はじめに
世界史の中で、「中国史が特に苦手……」という方は多いのではないのでしょうか。
しかし、中国史は定期テスト・模試・受験本番で出題されるため、世界史全体の成績をアップさせるには、中国史の勉強法を確立させる必要があります。
そこで今回は、(自称)中国史オタクの筆者が、中国史を覚えるためのインプット法・アウトプット法の両方を具体的に説明します。
目次
中国史の効果的なインプット法
【中国史の効果的なインプット法】①教科書で縦のつながりをつかむ
はじめに、中国史のページのみを読みましょう。教科書には中国史が飛び飛びに掲載されているため、知識が分断されやすいですよね。
しかし、付箋で印を付けながら中国史のページだけを読むことで、知識の分断を防ぐことができます。
この時、「縦のつながりに注目して読む」ことを意識しましょう。
特に、中国史を勉強するうえで必須の国名の変遷は、国が興ったまたは滅亡した原因を意識すると頭に入りやすいですよ。
横のつながりに着目するのは、縦のつながりを理解してから、です。
基礎となる縦のつながりを理解する前に、複数の地域が絡み合う発展的な横のつながりに取り組むと、モチベーションが低下する可能性があるためです。
また、目的意識をもって読むこともポイントです。
何となく読むのではなく、「試験範囲のここからここまでを読む」や「戦後史を読む」など明確な目的意識をもって読みましょう。
【中国史の効果的なインプット法】②太字の用語から覚えて基礎を固める
縦のつながりをつかんだら、次は太字の用語から覚えて基礎を固めましょう。
特に、人名や反乱名、国名は太字で強調されていることが多いです。
教科書にマーカーを引いたり、授業ノートにカラーボールペンで書いたりして、用語をそれぞれ色分けすると覚えやすいですよ(人名はピンク、反乱名は青、国名は緑など)。
この時、必ず漢字を確認しましょう。
視覚的なイメージをもって漢字を覚えることで、筆記試験の際に役立ちます。
ただし、均田制や一条鞭法など制度や政策に関わる用語は、漢字だけでなくその内容も理解した上で覚えてください。
用語とその内容が結びついていないとこれらの用語に関する問題が解けないため、大まかな内容だけでも覚えることが大切です。
【中国史の効果的なインプット法】③資料集や図説を読んで教科書で学んだ知識を整理する
教科書だけでなく、資料集や図説も活用してみましょう。
資料集や図説の特長は、イラストや表、写真を用いて、制度や政策の違いがわかりやすく説明されていることです。
人物ごとに、政策や業績がまとめられていることもポイントですね。
資料集や図説を読む時、「教科書で学んだことを確認するために読む」ことが大切です。
特に確認しておきたいのは、年表と地図です。
年表では、図や記号などの視覚情報を頼りに、国の変遷をしっかり覚えます。
地図については、定期テスト・模試・受験で、都市の場所や、ある出来事が起きた場所を問われることがあるので、主要な都市や河川を中心に対策しましょう。
中国史の効果的なアウトプット法~オリジナル年表を作ろう~
【STEP1】国が興った順番に国名を縦に書く
アウトプットの際は、ノートに自分だけのオリジナル年表を作りましょう。
はじめに、国が興った順番に国名を縦に書いていきます。
定期テストや模試対策の場合は指定された範囲内の国名を、受験対策の場合は殷から中華人民共和国までを書くのがポイントです。
国が興った、または滅亡した原因とセットで書くと、「縦のつながり」が明確になります。
ただし、細かい情報は【STEP2】で扱うため、【STEP1】で原因について詳しく書きすぎる必要はありません。
【STEP2】主要な出来事や制度、それに関わる人物などを書く
次に、主要な出来事や制度、それに関わる人物などをアウトプットしましょう。
安史の乱(安禄山と史思明)・九品中正法(曹丕)のように、反乱名とその首謀者や、制度名と制定者を書く方法がおすすめです。
万が一、出来事の前後関係を忘れてしまった場合は、横に並べて書きましょう。
アウトプットはこれまで学んだ内容を絞り出すことが大切、ということを意識して取り組んでみてくださいね。
【STEP3】教科書や資料集の年表と見比べる
最後に、オリジナル年表と教科書や資料集の年表を見比べて答え合わせをします。
文章で因果関係を確認したい人には教科書、わかりやすくまとまった年表で確認したい人には資料集や図説がおすすめです。
間違えた部分は、しっかり復習することが大切です。
時代を間違えた場合、出来事とそれが起きた時代を対応させることを意識して復習します。
人名を間違えた場合、人名と政策や業績を対応させることを意識し、漢字を間違えた場合は教科書やインターネットで漢字を再度確認し、書き直しましょう。
おわりに
中国史は敬遠されやすい分、できるようになれば周りと差をつけられる分野でもあります。
インプットとアウトプットのどちらかに偏ると効率が悪くなってしまうので、「インプット→アウトプット→復習(インプット)」の流れを意識して、両方に取り組みましょう。
この記事を参考にして、定期テストや模試、受験の対策に役立ててくださいね。