はじめに
ついに共通テストまで一か月を切りましたね!受験生の皆さんは追い込み、順調でしょうか?
今回は、共通テストの世界史に挑むうえで、直前に確認しておくといい知識をまとめて紹介します!
世界史共通テストの問題のパターンは主に①空欄補充、②正誤判定、③同時期に起こった出来事を答えるものに分けられるでしょう。
これらに対応するため、この記事ではこんがらがりやすい知識、各国史、文化史という3つのポイントから直前に確認したい事項を紹介します!
山川詳説世界史Bの教科書の該当ページも記載しているので、気になった点はさらに教科書を開いて確認してくださいね。
ぜひ最後まで読んでみてください!
目次
【1か月前~共通テスト本番までに確認しておきたい世界史】こんがらがりやすい知識
まずは、こんがらがりやすく正誤問題などで狙われやすい事項を中心に紹介していきます。
【1か月前~共通テスト本番までにもう一度確認したい知識】①戦争後の領土分割
軍国主義の時代など、戦争後には当事国間で領土が分割/割譲されたりすることが多いですよね。
特に参戦国が多い戦争の場合、どの国がどこの領土を獲得したのかがこんがらがりやすいです。
例えば、ナポレオン戦争後のウィーン会議ではどんな領土分割が行われたでしょうか?
主なものでは、イギリスがスリランカ/ケープ植民地/マルタ島を、サルデーニャがサヴォイア/ジェノヴァを獲得しましたね。
ウィーン会議では他にも重要な決定が多くなされているので確認してみてください!(山川詳説世界史B p.257)
その他、スペイン・イギリスによる植民地拡大戦争で双国が獲得、割譲した領土もこんがらがりやすいので要注意です!
余裕がある人は地図で場所までおさえましょう!
【1か月前~共通テスト本番までにもう一度確認したい知識】②条約
特に1つの会議や戦争で複数の条約が結ばれると、その内容や締結国がこんがらがりやすいです。
例えば第一次世界大戦後のパリ講和会議(山川詳説世界史B p.339)では様々な条約が締結されましたね。(オーストリア→サン=ジェルマン条約/ブルガリア→ヌイイ条約/ハンガリー→トリアノン条約/オスマン帝国→セーヴル条約)
他にも、英仏植民地戦争の過程で結ばれた条約とその内容/第二次世界大戦後の戦後処理(山川詳説世界史B p.368)は要注意です!
第二次世界大戦後の戦後処理に関しては、それぞれの会議が開催された順番と参加国、その代表までおさえると安心です。
【1か月前~共通テスト本番までにもう一度確認したい知識】③本
世界史では多くの書物が登場しますが、文化的に豊かな時代・国ではその作品が複数に渡るため、知識の混同が起きやすいです。
世界史に出てくる書物は、著作と作者を一致させるのはもちろん、大まかな内容もおさえることが必要です。
例えば古代ギリシャ時代の書物はどうでしょうか?
ヘロドトスとトゥキディデスの2人は同じ『歴史』という題名の本を書いていますが、両者が言及した戦争とその記述方法には違いがあります。
あれ、怪しいぞ、と思った方は教科書(山川詳説世界史B p.39)で確認してみてください。
その他中国史にもたくさん書物が登場するので、時代も含めてしっかりおさえましょう!
中国史に登場する本は特に内容がよく問われる印象です。
【1か月前~共通テスト本番までに確認しておきたい世界史】各国史
教科書では話題があちこちに飛びますが、ある国のタテの歴史をざっとおさらいしておくことで知識が整理され、様々なタイプの問題に対応しやすくなります。
【1か月前~共通テスト本番までにもう一度確認したい知識】①王朝史
特にヨーロッパなどで、長く王政が続くとたくさんの王が登場するので、王や王朝とその時代に起きた出来事をしっかり結びつけることが重要です。
戦争など他の国とも関連する時代を重点的におさえることで、ヨコの世界史も同時に復習することが可能です。
例えばイギリスで興隆した王朝の順番を整理してみましょう。(ノルマン→プランタジネット→テューダー→スチュアート→ハノーヴァー→ウィンザー)
その他にも中国の王朝はそれぞれの王朝を組織した民族、王の名前、首都を一致させたいですね。
またフランス王朝も興隆から崩壊まで追ってみましょう。特にルイ14世は長生きなので、彼の時代をみてみると重要な出来事がまるっと復習できます。
タテの世界史を復習する際には資料集を使うことがおすすめです。
【1か月前~共通テスト本番までにもう一度確認したい知識】②領土拡大の過程
何の条約・会議・戦争でどの土地を獲得したのかはしっかりと対応させましょう!
獲得した土地は地図で場所も参照してください。
例えばイタリアの再統一は、様々な土地が段階を追って拡大していくので確認が必要です。(山川詳説世界史 p.267)
特に、途中の普墺戦争でロンバルディアを、普仏戦争で教皇領を獲得したことは抜けやすいので注意です!
その他、モンゴルの領土拡大(山川詳説世界史 p.165-166)の過程や、オスマン帝国の拡大(山川詳説世界史 p.193)も、どの王の時代に何の戦争でどこを獲得したのかを地図をみながら整理しましょう!
【1か月前~共通テスト本番までに確認しておきたい世界史】文化史
共通テストで文化史が出題されることは少ないですが、逆に言えばポイントを絞って勉強することで得点アップが期待できます!
【1か月前~共通テスト本番までにもう一度確認したい文化史】①大まかな様式の変遷とその時代
大まかな建築様式・美術様式を一通りおさえておくと、同時期に起こった出来事を問う問題に対応しやすくなります!
様式はその特徴、それが現れた時代的背景をおさえると効果的です。
例えばロマン主義が成立した背景にはナショナリズムの高まりがあった、などがあります。
資料集などで建物や美術作品の写真も確認して資料問題にも対応しましょう!
【1か月前~共通テスト本番までにもう一度確認したい世界史】②文化史に出来事に関連づく作品
共通テストにおける文化史の問題は、作品そのものよりも作品を通してある重要な出来事を問うタイプのものが多くなっています。
例えば『民衆を導く自由の女神』がフランス革命を描いた点、セルバンテスはレパントの海戦に参戦していた点などが出題されたり、そこからそれぞれの出来事について派生するような問題が出題されたりします。
他にもその作品の意義(反体制的なものかどうかだけでも)、様式をおさえるとなお良いでしょう!
【過去問から分析】2023年度共通テスト世界史の特徴予想
ここからは2022年度の共通テストを受験した筆者が、その傾向とそこから考えられる今年の注意点を紹介します。
【過去問から分析する世界史特徴予想】①時事問題
2022年はロシアのウクライナ侵攻、ゴルバチョフ/エリザベス女王の死など、歴史的出来事に事欠かなかったにも関わらず、それらに直接関係する問題は出題されませんでした。
よって、時事問題への対策にはこだわるより、苦手な分野を出来るだけつぶしてまんべんなく知識を身に着けることが大事と言えるでしょう。
【過去問から分析する世界史特徴予想】②重視される読解力
また、2022年からはそれまでとやや傾向が変化しました。
2021年までは問題中の文章がそこまで重要ではなかったのに対し、2022年からは世界史の知識ではなく読解力を試すような問題が増えた印象です。
時間を気にしながら文章をきっちり読み解くのが大切と言えるでしょう。
おわりに
いかがでしたか?
繰り返しになりますが、共通テスト世界史はどの分野もまんべんなく出題される傾向にあるので、苦手な部分は何度も確認して得意分野にしましょう。
記事の中で身についていないという事柄があったという人も安心してください。
しっかり教科書や資料集を参照して自分の知識にしてしまいましょう!
皆さんの大学受験が納得のいく結果で終わることをお祈りしています!