はじめに
皆さんは予備校の特待生制度について知っていますか?
特待生制度を上手く活用すると、少ない金額で予備校に通うことができるんです。
今回は、駿台・河合塾・東進に焦点を当てて、それぞれの特待生制度についてまとめていきたいと思います!
目次
そもそも予備校の特待生制度とは何?
予備校の特待生制度というのは、ざっくり言ってしまえば、模試などで優秀な成績を収めた学生に対して、授業料免除などの特典を設け、優秀な学生を確保すること目的にした制度のことです。
これによって、学生は特典を享受し、予備校側は優秀な学生を集めて、合格実績に貢献してくれることを期待することができる、というWin-Winの関係が成り立ちます。
では、具体的に予備校にはどのような特待生制度があるのか見ていきましょう。
駿台の特待生制度
まずは駿台の特待生制度から見ていきましょう。
駿台の特待生制度一覧
駿台が実施している特待生制度は大きく「現役生向けの特待生制度」と「高卒生向けの特待生制度」の二つに分けることができます。
駿台の現役生向けの特待生制度
まずは、現役生向けの特待生制度についてです。
今年の駿台の入塾用パンフレットを読んだところ、特待生制度に関する記述は見られませんでした。
しかし、駿台側が公にしていない特待生制度が存在します。
実際、筆者は高3時、駿台に在籍していたのですが、同じく駿台に通っていた友人の一部が、特待生制度によって、1講座分の授業料が無料になったと話していました(筆者は残念ながらそうではなかったのですが……)。
特待生認定の具体的な基準は分かりませんが、先述の友人のうちの一人曰く、高1から高3における駿台模試の成績の伸び率が著しい人が選ばれているのではないか、ということです。実際、彼の高1時の成績は、偏差値にして50台だったのが、高3時には、70台にまで上昇していました。
また、駿台側が公にしていないこともあって、認定の条件を満たしている学生には駿台側から直接電話がかかってくるそうです。
元々駿台に通っているかどうかに関わらず、駿台模試を受験した学生は全員対象になっていると思われます。
この特待生制度は、基準など、明らかでないことも多く、また、現在も存在しているかどうかはわからないので、あくまで参考程度に、駿台から連絡があったらラッキー!程度に考えておきましょう……。
駿台の高卒生向けの特待生制度
高卒生向けの特待生制度としては、入塾用パンフレットにこのような記述があります。
学業成績、生活態度の優れた方を前期・後期の各期ごとにスカラシップ生として認定し、奨学金・記念品を授与し、表彰します。
選考:前期・後期の各期の学業成績と出席状況・品行などにより選考します。
表彰:奨学金・記念品を授与して表彰します。
こちらは、現役生のものとは違って、駿台が公にしているものですが、聞くところによると、駿台の授業に必ず出席しなければいけなかったり、駿台が指定する駿台模試を必ず受験しなければいけなかったりと、かなりその条件は厳しいようです。
駿台の特待生制度は、3大予備校の中ではややハードルが高い
駿台の特待生制度は、以上のように、基準が明確になっていないこともあり、筆者の個人的な意見としては、認定のハードルはかなり高いのではないかと思います。
河合塾の特待生制度
続いて、河合塾の特待生制度です。
河合塾の特待生制度一覧
河合塾の特待生制度は、現役生対象のものはなく、高卒生対象のものだけのようです。
河合塾のスカラシップ制度
ということで、高卒生向けの特待生制度、「スカラシップ制度」について紹介します。河合塾のHPを見ると、このように記載されています。
入塾後の成績が優秀であり、かつ授業への出席などの面で他の塾生の模範となるような塾生をスカラシップ生として認定し、奨学金を授与します。詳細は入塾後にご案内します。
■選考対象
2021年度河合塾大学受験科に在籍する塾生
■選考
基礎シリーズ・完成シリーズの学業成績と出席状況などを総合して、年2回選考を行います。
■表彰
奨学金および賞状を授与するとともに、塾内に氏名を掲示発表します。
■奨学金
①授業料の約1/2相当額
②授業料の約1/4相当額
③入塾金の1/2相当額
※スカラシップ制度に関する選考基準などのお問い合わせには応じられませんのでご了承ください。
上述のように、選考基準は明らかにされていないので、認定条件が厳しいのかどうかはなんとも言えませんが、駿台の高卒生向け特待生制度と近いような気がします。
河合塾の特待生制度は、最もオーソドックスな特待生制度
先述したように、駿台が公にしていない特待生制度を実施していることや、後述の東進が多種多様(むしろ多すぎる?)の特待生制度を設けていることに比べると、この河合塾の「スカラシップ制度」は最もオーソドックスな特待生制度と言えるのではないでしょうか。
東進の特待生制度
最後に、東進の特待生制度についてです。
東進の特待生制度一覧
東進にはいくつかの特待生制度があります。順を追って説明していきます。
東進の東大特進コースの特待生制度
東大特進コースとは、東大受験に特化した、現役生のみを対象とした特別コースのことです。
東進というと映像授業のイメージが強いですが、このコースでは有名講師(林修先生など)の授業を生で受けられるというのが最大の売りになっています。
東大を目指そうとしている現役生なら誰でも受講できるので、興味がある方は受講を検討してみてはどうでしょう?
さて、ここからが本題です。東大特進コースの特待生制度について説明していきます。
東大特進コースでは、かなりの数の講座が開講されているのですが、模試の成績によって、段階的に授業料が無料になる科目数が決まるという制度になっています。
何言ってるかイマイチ分かりにくいと思うので、具体的に説明していきたいと思います。
例えば、東進が実施している「東大本番レベル模試」において、A判定で6科目無料、B判定で5科目無料……E判定で2科目無料といった具合です。
その他にも東進の共通テスト模試や他予備校主催の模試の成績、さらには学校の定期試験の成績などでも認定してくれるので、気になる方は東大特進コースへ直接問い合わせてみるか、資料請求してみましょう。
東進衛星予備校(東進のフランチャイズ)が行なっている特待生制度
東進のフランチャイズである東進衛星予備校は、校舎ごとに独自の基準を設けて、入会金や模試受験料を無料にすることに加え、映像授業の講座を数講座分無料にするなどの内容の特待生制度を実施している場合があります。
校舎によって実施していなかったり、基準が違ったりするのですが、例えば筆者が通っていた横浜駅西口校は、駿台模試で偏差値70弱くらい取れば、2講座分無料になるといったような内容でしたね。
詳しくは、各校舎に直接問い合わせてみてください。
その他の東進の特待生制度
東進にはその他にも様々な特待生制度が用意されています。調べた中で面白いと思ったものをピックアップして紹介します。
まず一つ目に、数学特待制度と呼ばれるものがあります。
以下のいずれかの成績条件を満たす中2生、中3生(東進では高0生と呼ばれているそうです)を対象に、数学の講座の授業料を無料にするなどといった内容です。
条件は以下の通りです。
- 通知表(通信簿)の直近の評価で数学が5段階評価の「5」であること。かつ、入学時学力診断テストの数学の成績が優秀であること。
- 「全国統一中学生テスト」「中学学力判定テスト」にて、数学の成績が優秀であること。
詳しい概要は東進のHPを参考にしてください。
次に紹介するのは、米国大学留学支援制度というものです。
日本からハーバード大学やスタンフォード大学への留学を目指している学生を対象に、奨学金を支援するというものです。詳しくは東進のHPを参考に。
東進は多様な特待生制度を展開
以上を見ても分かるように、東進は多種多様な特待生制度を展開しており、成績の条件もそれほど難しくないものもあることから、3大予備校の中ではハードルが低い方と言えるかもしれません。
模試や学校の定期試験で良い成績を取ったという場合は、積極的に利用してみてはどうでしょうか。
おわりに
各予備校は様々な特待生制度を設けています。
「模試や学校の定期試験などで良い成績を取った!」という場合は、積極的に各予備校へ問い合わせてみると良いかもしれませんね。
大手予備校の学費についてまとめた記事もあわせてご覧くださいね!