はじめに
朝早くから夜遅くまで部活をやり、家に帰ればご飯を食べて眠るだけ。
部活生にとって、勉強する時間なんてないですよね。
しかし、そんなあなたを気にすることもなくクラスメート達はすっかり受験モードに。
模試の成績ではクラスメートよりもワンランク下の判定が……。
「勉強と部活どっちもやる気を出して頑張ろう!」
と思っている人は多いでしょう。
でも、
「やる気はあるけど、どうすればいいかわかんないし、時間もない」
と思っている人も多いのでは?
そこで今回は、部活と勉強をうまく両立して、気持ちのいいスタートを切るための方法を教えます!
部活ガチ勢よ!部活も勉強も、両方ガンバレ!!
勉強が大変になったら部活はやめるべきなの?
まずは、部活動生が一度は思ったことのあることについて検討していきましょう。
「果たして部活は引退するまで続けていいものなのか?」
この質問に対する答えのカギとなる話を3つほどしたいと思います。
部活をやっても受験で不利にならない
部活をやっている多くの人が抱える不安の1つが、部活をしていない人に差をつけられるのではないか、ということでしょう。
確かに、部活をしていない人の方が自由に使える時間を持っているのは事実。
しかしどれだけの人がその時間を有効に使えているでしょうか。
部活をしていない人で、きちんと時間を有効に使い、コツコツと勉強に励めているのは一部だけ。
早い段階からコツコツと勉強を続けられるほど、人間は皆強くはないのです。
受験は勉強量だけで決まらない
結局は、忙しくても時間をなんとか捻出しその中で最大限の効率を発揮することができれば、部活をしていようが志望校に合格することは可能なのです。
あるいは、部活を引退した後、持ち前の集中力で一気に追い抜くこともできるでしょう。
受験ギリギリまで部活をやって合格した人もいる
多くの高校生は、高校3年生の6月ごろに部活を引退すると思います。
しかし、中にはもっと長くやる部活もありますよね。
野球で言えば8月の甲子園、サッカーで言えば11月の国体がメインの大会になるので、そこまで残る3年生も多いと思います。
実は、この時期まで部活を続けていたにも関わらず、見事東大に合格したという人は意外と多いのです。
さらに上には上がいます。
なんとラグビーで花園の決勝戦までレギュラーとして出場し、東大に合格した方もいるのです。
花園の決勝戦がいつあるか知っていますか?
1月の初旬、センター試験の直前も直前です。
そんな人も現実に存在するのです。
ここで考えてはいけないのは「そういう人は特別だから」とか「自分には真似できない」とか、自分の評価を下げて逃げてしまうこと。
こういう人もいるんだから、自分にできないはずはない。
こういう人たちのやり方を真似してみよう、と思うことが大切。
ということで、部活はたとえ勉強が大変になろうとも安易にやめればいいというわけではないです。
しっかりとした普段からの最低限の下積みと集中力さえあれば、1年に満たない期間でも難関大学に合格することはできるでしょう。
むしろ、たっぷり時間があるという余裕のために怠惰に時間を使ってしまい、なかなか思うように成績が伸びないということも十分にあり得ます。
また、長すぎる勉強期間は気持ちを萎えさせてしまうことにもつながりかねません。
部活と勉強を両立させる方法6選
方法1:普段の授業に全力で取り組む
皆さんは、授業を大切にしていますか?
まさか居眠りしたりなんて……してないですよね?
受験は情報戦。あとから自分で調べるよりも、授業中に聞いたほうがずっと時間の有効活用です。
また、授業は皆さんの勉強時間の大半を占めています。
ここで最大限、効率をあげて勉強すれば復習に時間をかけなくて済む分、時間を有効に使えますよね。
授業を最大限効率的に受けるためには、必ず予習することが重要です。
先生から決められた予習内容があれば、普段の勉強はそれだけに全力で取り組みましょう。
ない場合は、英語なら文章を和訳し訳せない部分にチェックをつけておく、数学ならその日扱う問題はあらかじめ解いておく、国語なら文章に目を通し、最低限の意味は理解しておくなど、基本的なことをやっておくだけで授業の理解度が段違いになります。
これをやって授業を受けるのと、何もしないで受けるのとでは、集中力も得られる効果も節約できる時間も、何もかもが違います。
何も予習しないで授業に臨むことは、1日24時間を12時間にしてしまっているのと同じ、と心得ましょう。
方法2:スキマ時間を有効に活用する
移動時間や休み時間、寝る前のちょっとした時間など、細かい時間に焦点を当て、その時間に何かできないかを考えてみてください。
方法3:疲れているときは素直に休む
その人たちの中で、頭がまわらずあまり勉強にならないと感じている人はいないでしょうか。
体が疲れているときに勉強してもあまり身につかないので、つらいと感じているときは素直に休むようにするのがよいでしょう。
眠い状態で授業を受けてもなかなか理解できず、勉強が大変になるという悪循環を起こすだけでいいことはありません。
睡眠不足でまともに受けられないという状況は避けてまずは学校生活における体力の充実をはかりましょう。
方法4:わからないところは必ずその日のうちに解決する
時間のない部活動生は後でやろうと思っても必ず忘れます。
ニガテはのちのち足を引っ張ることになるので、授業間の休みに質問をするなり、教科書を確認するなりしてニガテはできるだけなくす努力をしましょう。
部活を頑張っている君に、「あとでやる」時間は無いのです!
方法5:最低限の目標を決める
部活で疲れた後に、勉強する気が起きないのは非常によくわかります。
しかし、家に帰っては寝る生活を続けていたのでは、周りの人と差がついていくばかりです。
こんな生活を送っていて困るのは、未来の自分。
毎日少しずつでもいいので、これだけは絶対にやるという最低限の目標を決めましょう。
先ほど予習が重要と言いましたが、この授業のこの部分の予習だけは絶対に終わらせるといった目標でもいいですし、英単語を20個覚えるといったものでもいいです。
今の自分に必要な勉強で、どんなに疲れていても可能な内容にするのがポイント。
あまり高望みしすぎるとかえって何もしなくなってしまうので、ハードルを下げておくことが重要です。
方法6:部活をやめない
例えば、筆者の学校では、運動部に所属して最後までやりとおした人や秋の学校祭に打ち込んでいた人は、集中力がすごく切り替えも早かったです。
最後までやりぬく精神を部活で培うことで自然と集中の仕方が身に付くのだと思います。
早い時期の引退は、その集中力も中途半端になってしまいますし、何よりも一生に一度しか味わえない高校生としての部活を早々に終わりにしてしまうことになります。
部活に未練を持っている場合、いつ「あのときやっぱ続けていれば」などと考え、気持ちの面に支障をきたすかわかりません。
しっかりと全力でやりきってからスパッと勉強に切り替えることで、より集中力・危機感を持った良い勉強ができるようになるでしょう。
受験生が部活を引退した後にすべきこと
1日でも早く部活ロスから抜け出す
部活を引退した後に、「さぁ今日から勉強に励むぞ!」と気持ちをすぐに切り替えられる人は少ないです。
部活が終わったんだから、ちょっとゆっくりしたいとか、なんとなく喪失感に襲われて何も手がつかない、というのはよくある話。
こういった状態を避けるためには先ほどもでできましたが、本当にこれ以上やることがないくらい部活をやりきったと言えるくらい打ち込むこと。
中途半端が一番良くありません。
朝の時間を有効活用
今までコツコツ勉強してこなかった「追い込み型」の方は、とにかく勉強時間を増やすしかありません。
勉強時間を増やすには、朝の時間を有効に活用しましょう。
「早起きは三文の得」と言いますが、まさにその通り。
早起きすることで1日で有効に使える時間を増やすことができます。
また寝起きは脳のゴールデンタイム。
この時間に勉強することで、その効果は飛躍的に高まります。
「朝、どうしても起きられない!」という方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
部活での経験を勉強にも生かす
部活では試行錯誤をして、上手になろうと努力しますよね。勉強も同じです。
いろんなやり方に挑戦して失敗して、そして少しずつできるようになっていく。
その過程を楽しめる人であればきっと勉強でも成功できるはず。
部活動生におすすめの勉強の仕方
最後に部活動生におすすめの勉強方法についてお話しします。
時間の確保が難しい部活動生が勉強に置いていかれないために、今回紹介するのは「Plan Strategy Practice Review」を意識した勉強です。
Plan 目標設定
やる気を引き出す最大の方法は「目標を持つ」ことです。
ゴールがないと人間やる気を出せません。何を目標にするのかをまず決めましょう。
このとき、結果が目に見えてわかり、かつ大きなイベントを目標にすること。
「勉強を頑張る」「部活を頑張る」などあいまいで、簡単にこなせる目標は避けましょう。
「期末テストで100点を取る」や「全国模試で偏差値65以上」、部活なら「次の試合で○点を取る」「アシストを○回する」など数字で目標を具体化するのが有効です。
Strategy 戦略設定
長期ノルマ
目標を設定したら、そのためには「いつまでに」「どういう状態でないといけないか」を考えましょう。
これも勉強では「小テストで平均点越え」や「単語帳2章完全暗記」、部活では「シュートフォームを改善する」などなるべく具体的に。
期間によっても変わりますが、目標達成までの間に、長期ノルマを2〜3個設定するのがおすすめです。
こうすることで、モチベーションを長く維持することができます。
短期ノルマ
長期ノルマを達成するために、1日にやらなければならない「最低ライン」を決めましょう。
これは「5分だけ今日の授業のノートを見直す」や「単語を10個だけ覚える」あるいは「下半身を鍛えるためにスクワットを毎日50回」など確実にできる簡単なことにすること。
大きなノルマを課して、結局三日坊主では意味がありません。
短気ノルマを紙に書いて机の前に貼っておくのもいいでしょう。
日々のモチベーションアップにつながります。
Practice 実行
短期ノルマの実行
自分が立てた「短期ノルマ」に従って、毎日の勉強をがんばりましょう。
部活でどれだけ疲れていても、最低ラインは必ず超えることが大事です。
これは逆も然りです。
最低ラインを達成したら、「あとは自分の好きなことに時間を使ってもいいんだ」と自分を励ましましょう。
重要なのは勉強・部活とそれ以外のメリハリをつけることです。
もちろんやる気があったらノルマを超えてどんどん勉強しましょう!
Review 評価
短期ノルマの確認・調整
短期ノルマを実行するようになったら、こまめに達成できているかを確認しましょう。
その際、あまり達成できていないと感じたら、達成できる範囲に調整しましょう。
やることが多すぎて、逆に「まったくやらなくなる」ことがないように気を付けましょう。
「毎日少しずつコツコツと」やることが効果的です。
長期ノルマの確認・調整
長期ノルマを達成したかを確認しましょう。
達成できていなければ、「何がいけなかったのか」を分析し、それにもとづいて短期ノルマを調整しましょう。
短期ノルマを実行するとき、このときの反省を常に意識しておくことが重要です。
試行錯誤しながら、少しずつ自分に適したStrategyを探しましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
部活に真剣に打ち込んできたあなたなら、きっと勉強も好きになれるはずです。
そもそも受験勉強はスポーツのようなもの。
目標を立て、それに向けてひたむきに努力できるアスリートタイプが成功する「競技」なのです。
一番大切なことは絶対に伸びると信じ続けることです。
部活をやり抜くことができたならば、だれよりも強い精神力を持っていると言えるでしょう。
自分が必ず急成長し志望校に合格する姿を思い浮かべて、自分を信じ続ければ来春にはきっといい結果が訪れることでしょう。
実際、勉強を理由に途中で部活をやめてしまう人よりも、部活を最後までやりきった人の方が爆発力がある気がします。
自分の爆発力を信じてください。頑張りましょう!!