『知らないと損! 意外と難しい比較級』沖縄出身現役東大生ぴぺりたの洋楽に学ぶ英語コラム1

みなさんこんにちは!僕は沖縄出身東大生のぴぺりたと言います。

先週で国立大学の前期試験が終了し、それと同時にこれまで続けてきた日記を使ったコラムも終了しました。毎週連載というのはなかなかハードながらも、自分がどんなことを考えていたのかを振り返る中で「いま受験生がほしい言葉って何だろう」と考え直すことはとてもいい経験になりました。

さて、ということで今週からは新しい連載がスタートします!

テーマとしては「洋楽を聴きながら楽しく英語を学ぶ」です。センター英語で250点満点を獲得したぴぺりたが、みなさんの英語の勉強をより楽しいものにするために、ちょっとだけお手伝いをしたいと思います!

英語と洋楽

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僕は中学に入学してから本格的に英語を勉強し始め、「これはペンです。=This is a pen.」の衝撃と共に英語の世界に入りました。あれからもう8年近くがたち、留学生や観光客と話したり、ディスカッションやプレゼンテーションも自信を持ってこなせるようになりました。

正直な話、中高の6年間を通して英語を勉強しても、みんながみんなうまく英語を話したり活用したりできる訳ではありません。「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、英語が好きでないとどれだけ勉強しても結局は受験英語止まりになってしまうでしょう。

もちろん、僕は英語をはじめ、世界の言語が大好きです。じゃあ、なぜ僕は英語が好きになれたのか?

その答えは「音楽が好きだったから」です。

中学生の頃、授業中に英語の先生がThe Beatlesの『HELP!』を聴かせてくれたことがありました。よくテレビ番組で流れていたから音楽自体は知っていたものの、その意味や使われている言葉はもちろん知りませんでしたね。

それと同時に先生は英語の歌詞を配ってくれて、「この中でみなさんが知っている単語や理解できる文章を見つけてください」と言いました。中学3年生だった僕は、「This is a pen.」と同じ衝撃を受けました。

「は!めっちゃわかるさ!やば、おれビートルズの言葉読めるやっし!!」(方言交じりです笑)

まあこんな感じで僕は洋楽を聞くようになり、その中で授業で習った表現や覚えたての単語を見つけることが好きになりました。

 

洋楽から英語を学ぶ上での注意点

実は、洋楽で英語を学ぶ上で注意点がいくつかあります。

  • 表現がかなりフランクなことがある
  • 音楽に合わせるため普通は使わない言い回しをすることがある
  • 音楽に合わせているので発音がだいぶ実際のものと違って聞こえる場合がある

これらを見極めるのは正直とても難しいです。しかし、僕は洋楽をたくさん聞いていたおかげで試験中に「ああ、この表現Bruno Marsの曲であった!」というような感動を味わうことが本当にたくさんありました。

洋楽で使われている言葉を「自分が」使うのではなく、「他人が」使う英語の中から洋楽で使われた表現を参考にするのが、一番いいかと思います!

当たり前といえば当たり前ですが、例えば僕らだって「流れる季節の真ん中でふと日の長さを感じます」(レミオロメン『3月9日』)とは言いませんよね。しかし、「ふと〜(と思う)」という言い方を適切に使っているので、日本語を勉強している人にとってはよい学習になります!

こんな感じで英語を学んでいけば、自然と英語が好きになり、ただ和訳を読んでもわからない歌詞の奥深さに気がつくことができるようになります!

The Beatles 『HELP!』で使われる比較表現

When I was younger so much younger than today, I never needed anybody’s help in any way.(The Beatles 『HELP!』)

than+S+Vという比較

これが僕が初めて触れた洋楽の英文です。少し難しいですね、、、

「younger」だからもちろん比較級。しかし、それを強調する形で「so much」が入っていますね。soは muchを修飾し、 muchはyoungerを修飾しています。

基本的に比較級は「I am taller than you.」のように、<比較級+than+対象>と続きますが、文中では「younger than today」となっていますね、、、、なんとなく意味はわかりますが、「今日と自分を比べてるみたいだよこれ!!!変なの!!」と思ったりします。

これは、いろんな文法的解釈ができると思いますが、僕は「than I am today」のことだと思います。よく見ると、文中では「When I was」が使われています!つまり、過去と現在を比べているとわかりますね。だから、thanの後に「I am」をつけると、理解しやすくなります。

イメージとしては「was > am」つまり「過去>現在」。時制を理解することの重要性も実感できる文章になっていますね。

したがって、前半部分は「僕が今日(の僕)よりもずっとずっと若かったとき」を意味することがわかります。(僕は和訳することがあんまり好きじゃないので、みなさんはぜひ英語をそのまま英語で理解してほしいです!!)

このように、英語では比較の対象を「現在の〜」とか「昔の〜」というように置く場合があります。これは入試でも結構出題されるので、知っていて損は絶対にしません!!

than+S+Vを使った例文

例えば、こういった用法が使われる文章には次のようなものがあります。

1.You are much smarter than you used to be.(君はかつての君よりもかしこいね)

2.He is heavier than he has ever been. (彼はこれまでで最も重いのである)

(2本とも僕が考えた例文です)

1本目はよく使われる「than S used to be」の用法です。「used to」は「かつて〜だった」というような意味であることはみなさん知っていますよね。これを使って、今と昔を比べる表現を書くことができます!

居眠り学生男

↑この状態が、「you used to be」ですね。はっきりいってsmart度合いはかなり低いです。そんなyouが

真面目な学生男

↑こうなった!この状態が「you are smart」。この二つを比較したのが、例文になるわけです!

 

2本目の例文は少し難しいですかね。「he has ever been」という現在完了を使った文章です。

ここで「ああ〜わからないから考えるのやめよ!!!」と思ったらもう負けです。これまでの知識を使って何かヒントを考えてみましょう!「than I am today」は「今日の自分」のこと、「than you used to be」は「かつてのあなた」ですよね。じゃあ「than he has ever been」は?

答えは、「これまでの彼」です!難しいようでも、ちょっと考えたら理解できるレベルですよね!!!英文法を勉強する際は、このように例文を読みながら意味を推測することが、何よりも重要になってきます。

したがって、2本目の文章は「今の彼」と「これまでの彼」を比較して、「今の彼のほうが重たい」といっているわけです。直訳すると「彼はこれまでの彼よりも重い」となりますが、つまりこれは「今までで一番重い」ということなので、最上級表現を使ったような訳にしてみました!

ぴぺりたからのアドバイス

僕は今回この英語のコラムを通して、みなさんに楽しく確実に英語を学ぶ方法を知ってほしいと思っています。

世間では、英文法を勉強するといえば「4択問題集を何周する」といったものが当たり前のように唱えられていますが、そんな勉強はとてもつまらないです。

やっぱり、英語とは文章であり言葉なのですから、実際に読んで、考えて、理解を深めてほしいです。ここで僕は「than+S+V」という形の表現を紹介しましたから、他にどんな表現があるかを文法書の例文を通して知ってほしいです。

一つの例文が理解できたら、その知識を使って次の例文が理解できます。これを繰り返すことでどんな文章でも理解することができる英語力を身につけることができます!

英語とは、問題を解くことでも点数を取ることでもなく、人とコミュニケーションを取るツールです。「どういう意味かが知りたい!」という意欲を常に持ちながら、みなさんにはぜひ英語を勉強してほしいです。

それでは、来週もまたこのコラムを通してお会いしましょう!

僕は個人的にウェブサイト「ぴぺりたぐらむ」YouTubeチャンネル「piperitagram.channel」を運営しているので、こちらもぜひご覧になってください!

 




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