【古典文法】助詞「して・より・から」

格助詞「より」

助詞 文法的意味 訳し方 接続
より 1.動作の起点(場所・時)
2.経過する場所
3.手段・方法
4.比較の基準
5.即時
〜から
〜から・〜を通って
〜によって
〜より・〜に比べて
〜やいなや・〜とすぐに
体言・連体形などに

1.動作の起点

二十七日、大津より浦戸をさしてこぎ出づ。(土佐日記・十二月二十七日)
(二十七日、大津から浦戸をめざして舟を漕ぎ出す。)

2.経過する場所

木の間より洩り来る月の影見れば心づくしの秋は来にけり。(古今集・秋)
(木の間から洩れてくる月の光を見ると、あれこれと心を悩ませる秋が来たことだなあ。)

3.手段・方法

他夫の馬より行くに己夫し徒歩より行けば見るごとに音のみし泣かゆ(万葉集・巻十一)
(よその夫が馬で行くのに、私の夫は徒歩で行くので、それを見るたびに、思わず声を出して泣くことだ。)

4.比較の基準

東路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、(更級日記・門出)
(東国へ向かう道の最終地よりも、もっと奥のほうで育った人。)

5.即時

名を聞くより、やがて面影は推し量らるる心地するを、(徒然草・七一)
(名を聞くやいなや、すぐにその人の面影は自然と推測される気がするが、)

格助詞「から」

助詞 文法的意味 訳し方 接続
から 1.動作の起点(場所・時)
2.経過する場所
3.手段・方法
〜から
〜から・〜を通って
〜によって
体言・連体形などに

1.動作の起点

去年から山籠りして侍るなり。(蜻蛉日記・天禄三年)
(去年から山籠りしています。)

2.経過する場所

月夜よみ妹に逢はむと直路からわれは来つれど夜ぞ更けにける(万葉集・巻十一)
(月の夜がよいので、愛する女性に逢おうと、近道を通って私は来たけれど、夜が更けてしまったなあ)

3.手段・方法

徒歩からまかりて、言ひ慰め侍らむ。(落窪物語・一)
(徒歩で参って、話をして慰めましょう。)

「より」と「から」は類似
「より」と「から」はよく似た用法を持っています。
用法1・2・4・・・今も使うので、「より」「から」と訳せます。
用法3・・・古語特有の用法で「徒歩より・徒歩から=徒歩で」「馬より=馬で」の用例が圧倒的です。
用法5・・・「〜した瞬間から」の直訳が、「〜やいなや・〜とすぐに」に意訳されたと理解しましょう。



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