊勢物語・八四)
(この世の中に死別ということがなければいいのになあ。親にいつまでも生きていてほしいと祈る子のために。)
「もが〜」は願望の終助詞
「もが」「もがも」「もがもな」も、「もがな」と同じ意味の願望の終助詞です。
「もが」「もがも」「もがもな」も、「もがな」と同じ意味の願望の終助詞です。
おわりに
いかがでしたか?
願望を表す「てしが(な)」「にしが(な)」「もがな」「がな」。
文章中で読み取れるように、しっかり覚えてしまいましょう!