はじめに
突然ですが皆さんは、3の2分の1乗がどんな値になるかわかりますか?
数字の右上についている数は、皆さんが見慣れているように必ずしも整数であるわけではありません。
今回は、このようなトピックを扱いたいと思います! つまり「累乗根」です。
この累乗根が何かということや、公式、練習問題など盛りだくさんの内容になっています。ぜひ、最後まで読んでいってくださいね!
目次
- 1 はじめに
- 2 累乗根とは?
- 3 累乗根の公式・性質
- 4 累乗根の公式の証明
- 4.1 ①:\(\sqrt[ n ]{ a }×\sqrt[ n ]{ b }=\sqrt[ n ]{ ab }\)
- 4.2 ②:\(\displaystyle \frac{ \sqrt[ n ]{ a } }{ \sqrt[ n ]{ b } }=\sqrt[ n ]{ \displaystyle \frac{ a }{ b } }\)
- 4.3 ③:\((\sqrt[ n ]{ a })^m=\sqrt[ n ]{ a^m }\)
- 4.4 ④:\(\sqrt[ m ]{ \sqrt[ n ]{ a } }=\sqrt[ mn ]{ a }\)
- 4.5 ⑤:\(\sqrt[ np ]{ a^{mp} }=\sqrt[ n ]{ a^m }\)
- 5 累乗根の練習問題
- 6 累乗根のまとめ
累乗根とは?
ここでは、累乗根について簡単に説明していこうと思います。
まず、累乗根は「るいじょうこん」と読みます。結構漢字が難しいですよね。
さて次に、累乗根とは何でしょうか?まずは、Wikipediaの説明を紹介しておきますね。
累乗根とは、
「冪乗(累乗)に相対する概念で、冪乗すると与えられた数になるような新たな数のこと」
をいう、とのことだそうです。
うーむ…言葉が難しくて理解しづらいですね笑 もっと簡単に説明できないでしょうか?
私なりに説明しましょう! まず\(n\)乗して\(a\)になるような数を\(a\)の\(n\)乗根というのだと思ってください。
そして、この説明で出てきた\(n\)乗根(\(n=0,1,2…\))になる数のことを全てまとめて累乗根といいます。
もっと難しかったでしょうか…?笑
では例を出して考えてみましょう。
たとえば、\(2\)は\(3\)乗して\(8\)になりますよね。
この時、先ほどの説明に当てはめると、「\(3\)乗して\(8\)になるような数\(2\)は\(8\)の\(3\)乗根」となりますね。
ここでの\(2\)という数が、\(8\)という数の累乗根になっているということです。(逆に、\(8\)は\(2\)の\(3\)乗になっていることに気づけるとOKです)
イメージはつかめたでしょうか? 少し整理してみます。
累乗根を考える上での注意
ただし、累乗根を考える際には注意点があります。
それは「\(n\)乗して\(a\)になるような数を\(a\)の\(n\)乗根」という定義において、
\(n\)が奇数の時には、\(a\)の正負に関係なく累乗根は1つだけ存在します。例えば、\(3\)乗して\(27\)になる数は\(3\)ただ1つですし、\(3\)乗して\(-27\)になる数は\(-3\)ただ1つですね。
しかし一方で、\(n\)が偶数の時は少しやっかいなのです。
\(n\)が偶数の時は、\(a\)が正の時は累乗根は\(2\)つ、\(a\)が負の時は累乗根はありません。
例えば、\(2\)乗して\(4\)になる数は\(2\)と\(-2\)の2つですが、\(2\)乗して\(-4\)になる数はありません。(もちろんここでは実数しか考えていません)
累乗根がいくつ出てくるかを確認するためには、\(y=x^2\)(\(n\)が偶数)と\(y=x^3\)(\(n\)が奇数)の関数を使って考えてみることができます。まずは、\(y=x^2\)で適当に正の\(y\)座標を選んで、いくつ対応する\(x\)座標が出てくるかみてみます。
先程確認した通り、2つ対応する\(x\)座標が出てきました。もちろん適当に選んだ\(y\)座標が負であれば、対応する\(x\)座標はありません。
ここで出てくる\(x\)の個数がそのまま累乗根の個数に一致しています。同じことを違う側面から考えているだけですからね。
次に、\(y=x^3\)で適当に\(y\)座標を選んで、いくつ対応する\(x\)座標が出てくるかみてみます
お分かりの通り、1つですね。これは、\(y\)座標が正であろうと負であろうと変わりません。
これだけはしっかり注意しておきましょう!
累乗根の表記方法
次に累乗根の表記方法について説明していきます。これは、いたってシンプルです。
皆さんは、\(3\)の平方根と言われて何を思いつくでしょうか。\(\sqrt{ 3 }\)と\(-\sqrt{ 3 }\)ですね。
今回は\(\sqrt{ 3 }\)に焦点を当てて説明します。
さて、この普段何気なく使っているこの\(\sqrt{ 3 }\)ですが、これは省略形であることを知っていますか?
実は、\(\sqrt{ 3 }\)は\(\sqrt[ 2 ]{ 3 }\)というものの省略形なのですね。
なぜ省略するのか、を説明すると少し難しいし、長くなってしまうので、こちらのリンクを参考にしてみてください。
また、平方根と言われていますが、もちろん\(\sqrt{ 3 }\)は\(3\)の2乗根ですね。
つまり、\(a\)の\(n\)乗根は\(\sqrt[ n ]{ a }\)と表記されます。読み方ですが、「\(n\)乗根\(a\)」と読むのが正しいです。
2分の1乗を考える際のヒント:累乗根
では、ここで少し話を変えて、冒頭にも出てきた。「\(3^\frac{ 1 }{ 2 }\)って何?」ということについて考えていきましょう。
まず、\(\sqrt{ 3 }\)を\(2\)乗すると\(3\)になりますね。これは大丈夫かと思います。
では、\(3^\frac{ 1 }{ 2 }\)を\(2\)乗すると
\((3^\frac{ 1 }{ 2 })^2=3^{\frac{ 1 }{ 2 }×2}=3\)
と\(\sqrt{ 3 }\)を\(2\)乗した場合と結果が\(3\)という値で同じになります。
つまり、\[\sqrt{ 3 }=3^\frac{ 1 }{ 2 }\]ということに気がつきましたか?
さらに、\(\sqrt{ 3 }\)は\(\sqrt[ 2 ]{ 3 }\)の省略形だったので\[\style{ color:red; }{ 3^\frac{ 1 }{ 2 }=\sqrt[ 2 ]{ 3 } }\]でもありますね。
\(3\)の\(\frac{ 1 }{ 2 }\)乗が、\(3\)の2乗根(平方根)となり、\(\sqrt[ 2 ]{ 3 }\)になるということは、
\(3\)の\(\frac{ 1 }{ 3 }\)乗が、\(3\)の3乗根となり、\(\sqrt[ 3 ]{ 3 }\)と等しい。
\(3\)の\(\frac{ 1 }{ 4 }\)乗が、\(3\)の4乗根となり、\(\sqrt[ 4 ]{ 3 }\)と等しい。
\(3\)の\(\frac{ 1 }{ 5 }\)乗が、\(3\)の5乗根となり、\(\sqrt[ 5 ]{ 3 }\)と等しい。
…
となっていきます。
まとめると、「正の整数\(n\)に対して\(a\)の\(\frac{ 1 }{ n }\)乗を\(a\)の正の\(n\)乗根、つまり\(\sqrt[ n ]{ a }\)」と定義します。
よって、\(2\)分の\(1\)乗というのは、\(2\)乗根のことを指しているということだったのですね。この言い換えができるようになると、分数の累乗もわかってくると思います!
累乗根の公式・性質
具体的な計算に取り組む前に、累乗根で主に出てくる公式を確認しておきましょう。累乗根の公式は、大きく5つあります。
上の公式を1つずつ証明していきます。公式は、証明とセットで覚えることで忘れにくくなり、万が一忘れても自分で作り出すことができるので、しっかり押さえましょう!
累乗根の公式の証明
では前のページの告知の通り、公式の証明をしていきましょう!
なお、全ての証明の前提条件は、\(a>0,b>0\)、\(m,n,p\)は全て正の整数であるということです。
\(m\)と\(n\)が正の整数であることは定義されていますが、\(p\)が正の整数というのは便宜上です。(便宜上というのは、今回説明がしやすいように特別にそうしてあるという意味です)
これらをしっかり押さえてから証明に入ってくださいね。
①:\(\sqrt[ n ]{ a }×\sqrt[ n ]{ b }=\sqrt[ n ]{ ab }\)
ほとんどの累乗根の公式の証明には、指数法則を公式の証明に使います。
指数法則について、先に知りたい方はこちらを参照してくださいね。
では、証明に入ります。
(証明)
\(\sqrt[ n ]{ a }×\sqrt[ n ]{ b }=x\)とおきます。
ここで押さえておいて欲しいことは、\(\sqrt[ n ]{ a }\)は、\(n\)と\(a\)が正の数である限りにおいて必ず正の数であるということです。
つまり、ここでの\(\sqrt[ n ]{ a }\)と\(\sqrt[ n ]{ b }\)はともに正の数になっていることがわかります。
ということで\(x\)は、正の数\(\sqrt[ n ]{ a }\)と\(\sqrt[ n ]{ b }\)の積なので、\(x>0\)ですね。
まずは、累乗根が邪魔なので、累乗根を取り払うために両辺を\(n\)乗します。
すると、
\((\sqrt[ n ]{ a }×\sqrt[ n ]{ b })^n=x^n\)
になりますね。
ここで指数法則\((pq)^n=p^nq^n\)を使います。
よって、\((\sqrt[ n ]{ a }×\sqrt[ n ]{ b })^n\)は、\[(\sqrt[ n ]{ a })^n(\sqrt[ n ]{ b })^n=ab\]となりますね。
これまで、複雑だった式が\[ab=x^n\]まで簡単にすることができました。
\(ab>0,x>0\)ですので、両辺を\(\displaystyle \frac{ 1 }{ n }\)乗しても問題ありませんね。
これは、先ほど確認した通りです。
よって、\[\sqrt[ n ]{ ab }=x\] \(x\)を元に戻して、\[\style{ color:red; }{ \sqrt[ n ]{ ab }=(\sqrt[ n ]{ a }×\sqrt[ n ]{ b }) }\]となり、公式の証明ができました。
(証明終了)
この調子でどんどんいきましょう!
②:\(\displaystyle \frac{ \sqrt[ n ]{ a } }{ \sqrt[ n ]{ b } }=\sqrt[ n ]{ \displaystyle \frac{ a }{ b } }\)
実は①の公式の証明が理解できた人は、もう②の公式の証明もできたも同然です。
②の公式の証明は、①の公式の証明で使ったやり方と全く同じだからです。
では、具体的にみていきましょう!
(証明)
まずは、\(\displaystyle \frac{ \sqrt[ n ]{ a } }{ \sqrt[ n ]{ b } }=x\)とおきます。
\(x\)はここでも、\(x>0\)です。(理由は先ほどと同じです)
ここも累乗根が邪魔なので、累乗根を取り払うために両辺を\(n\)乗します。
\(\left(\displaystyle \frac{ \sqrt[ n ]{ a } }{ \sqrt[ n ]{ b } } \right )^n=x^n\)
今度は、指数法則\(\left(\displaystyle \frac{ p }{ q } \right )^n=\displaystyle \frac{ p^n }{ q^n }\)を使います。
よって、\(\left(\displaystyle \frac{ \sqrt[ n ]{ a } }{ \sqrt[ n ]{ b } } \right )^n\)は、\[\displaystyle \frac{ (\sqrt[ n ]{ a })^n }{ (\sqrt[ n ]{ b })^n }=\displaystyle \frac{ a }{ b }\]まで簡単にできます。
ということで、\[\displaystyle \frac{ a }{ b }=x^n\]ですね。
\(\displaystyle \frac{ a }{ b }>0,x>0\)より、両辺を\(\displaystyle \frac{ 1 }{ n }\)乗します。
すると、\[\sqrt[ n ]{ \displaystyle \frac{ a }{ b } }=x\]となり、元に戻すと公式通りの\[\style{ color:red; }{ \sqrt[ n ]{ \displaystyle \frac{ a }{ b } }=\displaystyle \frac{ \sqrt[ n ]{ a } }{ \sqrt[ n ]{ b } } }\]になりました。
(証明終了)
③:\((\sqrt[ n ]{ a })^m=\sqrt[ n ]{ a^m }\)
これも証明方法は①、②と全く同じです。
では、みていきましょう!
(証明)
\((\sqrt[ n ]{ a })^m=x\)とおきます。
ここでも、\(x>0\)です。
いつものように、両辺を\(n\)乗します。
\({(\sqrt[ n ]{ a })^m}^n=x^n\)
ここで使用する指数法則は\((p^m)^n=p^{mn}\)です。
これを使うと\({(\sqrt[ n ]{ a })^m}^n\)は、\[(\sqrt[ n ]{ a })^{mn}=a^m\]まで簡単にすることができます!
よって、\[a^m=x^n\]まで式変形ができました。
\(a^m>0,x>0\)なので、いつものように両辺を\(\displaystyle \frac{ 1 }{ n }\)乗します。
すると、\[\sqrt[ n ]{ a^m }=x\]となりますね。
最後に、\(x\)をもとに戻して\[\style{ color:red; }{\sqrt[ n ]{ a^m }=(\sqrt[ n ]{ a })^m}\]となり証明ができました。
(証明終了)
④:\(\sqrt[ m ]{ \sqrt[ n ]{ a } }=\sqrt[ mn ]{ a }\)
残すところ、あと2つになりました。ついてこれていますか?
やることが基本的に同じなので、理解しづらいということはないと思います。
あと2つもサクサクこなしましょう!
(証明)
\(\sqrt[ m ]{ \sqrt[ n ]{ a } }=x\)とおきます。
いつも通り\(x>0\)です。
基本的に累乗根が邪魔で、それをなくす作業をするのですが、今回は二重に累乗根がついてしまっていますね。
そんな時には、外側から1つずつ外していきます。
なので、両辺を\(m\)乗することから始めます。
すると、指数法則より\(\sqrt[ m ]{ \sqrt[ n ]{ a } }=x\)は\[\sqrt[ n ]{ a }=x^m\]ですね。
しかし、まだ累乗根が残っていますので、これも外してあげます。
したがって、両辺を\(n\)乗します。
すると、\[a=x^{mn}\]となってとても簡単になりました。
\(a>0,x>0\)なので、今回は思い切って両辺を\(\displaystyle \frac{ 1 }{ mn }\)乗します。
よって、\(a=x^{mn}\)は\[\sqrt[ mn ]{ a }=x\]になりました。
あとは、\(x\)を元に戻してあげて、証明すべき公式の形である、\[\style{ color:red; }{\sqrt[ mn ]{ a } =\sqrt[ m ]{ \sqrt[ n ]{ a } }}\]になり、証明は終わりになります。
(証明終了)
⑤:\(\sqrt[ np ]{ a^{mp} }=\sqrt[ n ]{ a^m }\)
いよいよ最後です。もうこの手の証明方法には慣れてしまったでしょうか?
最後についても、やることは全く変わりませんよ。
それではみていきましょう。
(証明)
\(\sqrt[ np ]{ a^{mp} }=x\)とおきます。\(x>0\)です。
累乗根を外したいので、両辺を\(np\)乗しましょう。
指数法則を使って、\(a^{mp}=x^{np}\)となりますね。
ここで\(p\)は消すことができることに気がつきましょう。
すると、\[a^m=x^n\]とさらに簡単にできますね。
\(a^m>0,x>0\)なので、今回は右辺を\(x\)だけにしたいので両辺を\(\displaystyle \frac{ 1 }{ n }\)乗します。
\(a^m=x^n\)は\[\sqrt[ n ]{ a^m }=x\]になります。
最後はいつものように\(x\)を元に戻して、\[\style{ color:red; }{\sqrt[ n ]{ a^m }=\sqrt[ np ]{ a^{mp} }}\]を導くことができました。
(証明終了)
①〜③は特によく使うので、しっかりと覚えておきましょう!
これらの公式の証明もできたところで、最後に練習問題をやって終わりにしましょう!
次のページでは、簡単にこれまでの内容を確認できる問題を用意してあります。
累乗根の練習問題
それではまずは、問題を解くうえでの注意点について説明しておきますね。
累乗根の問題を解く際の注意点
上の説明で、\(n\)乗して\(a\)になるような数において、\(n\)が偶数の時は、\(a\)が正の時は累乗根は\(2\)つあると解説しました。
つまり\(4\)乗して\(16\)になる数が\(2\)と\(-2\)と2つあるといった具合です。
では、このような問題の場合、答えは2つあると言えるのでしょうか?
例題
次の数を簡単にせよ。
\(\sqrt[ 4 ]{ 16 }\)
例題の解答・解説
これまでの考え方のままだと、\(\sqrt[ 4 ]{ 16 }\)には\(2\)と\(-2\)という答えが想定されそうです。
しかし、これは間違っています。答えは\(\style{ color:red; }{ 2 }\)のみです。
このようなミスをしないためにまず押さえておかねばならないことは、
「\(\sqrt[ n ]{ a }\)は、\(n\)と\(a\)が正の数である限りにおいて必ず正の数である」
ということです。
(これは先ほども少し触れました)
つまり、\(\sqrt[ 4 ]{ 16 }\)は\(2\)としか等しくありません。
また、\(-2\)は\(-\sqrt[ 4 ]{ 16 }\)と同値になります。
まとめると、
このことに気をつけて、以下の問題に取り組んでみましょう!
問題
次の数を簡単にせよ。
(1)\(\sqrt[ 3 ]{ 125 }\)
(2)\(\sqrt[ 6 ]{ 64 }\)
(3)\(\sqrt[ 3 ]{ 0.001 }\)
(4)\((\sqrt[ 4 ]{ 9 })^2\)
(5)\(\sqrt[ 4 ]{ 3 }×\sqrt[ 4 ]{ 27 }\)
問題の解答・解説
この手の問題で着目するのは、√(ルート)の中身です。
必ずといっても良いほど、○の△乗の形になっているはずです。
順番にみていきましょう!
まずは(1)です。
√(ルート)の中身である\(125\)に着目です。
\(125\)を素因数分解していきます。
素因数分解について確認したい方はこちらの記事をご覧くださいね。
\(125\)を素因数分解すると\(5^3\)ですね。
よって、\(\sqrt[ 3 ]{ 125 }=\sqrt[ 3 ]{ 5^3 }\)となりました。
ここで、累乗根の公式③を使うと、\(\sqrt[ 3 ]{ 5^3 }=(\sqrt[ 3 ]{ 5 })^3\)
√(ルート)の外にある数\(n\)は、√(ルート)の中にある数の\(n\)分の\(1\)であることを表していました。
つまり、\(\sqrt[ 3 ]{ 5^3 }\)は\[5^{\frac{ 1 }{ 3 }×3}=\style{ color:red; }{ 5 }\]であり、これが答えになります。
公式っぽくまとめると次のようになります。
同様に(2)以降も解いていけます。
(2)は√(ルート)の中身が\(64\)で、素因数分解すると\(2^6\)です。
よって、\(\sqrt[ 6 ]{ 64 }\)を簡単にすると、\[2^{\frac{ 1 }{ 6 }×6}=\style{ color:red; }{ 2 }\]が答えになります。
(3)も同じですが、小数であることに注意です。
このように小数で書くと面倒なので、分数に直すことをオススメします。
\(0.001\)は\(\displaystyle \frac{ 1 }{ 1000 }\)ですね。
そして、√(ルート)の外にある\(3\)に注目すると\[\displaystyle \frac{ 1 }{ 1000 }=\left(\displaystyle \frac{ 1 }{ 10 } \right )^\style{ color:red; }{ 3 }\]と変形します。
すると、答えがみえてきます。
\(\sqrt[ 3 ]{ 0.001 }=\sqrt[ 3 ]{ \left(\displaystyle \frac{ 1 }{ 10 } \right )^3 }=\style{ color:red; }{ \displaystyle \frac{ 1 }{ 10 } }\)
(4)も累乗根の公式③を使います。
\((\sqrt[ 4 ]{ 9 })^2=\sqrt[ 4 ]{ 9^2 }\)
ここまでくれば、答えはすぐそこです。
\(9=3^2\)であることから、
\[\sqrt[ 4 ]{ 9^2 }=\sqrt[ 4 ]{ 3^{2×2} }=\sqrt[ 4 ]{ 3^4 }=\style{ color:red; }{ 3 }\]
となります。
最後の(5)は、累乗根の公式①を使います。
\(\sqrt[ 4 ]{ 3 }×\sqrt[ 4 ]{ 27 }=\sqrt[ 4 ]{ 3×27 }\)
\(27=3^3\)なので、\[\sqrt[ 4 ]{ 3×27 }=\sqrt[ 4 ]{ 3×3^3 }=\sqrt[ 4 ]{ 3^4 }=\style{ color:red; }{ 3 }\]が答えになります。
累乗根のまとめ
いかがでしたか?
2分の1乗など、少しイメージがわきにくいとは思いますが、理屈をきちんと理解できればあとは機械的に計算ができます。
累乗根つきの数を簡単にしたり、計算したりできるように演習を積んでいきましょう。
累乗根の公式などはきちんと押さえておくようにしましょうね!