はじめに
ただでさえ難しい国語の勉強法……。
受験直前の過去問の使い方がよく分かっていない人や、過去問を全て解き終わり何をすべきか困っている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、国立の二次試験直前の国語過去問活用法を紹介します。
目次
二次直前期!国語過去問活用法:終わっていない分を解き切る
まずは集めておいた過去問を、問題傾向を把握しながら、極力全て解きましょう。
問題傾向の把握
問題傾向の把握といっても、はじめは「記述は説明問題が多い」、「古文で和歌の現代語訳が出やすい」、「漢文は教訓ものが多い」など漠然としたもので構いません。
たくさんの年度をこなすにつれて、どのような問題が多いかに加え、どの大問を得点源にできそうか、どう記述すれば高得点が狙えそうかなどを考えるように意識してみましょう。
時間配分と解く順番
過去問を解いていく中で、時間配分や解く順番を変えてみてください。
時間配分や解く順番を変えてみるタイミングとして、時間内に問題が解き終わらない時や、ある大問の点数が伸び悩んでいる時をおすすめします。
時間配分や解く順番を変えることで、ベストな時間配分を見つけることができます。
例えば、現代文に時間を割くために古文漢文の時間を短くしてみる、古文→漢文→現代文から、漢文→古文→現代文の順番に変えてみるなどが考えられます。
得意な大問から解くか、苦手な問題から解くかなど、人によってどちらが良いか違うと思うので、受験直前まで試行錯誤しましょう。
見直しについて
見直しの時間をどのくらいとるか、どこを中心に見直すかまで、あらかじめ決めておきましょう。
事前に決めておくことで、時間配分がしやすくなったり、万が一入試本番で時間が無くなっても、見直す箇所を絞ることができたりします。
試験終了10分前には見直しを始める、記述問題は書き終えたら1度読み返すなど、問題量やミスの多さ、自分の性格などを考慮し、見直しにかける適切な時間やタイミングを見つけましょう。
見直す箇所は、過去問を解く中で気づいたやりがちなミスなどを中心にメモしてまとめておくことをおすすめします。
試験の開始前などにそのメモを見ることで、慌てずに見直しができるため、精神的にも落ち着けるでしょう。
穴が見つかった場合
過去問演習を重ねていく中で、頻出範囲の勉強不足や基礎の抜けが見つかることもあります。
そうした場合には、手持ちの問題集などから例題を探して重点的に勉強し直したり、文法書などを読み返したりしましょう。
焦って過去問を次々解いていくよりも、復習の徹底と問題集による演習を行う方が、苦手克服に効果的ですよ。
受験まで時間に余裕があり、国語の成績を伸ばしたい!という方は、こちらの記事も参考にしてください。
二次直前期!国語過去問活用法:過去問を2周する
過去問を2周する意義
一度解いた問題をもう一度解く意味が分からない人もいるのではないでしょうか。
しかし過去問を2周することで、解説を読んだだけで分かったつもりになっていたところに気付いたり、より良い解答の書き方を身につけられたりします。
2周する年度の決め方
過去問を全て2周する時間をとることは難しいかもしれません。2周するのにおすすめの過去問をお伝えします。
まず、一番初めに解いた年度の過去問を解きましょう。
お試しのような感覚で高校2年生や高校3年生の春など、かなり昔に解いた年度の過去問がありませんか?
初めの方に解いた年度の過去問はあまり解けていないのではないでしょうか。
もう一度解くことで確実に問題傾向の把握や見直しができる上に、自分の成長が感じられるため、非常におすすめです。
また記述の出来が悪かった年度の過去問や、出来の悪かった大問を組み合わせることもおすすめします。
出来の悪かった問題を解き直してみると、本文がしっかり読めていなかったことに気づき、なぜ間違えてしまうのか、要素を書き漏らしてしまうのかを考えるきっかけとなります。
2周目に気をつけること
過去問を2周する際、気をつけるべきポイントが2つあります。
1つは、答えを思い出して書こうとしないことです。
解いてから日が浅いとどうしても解答例を思い出してしまい、本文を読み込んだり記述問題の要素を熟考したりしづらいかも知れません。
しかしそれでは2周する意味が半減してしまうので、答えを思い出して解答を書かないよう心がけましょう。
2つ目は記述問題で全ての要素を入れるよう意識することです。
一度解いている問題だからこそ熟読して、記述問題に必要な要素を見極めまとめる練習を重点的に行いましょう。
必要な要素を漏らさず書けるようになれば、入試本番で国語が得点源になること間違いなしです!
間違えた箇所を書き留める
国語の試験直前によく間違える箇所や見直すポイントを確認できるよう、やりがちなミスなどを書き留めておくことをおすすめします。
国語のミスを書き留めるなんて無理だと思う人も多いと思うので、例を挙げて説明します。
まず、よく意味をとり間違えてしまう古文単語や覚えきれていない漢文の構文などを小さめのノートや白紙に書き留めます。
こうすることで、移動時間やトイレの待ち時間などにも復習ができます。
また現代文については、記述問題でやりがちな間違いなどを書き留めます。
例えば、「解答の語尾と問題文を対応させる」、「『こと』を多用しない」、「主語抜けに注意する」、「文構造を一致させる」など、過去問を解く中で気づいた見直しのポイントなどを書き留めておけば、見直しがしやすくなりますよ。
二次直前期!国語過去問活用法:学校の先生に添削してもらう
添削を頼む意義
学校の先生に添削を頼むなんて面倒くさいし嫌がられそう、と敬遠する方も多いのではないでしょうか。
しかし、添削には良いことしかありません!自分でも気づかないやりがちなミスを指摘してもらえたり、見直しの時にも役立つ添削のポイントも教えてもらえたりします。
さらに、他の人に添削してもらう前提で過去問を解くため、より本番に近い演習ができることでしょう。
添削後の復習
せっかく先生に添削してもらっても、復習をなおざりにしては意味が半減してしまいます。復習と解き直しを行いましょう。
その際、なぜ間違えたのか、どこを読み違えているか確認しましょう。
適切な解答が分かっても、なぜそうなるかが分からなければ、入試本番で役立てることはできません。必要なら先生に問題文のどこが解答の根拠になるか聞いてみましょう。
そして読んで理解するだけでなく、もう一度書き直しましょう。
分かったつもりでも、記述問題を解き直すと必要なすべての要素を入れられなかったり、字数内にまとめられなかったりすることは多々あります。
気をつけるポイントを理解したうえで記述問題を解き直す経験を積むことで、本番でも要素を漏らさず端的な記述が書けるようになり、記述問題で減点を減らすことができますよ。
また先生の指摘や添削を自分の言葉でまとめてみることもおすすめです。
国語の試験で同じ問題文が出ることはないので、指摘されたことを自分の言葉でまとめ直すことで、他の問題でも役立てられます。
添削をお願いするときの注意点
添削は先生の負担になってしまうため、お願いする際は配慮と感謝が必要です。そこで添削をお願いする際に気をつけるべきポイントをお伝えします。
まず、解答だけでなく問題文も一緒に渡しましょう。学校に過去問がない可能性もある上に、先生に過去問を探す手間をかけることになってしまいます。
先生によっては、問題文に線を引いたり文構造を書いたりしてくれるので、復習の際にも役立ちます。
また記号問題や漢字などは自分で丸付けをした上で提出しましょう。
受験直前期はたくさんの人が添削を出すので、先生の負担を軽減するためにも自分で確認できるところはしておきましょう。
おわりに
勉強法を確立しにくい国語こそ、直前期にしっかり過去問をやり込むことが必要です。
集めた過去問をなるべく全て解くこと、過去問を2周すること、学校の先生などに添削してもらうことを心がけ、国語を得点源にしてください!