はじめに
勉強するにはまとまった時間が必要だと思っている方も多いのでは?そんなことはありません。
やり方次第で、ちょっとした時間=「スキマ時間」にだって勉強できるのです。
この記事では、スキマ時間でできる手軽な勉強や、シチュエーション別でのおすすめ勉強方法を紹介していきます。
目次
スキマ時間はいつ生まれるか?
では、どのようなときにスキマ時間が生まれているのでしょうか。中学生・高校生の1日の流れに沿って考えてみましょう。
まず起床してごはんを食べたら徒歩や電車で通学、6時間ほど授業を受けたあとは部活に行ったり帰宅したり。そのあと塾に行く人もいますね。そして入浴、就寝。
このなかでスキマ時間が生まれがちなのは、起床後・通学途中や塾へ向かう時間・授業と授業の間です。
これらスキマ時間の積み重ねが、ゆくゆくは30分・1時間・10時間……と多くの差を生み出します。
ではこのスキマ時間をどのように活用すればいいのか、見ていきましょう。
スキマ時間に手軽にできる勉強ランキング
では、スキマ時間でやりやすい勉強方法は何なのでしょうか? まずはランキング形式でご紹介します。
1位:英語や国語などの単語・熟語
スキマ時間に向いているのは暗記系の勉強です。単語帳や熟語帳に目を通すだけ。
大抵の暗記冊子はコンパクトなので持ち運びも楽です。
授業と授業との短い間や通学途中の電車内など、いつでもどこでもすることができます。そこまで人が多くなければ車内で広げても問題ないでしょう。
通学途中のスキマ時間は決まった時間に訪れるので、毎日のスキマ時間に勉強すれば繰り返し学習ができます。
2位:リスニング
手軽さでいえばリスニングも負けてはいません。
イヤホンを差すだけで行えてスペースも取らないので、どこででもできます。
またリスニング教材は一つのファイルの再生時間が短いので、スキマ時間に聴くのに向いています。
最近ではリスニングアプリも登場しているので、音楽プレーヤーを持っていなくてもスマホさえあれば同じようにできます。
しかし、校則で音楽プレーヤーが持ち込み禁止だったり校内でスマホが使用禁止になっていたりすることもあるので、通学途中や学校内よりもどこかへ外出するときにおすすめな勉強方法です。
3位:授業の復習
朝には前日の、帰りにはその日の授業の復習をすれば、記憶が鮮明なうちに学習内容を定着させることができます。
次の授業が始まるまでに前の授業の復習をすれば一番記憶に残りやすいです。
一方、ノートやプリントを広げると場所をとります。電車内などで行う際には周りの人との距離を確認してくださいね。
スキマ時間別勉強法
次にここでは、シチュエーション別でおすすめの勉強方法をご紹介していきます。
①授業と授業の間・お昼休み
授業と授業の間は10分ほどしかないので何も勉強できないと思ってしまいがちです。
しかし、単語帳や熟語帳を読んだり、教科書やプリントを読み返したりするのはできます。
この時間で授業の復習をして分からないことが洗い出せれば、「放課後に先生に聞きに行こう」とも計画できます。
受験期にはお昼休みにも勉強する人がちらほらと見受けられます。
授業と授業の間でやりきれなかった勉強をお昼休みに終わらせるのも一手です。
②通学・外出時の電車の中
電車の中で何もしないまま目的地に着く。それはそれでいいと思いますが、時間に追われている皆さんなら少しの時間も惜しむところでしょう。
電車内では、スペースをとらないリスニングがおすすめです。
目的地に着くまで長い時間がかかるのであれば長文やたくさんの問題を聞く、短い時間ならすぐに終わる問題を聞く、など自分にあった分量でリスニングをすることができます。
車内で文を読んで酔わない人なら、暗記科目の単語帳などを読むのもいいですね。
「一駅で何ページ進める」「下車するまでに何語覚える」などの目標を立てると、集中して勉強に励めます。
③歩いているとき
歩いている時間は短いと思われがちですが、長い目で見れば結構な時間を消費していることに気付くでしょう。
駅までの道や散歩・買い物といった歩行時には視線が動いてしまうので単語帳などを読むのは難しいかもしれません。
こんなときにはリスニングがおすすめです。
ただ、リスニング時には音漏れ以外にも、耳からの情報が入ってきにくくなるというデメリットもあるので、くれぐれも周りには気を付けてくださいね。
④就寝前
「睡眠学習」という言葉があるように、人間は眠っている間に記憶を整理し定着させます。
そのため、覚えたいことを眠る直前に見返すのも効果があります。少しの量でOK。
「これだけは覚える」と範囲を決めれば、それが終わり次第布団に入れます。今までより早く眠れるかもしれません。
注意してほしいのは、寝る前に本格的な勉強をすると頭が冴えてしまって眠りにくくなることもあるということ。
また、寝る前に明るい光を浴びると眠りづらくなるので、スマホアプリでの勉強も避けた方がいいです。
⑤起床後
起床後は頭が働かないものです。
なので、頭をシャキッとさせるために簡単な問題を解いてみましょう。
例えば百マス計算や単語の確認など、本当に簡単なもので構いません。
頭の体操として脳トレや数独なども挙げられますが、これらを始めたら楽しくなって終わりにくくなることも考えられます。
せっかくなら受験につながるものを解く方がいいですよね。
⑥模試におけるスキマ時間活用法
始まる前
模試の会場にギリギリで到着する人はそうそういないと思います。
多くの人は最低でも30分前には自分の席に着席しているはずです。
模試が始まるまで、必要事項の記述が終わったらこれから受ける教科の確認を行いましょう。
英語が始まるまでのスキマ時間にはリスニングを。耳から英語に慣れることもできますし、周囲の話声や雑音をカットできます。
休み時間
模試によりますが、昼食時間は長いことが多いです。
このスキマ時間をどれだけ活かせるかが次の教科の仕上がりに関わってくることも。お昼ご飯をしっかり食べたら適度な休憩をとり、次の教科の最終確認をするのがおすすめです。
一つの教科が終わったあと、それについて話したり答え合わせをする人は一定数います。
前の教科の答えが気になるのは分かりますが、全ての教科が終われば模範解答を受け取れる場合がほとんどです。
ここは確認したい気持ちをグッと抑えて、次の教科の確認を行いましょう。直前であっても知識が補強されます。
トイレの壁に覚えたい事柄を貼り、トイレの度に目に触れるようにしたという声も聞きます。
また、電車のドア横に立っているとき、やりかけの問題が書かれたであろうノートを窓に当てて続きを解いていた人も。
おわりに
「スキマ時間が生まれたからとりあえず何か勉強しよう。」その意識を持つことは受験生にとって良いことです。
しかし、スキマ時間に「とりあえず」「何となく」勉強するだけでは意味がありません。
大切なのは、スキマ時間に覚えるものを意識すること。
「何を・どこまで・どれくらいの時間のなかで勉強するか」を意識することを心がけることで、勉強した内容だけでなく、短時間で集中する力も身につきます。
ここまでスキマ時間の勉強方法を記してきましたが、まとめて言えば、スキマ時間に向いている勉強は暗記系といえます。
これは文系・理系両方に当てはまります。
文系は主に単語や時代の流れを、理系は主に数式や単語を覚えなければどんな問題にも太刀打ちできません。
受験においては文系理系問わず「暗記」という作業が基礎となるのです。たびたび訪れるスキマ時間に少しづつ暗記をしていけば基礎事項の補強になります。
スキマ時間を有効に使って、合格に近づきましょう!