みなさんこんにちは!僕は沖縄出身東大生のぴぺりたと言います。
このコラムでは、センター英語で250点満点を獲得したぴぺりたが、洋楽で使われた歌詞を題材にしてみなさんの英語の学習をより楽しくすることを目的としています!
情熱にあふれる言葉ならBruno Mars!
インスタグラムの投稿で僕がこのコラムで扱う洋楽を募集したところ、Bruno Mars(ブルーノ・マーズ)の曲がたくさんよせられました。
何を隠そう実は僕も、彼の曲をよく聴いていたのでとても嬉しくなりましたね。海外のフラッシュモブで有名になった『Marry You』を皆さんも一度は聴いたことがあるのではないでしょうか?
彼の曲では、欧米の文化にある「男らしく熱い言葉」がたくさん出てきます。日本の曲では遠回しに気持ちを伝えることが多いですが、彼の曲では特にストレートな表現が多く、聴いていてこっちが恥ずかしくなりますよね笑
今日はそんな彼の曲の中から、人気があった『Just The Way You Are』を使って英語を勉強しようと思います!
隠れた重要文法事項を学べ!
まずは、この曲のミュージックビデオを紹介します。
結構このビデオ自体も手が込んでておもしろいですよね!
そもそも「just the way you are」って?
実は、高校までで学習する文法にもとづて考えると、この文章は間違いだとみなされてしまいます。
主語がない命令形などの場合もありますが、英語の文章とは「主語+動詞」が原則ですよね。一旦この「just the way you are」という言葉にいて考えてみてなぜ間違いだとみなされるのか考えてみてください!
そう、この言葉には動詞がないのです!しかし「この人の英語は間違えている」と考えてはいけません。彼が違うのではなく、僕らが学校で習う英語がルールに縛られすぎたお堅いものだと思った方がいいですね。
それではここから、「just the way you are」の意味を一緒に考えましょう!この言葉の重要事項はまさにこれ!
- the way S+V:SがVする方法、SがVする仕方
wayとは「道、方法」という意味でしたよね。それに関係代名詞thatの省略を使って、SVをつなげたのが、「the way SV」となります。
これだけではただの暗記になりますから、他の使い方を見てください!
- I like the way you think:私は、あなたの考え方が好きだ。
- Don’t do like the way he does:彼のやり方のようにはするな。
- The way she sang attracted a lot of people.:彼女の歌い方は多くの人を魅了した。
これでthe wayの使い方がわかりましたか?このように、the way SVは名詞節なので動詞の目的語や主語になる場合が多いですね。
つまり、「just the way you are」にも何か動詞をつけて考えると、正しいthe way SVの使い方となり、意味がわかるようになります。
結論からいうと、「Just stay the way you are」がいいかなと僕は思います!「the way you are」は直訳すると「あなたである方法」となり、つまりは「あなたのあり方」と言えるでしょう。
したがって「ただ、ありのままの君でいてほしいぜ!」という意味で、「stay」(〜のままでいる)を使ってみました。
意味上の主語に着目
(中略)her hair falls perfectly without her trying. (Bruno Mars 『Just The Way You Are』)
この歌詞はサビでもないし有名になったフレーズでもないですが、結構いい文法事項が隠れています。
それでは、この文章のポイントを説明します!
- without ~ing:〜しないで
- 目的格/所有格 ~ing:(ある人が)〜すること
この二つ目が、とても重要な文法事項の「意味上の主語」です。おそらく普段聴いていた方も気がつかなかったのではないでしょうか?まずここで、意味上の主語についておさらいします!
意味上の主語とは「文章中の主語とは違うが、事実上動作の主体となる人・もの」だと考えていいでしょう。例えばこんなものがあります。
- Tom doesn’t like her wearing short skirts. トムは彼女がショートスカートをはくのが好きではない。
- His speaking English surprised them. 彼が英語を話したことは、彼らを驚かせた。
このように、「彼女がショートスカートをはく」という意味を考えると、「彼女」が意味上の主語となり、「彼が英語を話す」という意味を考えると「彼」が意味上の主語となりますよね。
使い方としては、目的格または所有格に~ingをつけるだけ!「my singing」で「私が歌うこと」、「him running」で「彼が走ること」というように、とても簡単に使うことができます。
しかし、注意点があります!簡単にいうと、「目的格は制限がある」ということです。詳しくはみなさんの文法書で確認してほしいですが、僕が言えることとしては「自分で英語を書く時は<所有格+〜ing>を使おう!」ということです。
これらをふまえると、「without her trying」の部分は
- without her trying:彼女が試みようとしなくても
となりますね。全体を直訳すると、「彼女が試みようとしなくても、彼女の髪の毛は完璧に落ちる」となります。意訳をすると「彼女が意図しなくても、髪の毛はとても美しくなびいている」とでもなるでしょうか。
ブルーノ・マーズらしい、かっこいいフレーズを紹介しました。また、今回紹介した「意味上の主語」は動名詞と関連させたもので、高校英語ではいろんな形の「意味上の主語」がありますので、ぜひ次学習した際にこのコラムを思い出してくださいね!
ぴぺりたからのアドバイス
僕は洋楽を使った英語の勉強についてコラムを書いているわけですが、なにも聴くたんびにじっくり英文法について考える必要はないと考えています。
僕だって音楽は楽しく聞きたいですし、ずっと勉強のことばっかり考えていたくはないです。
そこで、洋楽を英語の学習に取り入れる際のポイントを説明します!
- 普段聴くときは、音楽だけじゃなくて歌詞もしっかり聴く
- 学校の授業で習った覚えがあるフレーズが出たら意味を考える
- 和訳は基本的に読まない
洋楽は音楽のノリがいいものがよくありますよね。しかしノリだけで聴いていても、英語を聞かなくては効果がありません!意味はわからなくても「なに言ってるのかな」と時々考えてみるのが大事ですよ!
洋楽は長文読解ではないですから、調べながら読む必要もないですね。「俺はこの歌詞を完全に理解したい!!」と思うならいいかもしれませんが、僕はできませんでした笑
そこで、普段の授業や勉強ですでに習ったものが出てきたら、確認するくせをつけましょう!確認といってもそこまで大したことをする必要はないです。ノートを見返したり、数分辞書を開いてみたりするだけで十分ですよ。
最後に、和訳はあまり読まないでほしいです!和訳の日本語を覚えて歌を聴くのではなく、「この英語はどういう意味なんだろう」と考えたときに「あ!こういう意味だったのか」と感動することで、英語を学ぶ楽しさを知ることができます。みなさんもぜひ真似してほしいです!
それでは、来週もまたこのコラムを通してお会いしましょう。
僕は個人的にウェブサイト「ぴぺりたぐらむ」YouTubeチャンネル「piperitagram.channel」を運営しているので、こちらもぜひご覧になってください!