気象大学校の志望者必見!気象大学校の給料や偏差値、学生生活まとめ

はじめに|気象大学校とは

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気象大学校は、気象庁の職員(気象大学校学生を含む)に対して、気象業務に従事するために必要な教育を行う気象庁の機関です。

気象大学校には気象庁の幹部職員を養成するための大学部(4年)、全国の気象庁の機関で働く職員に対して業務に必要な専門の知識や技術を学ぶための研修部(1年以内)を置いています。

今回は、大学部について紹介していきたいと思います。

気象大学校の基本情報(歴史、アクセス、学生数)

1922年に日本で初めて気象分野の高等専門学校として設置され、以来、気象庁の幹部職員となる優秀な人材を輩出し続けてきた歴史ある学校です。

キャンパスは千葉県柏市(常磐線・東武野田線「柏駅」から徒歩15分程度、バスも有り)。

基本的には寮からの通学ですが、希望すれば自宅からも通学可能です。

学生数は4学年で約60人とかなり少なく、狭き門となっています。

気象大学校の学費・給料

なんと学費は無料です。

さらに気象大学校に入学すると身分が学生ではなく国家公務員になりますので、在学中から月に約15万円のお給料をもらうことができます。それとは別に、年に2回ボーナスももらえます。

気象大学校の学生生活

授業について

  • 1・2年次
  • 授業は週5日、1限~4限までです。

    4年制ですが、修士課程の勉強も詰め込まれているため他の大学に比べ密度が濃いです。

    1、2年次には月曜から金曜までの週5日、1限から4限まで授業をみっちりと受けることになります。週に1、2回実験があり、4限終了時刻より授業が長引くことも。

    数学や物理はもちろん、外国語や文系の一般教養科目など基礎的な科目を履修します。

  • 3・4年次
  • 3年次以降は、専門を極めることになります。

    3、4年になると授業数は半分程度に減りますが、その分、自分の専門分野の勉強を進めることができます。
    4年次には一般大学と同じように、卒業論文も執筆します。

    また、自分で研究していきたい事柄があれば先生が一対一で教えてくれる、「セミナー」(一般大学でのゼミに近い)という少人数ならではの授業もあります。

    気象庁の本庁や地方気象台、気象庁の施設を見学する授業や、火山などの観測実習もあります。

    教授の手厚い指導が魅力

    気象大学校は1学年が15人前後なので、学生数の多い一般大では受けられないような手厚い指導を早くから受けることができます。

    数学や物理の演習の授業で先生がその場でひとりひとりの答案を添削してくださったり、レポートが丁寧に添削されて返ってくるので、授業にしっかりとついていくことができますし、きちんと力がつきます。先生がとても優しく、親身になって相談にのってくれるので、安心して勉強できます。

    専門科目になってくると、気象庁でその道の業務や研究をしていた先生が教えてくださるので、今勉強していることが将来どこで活きるのかが分かりやすく、モチベーションが上がります。

    ちなみに気象大学校のホームページにはどんな授業が行われているか詳しく記載されていますので、気になる人はぜひチェックを。
    気象大学校のシラバスはこちら

    放課後の活動

    授業を終えたら、部活(一般大でいうサークルに近い)に参加する人がほとんどです。

    野球、サッカー、テニス、陸上といった運動系、軽音楽、リコーダーアンサンブル、天気の会(授業外で気象の観察や勉強をする)といった文化系、などいろいろな部活があります。
    外部の大学のインカレサークルに入っている人もいます!

    部活を終えたら、各自夕食を食べて、勉強をします。個人差はありますが、1日平均3時間くらいは勉強している人が多いそう。

    全国から大変優秀な学生が集まるので、置いていかれないように一生懸命勉強する必要があるようです。

    また課題をこなしていてわからないところがあったらすぐに寮の仲間に聞くことができるので、お互いに教え合い、高め合う環境もあるのが魅力的。

    大学の雰囲気は?

    入学して1ヶ月で全校生徒の顔と名前が一致するほどの少人数です。さらに入寮している人が多いので、すぐに打ち解け、とてもアットホームです。

    入学式、年2回の体育祭、オープンキャンパス、紫雲祭(学園祭)、卒業式といった学校行事も充実しています。全校参加なので仲が深まりやすいです。

    オープンキャンパスのアンケートには毎年「仲のよさ、あたたかさが伝わってきました」というような回答があるほど。

    気象大学校は一般大学とここが違う!

    その1:アルバイト禁止

    先に述べた通り、入学と同時に気象庁の職員となり、身分が学生ではなく国家公務員となりますのでアルバイトは禁止です。

    入試も、厳密にいうと入学試験ではなく採用試験です。

    アルバイトが禁止とはいえ、在学中からお給料をもらうことができますので問題はありません。

    その2:休む時には有給休暇を取る必要が

    一般大では許されることも多いですが、無断で授業を休むということは厳禁です。
    止むを得ず、欠席する場合は公務員と同じように有給休暇をとります。

    その3:8時30分〜17時15分まで外出禁止

    公務員としてお給料をもらっている身分ですので、空きコマであっても平日の勤務時間内に自由に出歩く、といったことはできません。授業がなくとも、自分の勉強を進めます。

    その4:寮が無料

    家賃だけでなく、なんと光熱費や電気代も無料です。基本的には2人部屋で、生活に必要なものは揃っているので問題ありません。

    気象大学校の偏差値・入試科目

    気象大学校の偏差値は、67です。同じ偏差値の大学としては、筑波大学、お茶の水大学、青山学院大学などがあります。

    入試の内容について

    一次試験と二次試験があります。以下は平成28年度の入試内容です。

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    一次試験は毎年10月末に実施され、教養試験、マーク式・記述式の学力試験(数学・物理・英語)、小論文が課されます。

    教養試験は公務員として必要な知識を問われます。全問マーク式ですが、教材を手に入れてきちんと対策をする必要があります。

    学力試験は旧帝大、またはそれ以上のレベルの問題が出されます。

    数学は積分、物理も物理Ⅱが中心の、レベルの高い問題ですので、相当早く準備しておかないと間に合いません。

    すべての科目において基準点が定められており、どれか1つでも下回ったら不合格となり二次試験には進めません。なので、得意科目を伸ばすよりは、苦手科目をなるべく無くす対策が不可欠と言えそうです。

    小論文は難しいテーマが出題されたり、何か人と変わったことを書かなくてはならない、ということはなく、聞かれたことに答えられる程度の日本語力があれば対応できます。それほど対策に時間を割かない人が多いです。
    強いて言えば、自然科学系のテーマを出題されることが多いので、勉強の合間に関連しそうな本を読む、と言ったところでしょうか。

    一次試験に合格すると、二次試験があります。
    二次試験は12月中旬に実施され、面接、身体検査が課されます。

    面接では志望理由や特技、高校時代のことなど、ごく普通のことが聞かれます。
    二次試験は得点化されず、入学し学校生活を送る上で問題がないかを見られるのみなので、二次試験では基本的に落とされません。

    入試対策はどうすればいい?

    特段癖のある問題は出ず、ベーシックな問題ばかりが出ます。

    気象大学校は予備校のコースや問題集などがありませんし手に入る過去問も少ないので特化した対策はしにくい、ともいえるのですが、レベルの近い旧帝大志望の受験生と似たような勉強をしていた人が多いです。

    実際に旧帝大を併願していた人も多くいます。

    また人事院のホームページに試験問題例があるので、それも試験勉強の対策に使えるでしょう。

    試験問題のサンプルはこちら

    気象大学校のオープンキャンパス

    例年、オープンキャンパスは8月、学園祭は11月にあるようです。気象に関する展示はもちろん、学生さんの様子や学校の雰囲気を見ることができる貴重な機会です!

    気になった!もっと知りたい!という方はぜひ足を運んでみては?
    気象大学校ホームページ

    気象大学校へのアクセス

    常磐線・東武野田線「柏駅」から徒歩15分程度、バスも有り

    終わりに

    いかがだったでしょうか。

    大学で勉強しつつお給料ももらえるというシステムには、他の大学にはないユニークさがありますよね。

    もちろん、勉強をしっかりする大学ですからレベルが高いのも事実。
    入学してみたい人は、しっかりとした対策をして試験に臨みましょう!




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    ABOUTこの記事をかいた人

    東京藝術大学で、美術と社会の関わりについて勉強しています。編集部ではデザインを担当しています。賢いメンバーに囲まれて右往左往しつつ、楽しく活動しています。