副助詞「まで」
助詞 | 文法的意味 | 訳し方 | 接続 |
---|---|---|---|
まで | 1.限度・範囲 2.程度 |
〜まで 〜ほど・〜くらい |
種々の語 |
1.限度・範囲
明くるより暮るるまで、東の山陰をながめて過ぐす。(更級日記・子忍びの森)
(日が明けてから暮れるまで、東の山陰を物思いに耽って見ながら過ごす。)
2.程度
(鶯が)梅の木などには、かしがましきまでぞ鳴く。(枕草子・鳥は)
(また新手の武士が五十騎ほど出て来た。)
副助詞「など」
助詞 | 文法的意味 | 訳し方 | 接続 |
---|---|---|---|
など | 1.例示 2.婉曲 3.引用 |
〜など 〜など 〜などと |
種々の語 |
1.例示
源氏物語・枕草子などに言古りにたれど、(徒然草・十九)
(『源氏物語』や『枕草子』などに言いふるされてしまっているけれど、)
2.婉曲
(夏は夜。)雨など降るもをかし。(枕草子・春はあけぼの)
(夏は夜が味わい深い。雨などが降るのも趣深い。)
2.引用
「様もよき人におはす」など言ひゐたり。(竹取物語・蓬莱の玉の枝)
(「人柄も良い人でいらっしゃる」などと言って座っている。)
副助詞「し」
助詞 | 文法的意味 | 訳し方 | 接続 |
---|---|---|---|
し | 1.強意 | 訳さなくてもよい | 種々の語 |
1.強意
唐衣着つつなれにし妻しあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふ(伊勢物語・九)
(何度も着ているうちに着物が馴染むように、長年慣れ親しんだ大切な妻が京にいるので、はるばるやってきたこの旅をしみじみと悲しく思うことだ。)
「し」の識別
(1)副助詞
「し」がなくても意味が通じる。
(1)副助詞
「し」がなくても意味が通じる。
(2)過去の助動詞「き」の連体形
連用形に接続、体言にかかる。
(3)サ変動詞「す」の連用形
文節の最初に来る。
おわりに
いかがでしたか?
限定の「のみ」や「ばかり」「まで」は現在でも使われているため、比較的覚えやすいといえます。
文章中で読み取れるように、しっかり覚えてしまいましょう!