はじめに
2年生の秋ごろや3年生の春に、受験勉強のために部活をやめるか迷う人もいるのではないでしょうか。この記事では、2年生の11月に部活をやめた私自身の体験を交えながら、部活をやめた場合、続けた場合のメリット・デメリットと部活をやめる前にやってほしいことをお伝えします。
目次
部活をやめた場合のメリット・デメリット
メリット
今まで部活に充てていた時間を勉強時間に充てられるので、勉強時間が増えます。忙しくてできなかった復習をしたり、苦手科目を基礎からやり直したりする時間の余裕が生まれるでしょう。
また部活をやめることでストレスが減り、勉強に集中しやすい環境が作れるかもしれません。私の場合は、なかなか上達しない自分にうんざりしたり、部活内の揉め事で神経をすり減らしたりすることがなくなりました。
デメリット
部活で忙しいときは勉強時間を確保するために、自然とオンオフの切り替えができているのではないでしょうか。部活をやめると放課後や土日の自由時間が増えてメリハリがつきにくくなり、つい遊んだりスマホを長時間触ったりしてしまいます。
また、部活をやめたことが劣等感を生むこともあります。部活を引退まで続けても、勉強できる人は必ずいます。部活を続けた人と自分を比較し、十分な勉強時間があったのにどうして成績が伸びないのだろうと辛く思うかもしれません。
私は部活をやめて、周りの人より勉強時間が長いから成績が良くて当たり前だ、浪人は恥ずかしいから絶対にできないと思っていました。周りの人と自分を比べがちな人には、部活をやめる前に、「劣等感を感じてしまわないか」、「劣等感を感じないためにどうするか」について考えておくことをおすすめします。
部活を続けた場合のメリット・デメリット
メリット
部活を引退まで続けた人は、最後までやり切った達成感と自信を得て、その経験と自信を受験勉強で活かせます。
私の友人に、運動部と生徒会に所属しながら委員会活動もしていた多忙な人がいました。彼は受験前日まで学力は伸びると自分を信じ、第一志望校のみ受験して見事合格しました。部活で培った自信と経験は、勉強時間の少なさをカバーしてくれるでしょう。
また部活を続けると、部活の仲間や周囲の友達と勉強の進捗状況を相談しあったり、成績が伸びない不安を共有しあったりすることで、お互いに勉強のモチベーションを上げやすいです。相談しあうことで不安を和らげたり、友達から刺激をもらったりすることで、勉強に集中できると思います。
勉強と部活の両立については、以下の記事を参考にしてください。
デメリット
部活によりますが、部活をしている間はまとまった勉強時間を取りにくいですよね。放課後は疲れていて十分な勉強時間を取れなかったり、土日が試合などで潰れたりすることで、受験勉強の開始が遅れがちです。
部活を3年生まで続けた人の中には、部活を言い訳にして受験勉強をさぼってしまう人もいます。3年生の9月まで部活を続けた音楽部の友人は、成績が伸びず志望校を変えるときに、部活のせいで時間がなかったから仕方がないと言っていました。また部活を続けたことを理由に、浪人しても仕方がないと端から現役合格を諦めている人もいました。
部活を言い訳にして受験勉強を中途半端にしたり、第一志望校や現役合格を諦めたりすると、後々後悔したり、浪人生活が一層苦しくなったりするかもしれません。
部活をやめる前にやってほしい4つのこと
私は2年生の夏ごろから部活動の時間を無駄に感じはじめ、受験勉強に専念するため、11月に部活をやめました。しかし3年生の秋ごろに受験勉強に疲れてしまい、結局第一志望を諦める羽目になりました。
私が後悔したことに基づき、部活をやめるか迷っている人にぜひやってほしいことを紹介します。
やるべきこと①:部活をやめた後の勉強計画を明確にする
部活をやめれば勉強する時間が十分に取れると思う人は多いはずです。しかし無計画に部活をやめ、時間があるから大丈夫だと思っていると、時間はどんどん過ぎてしまいます。
私は、苦手な数学を克服するための時間が欲しかったため部活をやめました。しかし家ではつい他の教科の勉強をしてしまい、このままだと数学が苦手なままだと焦っていました。そこで、市立の図書館で勉強するようにしたところ、数学に集中して取り組めるようになりました。
「何時から勉強を始めるか」、「1日にどれくらい勉強するか」、「どこで勉強するか」、「塾に行く必要はあるか」など、自分に合った勉強時間と勉強場所を確保しましょう。長期目標を立てていつまでに何を終わらせるか明確にしておくことも、だらけないために有効だと思います。
やるべきこと②:1週間くらい部活を休んでみる
部活をやめたらどのくらい時間ができるのか、案外分からないものです。自分にとって部活動に費やしていた時間は短いのか長すぎるのか、体感することをおすすめします。時間が長く感じるなら、部活を続ける意欲や自信が湧いてくるかもしれません。1週間部活を休むことは、①で書いた勉強計画を立てる際の手助けにもなると思います。
体力についても、1週間あれば考えることができます。運動部の人は、部活をしているときに比べて運動量がかなり落ちるので、体力があり余ってしまい、生活に物足りなさを感じるかもしれません。
また部活をやめてしばらく経つと、体力が落ちてくると思います。体力がなくなると、集中力が持たなくなったり長時間勉強できなくなったりするので、時間だけでなく体力についても考えることもおすすめします。
やるべきこと③:顧問や担任の先生に相談する
私が部活をやめる際、活動日数を減らすことを顧問の先生に提案してもらいました。それでも考えは変わらなかったので、部活をやめる旨を伝えたところ、「何を頑張るか決めておかないと、受験に失敗するよ」と、やるべきことを明確にした方が良いというアドバイスをいただきました。
担任の先生も同様にアドバイスをくれたり、部活をやめた後は、勉強が計画通りに進んでいるか気にかけてくれたりしました。部活をやめた後の時間の使い方や、今後どうすれば受験勉強に集中できるかを考えるきっかけになり、相談して良かったと思っています。
顧問や担任の先生に相談すると、部活を続ける方法を一緒に模索してくれるかもしれません。また先生たちは部活をやめて受験に失敗した人も見ているので、部活をやめた後にどう過ごすべきかなど、的確なアドバイスをくれることもあります。
また、顧問の先生に部活をやめるか相談する利点として、引き止められるのを防げることが挙げられます。部活をやめると決心してから無駄な時間を使うのは嫌だと思うので、ぜひ顧問の先生に相談してみてください。
やるべきこと④:周りの友達や部活の仲間に相談する
これは部活をやめた後も周りの人と良好な関係を続けていくためにしてほしいことです。私は仲の良かった部活の友達にすら、やめる前に相談したり理由を話したりしなかったため、部活をやめた後はあまり話さなくなってしまいました。
やめる前に部活の人たちに相談しなかったのは、突発的に部活をやめようと決心し退部届を提出したことで、話すタイミングがなかったからです。また話したところで部活をやめる意思は変わらないと思っていました。しかし、抜け駆けしてしまったような申し訳なさがあり、部活をやめた後は自分から話しかけることを躊躇してしまうようになりました。やめる前に話しておかなかったことをとても後悔しています。
部活をやめた後も、部活の仲間と良好な関係を保っている人はたくさんいたので、部活をやめようか迷っている人は事前に部活の仲間に相談することをおすすめします。やめた後に話しかけづらくなることが多少は軽減されると思いますよ。
おわりに
受験勉強のために部活をやめるメリット・デメリットを取り上げましたが、メリットとデメリットは表裏一体な部分もあります。自分の性格や優先順位を考慮して、部活をやめるか続けるか決めてほしいです。迷っている方の参考になれば幸いです。