はじめに
はじめまして。私は上智大学文学部に在学中の1年生です。
突然ですが、上智大学にはカトリック推薦という名の推薦入試が存在することはご存知でしょうか?
カトリック系の大学にしかない推薦方式のため、情報が少ないと感じている人も多いと思います。
この記事では、そんな謎に包まれた上智大学カトリック推薦の特徴と対策方法についてご紹介します!
目次
上智大学カトリック推薦の特徴3つ
特徴その1:カトリックの高校なら誰でもチャンスがある
上智大学のカトリック推薦のアドミッション・ポリシーにはこのように書かれています。
求める学生像
カトリック精神の素地を身につけている者で、本学への入学を第一志望とする者
引用元)https://www.sophia.ac.jp/jpn/admissions/gakubu_ad/cath/cath.html
この「カトリック精神の素地を身につけている者」とは、ずばり高校がカトリック系の学校だった人という意味です。
カトリックの信者である必要は全くありません。
日本のカトリック系の学校はどこも日本カトリック学校連合会に加盟していて、上智大学ももちろん加盟しています。
そして、カトリック推薦は上智大学と同じくカトリックの系の高校、つまり日本カトリック学校連合会に加盟している高校にのみ与えられた推薦枠なのです。
http://www.catholicschools.jp/member/schools.php?area=3
特徴その2:カトリック推薦は試験日が早い
カトリック推薦の試験は例年9月の第4週目の日曜日に行われ、この日にいわゆる筆記試験である学科試問と面接が行われます。
そして、試験日の早さは出願日にも影響してきます。私は9月の頭、つまり2学期始まってすぐに出願しました。
そのため、夏休みはほとんど志望理由書と学科試問の対策に充てるという普通の受験生とは異なった夏休みになります。
さらに、合格発表も早く、例年10月の頭には発表されます。
10月に合格してしまえばそのあと課題が出されることもないので、10月から4月までという約半年間ものフリー期間が生まれます。
私は英会話にいったり、大学で第二外国語にする予定だった中国語の勉強をしたりしていました。
高校生の半年間を自分の好きなように使えるというのは、とても大きなメリットではないでしょうか?
特徴その3:カトリック推薦は2学科まで出願できる
カトリック推薦は、指定校推薦とほぼ同じ仕組みです。
校内選考さえ通過すれば、学科試問を白紙で提出したり、面接でしゃべらなかったりといったことがなければほとんど落ちることはありません。
そうはいっても受験に不安はつきものです。
そんな受験生のために、カトリック推薦は2学科まで出願できます。
合格するのは第一志望・第二志望のどちらかのみですし、2枚も志望理由書を書き、試験も一日で2回受けなければいけないのは確かに大変です。
しかし、どちらかは受かるという安心感を得ることができます。
私自身も2学科受験しました。大変でしたがだいぶ心が落ち着きました。
もちろん、1学科のみで受験することもできますよ!
上智大学カトリック推薦の校内選考の特徴3つ
特徴その1:指定校推薦+英語の検定試験
カトリック推薦に出願するには以下の3つの要件を満たす必要があります。
- 評定4.0以上(神学部は3.7以上)
- 必履修科目を履修している・履修見込みであること(一部学科のみ)
- 外国語検定試験の基準を満たしていること
引用元)https://www.sophia.ac.jp/jpn/admissions/gakubu_ad/cath/cath.html
①②は指定校推薦と同じような要件ですが、③を満たすには、英検などの外部の外国語検定試験を受け、各学科で指定された基準スコアを超えていなければいけません。
基準スコアは推薦枠のある高校にのみ開示されますが、公募推薦の出願要件と似ているため、まだ開示されてない場合は公募推薦の募集要項を参考にするとよいと思います。
しかし、公募推薦と違う箇所もあるため、校内に掲示されたらしっかりと自分の目で確認しましょう。
特徴その2:校内選考の時期も早い
カトリック推薦は試験日が早いために校内選考の時期も早くなります。
高校によって違いはあると思いますが、私の高校では以下のようなスケジュールでした。
5~6月:出願要件の掲示
7月頭:校内選考の出願
7月末:校内選考の結果発表
7月頭に校内選考へ出願するということは、高3の一学期の成績が出ていない状態で校内選考に出願することになります。
この時、私の高校では「評定4.0以上をとる見込みのある人は出願可」となっていましたが、高2の終了時点で評定4.0を超えているほうが無難でしょう。
また、校内選考では外国語検定試験の基準をクリアしていることも必要です。
私の高校では7月の出願時には「外国語検定試験の基準を満たす見込みのある人は出願可」となり、2週間以内には成績表を提出する必要がありました。
つまり、7月には成績表が手元にある状態で出願しなくてはいけません。
この制約は意外と厳しいです。例えば高3の英検の第一回検定を使おうとしても、申込が3~5月なので、出願要件が掲示されたときには間に合いません。
そして、「TOEIC IPは不可」「英検は〇年以内」など細かい規定も多いです。
少しでも出願を考えている人は高2のうちに確認して、基準を満たしておくことをおすすめします!
特徴その3:学校によって枠数が異なる
普通の指定校推薦は1つの高校から1人を募集するという形が多いと思います。
しかし、カトリック推薦は高校によりますが1つの高校に複数人の枠がある場合が多いです。
私の高校ではカトリック推薦に4人まで出願できましたが、高校によっては8人まで出願できる高校もあるそうです!
複数人が応募できる推薦ということで、1人の枠を目指すよりもはるかに選ばれやすいのではないでしょうか?
もちろん、同じ高校から推薦を受ける人たちと学部・学科がかぶってはいけないというきまりはないので、自由に志望学科も選べます。
また、複数人の枠があるということは、一緒に頑張る仲間がいるということです。
一緒に受ける仲間と情報を共有したり、試験日の休憩時間に集まっておしゃべりしたりとリラックスして本番に望めます。
上智大学カトリック推薦の学科試問・面接の対策
学科試問は過去問で傾向をつかめ!
学科試問は募集要項を読んでも何がでるのか見当がつかないのに、準備期間も1か月程度しかないため、困っている人も多いと思います。
そこで、まずは過去問を取り寄せましょう。
知識問題もありますが、小論文や要約など普段勉強してきたものとは形式が異なるものが多いからです。
さらに、公募推薦などと形式が同じ場合もあるので、他の推薦入試の過去問も一緒に取り寄せましょう。
過去問の取り寄せはメール、もしくはアドミッションオフィス窓口で行えます。
https://www.sophia.ac.jp/jpn/admissions/ad_kakomon.html
そして、小論文であれば解いて学校の先生に添削してもらいましょう。
小論文対策の参考書をこなすのもよいと思います。
仮に過去問とは全く違う形式の問題が出ても、文系であればとにかく書くことを練習しておけば、大抵のものは書ききることができます。
また、学科によって全く問題が異なるので、オープンキャンパスで直接聞くのもよいと思います。
学科ごとに学生による質問コーナーで「カトリック推薦について聞きたいです」といえば快く答えてくれるはずです。
先輩が実際に行っていた対策方法で本番に備えましょう!
面接は必ず3回練習をしよう!
面接は学科試問の後に行われます。
私が実際聞かれたのは以下のようなことでした。
- 志望理由
- 学科試問の勉強法
- 将来の夢
- 大学で学びたいこと
対策は9月になってから学校の先生にお願いする面接練習が主なものになると思いますが、私は以下のように3回練習しておくことをおすすめします。
1回目:9月頭、気心知れた先生にお願いし、面接の流れをつかむ。
2回目:あまり接点のない、重鎮の男性の先生にお願いし、本番の雰囲気をつかむ。
3回目:試験日直前に、長く学校にいる生活指導などの女性の先生にお願いし、総仕上げ。心配や不安も一緒に聞いてもらう。
全体で10分ほどなので3回練習ができれば十分だと思います。
先生に質問されたことはメモを取り、簡単に文章を練っておきましょう。
当日は待ち時間にメモを読み、練習を思い出して話せば大丈夫です!
おわりに
いかがだったでしょうか?
カトリック推薦は、チャンスがある人にはもってこいの受験方法だと思います。
受けられる人数も少なく、校内選考さえ合格すれば落ちることはほとんどないからです。
また、入学してから、一般の受験生との差を不安に思う人もいるかもしれませんが、全く心配ありません。
私自身も不安でしたが、大学の勉強はみんな1からのスタートなので、ちゃんと授業を受けて、テストも対策をすればついていけます。
ただ、英語の勉強だけは合格後の半年間もしっかり勉強しておきましょう。
入学直後に英語のクラス分けテストがあるので、テストで良い点をとることを目標にするのがよいと思います。
カトリック推薦を受ける方、上智で会いましょう!