東大首席合格者にインタビュー②〜首席合格者の高校時代と現在に迫る〜

_MG_1953

全国の秀才が集う東京大学。その難関入試を突破した合格者3000人の中でも、最高得点を獲得して東京大学へトップ入学を果たした「首席」はもはや天才の域。

果たして東大首席はどのような高校生活を過ごし、現在どのような生活を送っているのでしょうか。今回は、2017年度東大入試における文系首席と理系首席のお2人から話を伺いました。

文系首席 横田和也さんのプロフィール

_MG_1862
出身高校 私立ラ・サール学園高校
科類 文科3類
併願校 なし
予備校・通信教育 なし

鹿児島県出身。高校時代は英語ディベート部の活動に打ち込む。2017年度東大入試にて、文系首席で現役合格を果たす。将来の夢は教師。

センター試験の得点

総合点 英語 数学IA 数学ⅡB 国語 世界史 日本史 物理基礎 化学基礎
860 200 97 100 171 98 98 46 50

二次試験の得点

総合成績 総得点 英語 数学 国語 世界史 日本史
464.1111 359 98 80 85 48 48

理系首席 小林新九郎さんのプロフィール

_MG_1853
出身高校 私立灘高校
科類 理科3類
併願校 なし
予備校・通信教育 鉄緑会、高等進学塾

三重県出身。高校時代はクイズ同好会に所属し、幅広い分野の活動に打ち込む。2017年度東大入試にて、理系首席で現役合格を果たす。将来の夢は医療に従事すること。

センター試験の得点

総合点 英語 数学IA 数学ⅡB 国語 物理 化学 地理
868 200 100 100 176 100 98 94

二次試験の得点

総合成績 総得点 英語 数学 国語 物理 化学
482.0889 376 96 120 49 56 55

様々な分野で活躍を見せた2人の高校生活

高校生活について伺います。高校時代は何の部活に所属していましたか?

小林:部活は色々やってたんですけど、メインはクイズ同好会ですね。あと、高2の頃は文芸同好会で俳句を作ったり、小説を書いてました。

横田:理系なのに、そういうことも結構やっていたんですね。

小林:高1のころも研究者になりたいというのはあったんですけど、文系のほうも結構興味があって、色々やっていました。高1のころは模擬国連とかやっていました。文系のことをやっていたんですけど、結局理系に進んじゃって。

横田:6月までやってたのは、英語ディベート部でした。将棋部もやっていたんですけど、高2までで引退しちゃいました。

部活と勉強に明け暮れた高校生活

高校時代に打ち込んでいたことは何ですか。

横田:高校時代か、何だろうな。やっぱり部活かな。生徒会もちょっとやっていて、鹿児島で生徒会大会を作ろう!みたいなのをやっていたんですけど、あんまりうまくいかなくて・・・。英語ディベートはすごく時間をかけてやっていました。高校のディベートって大学のディベートと違って、データを集めて準備して原稿を作ってそのまま戦う、みたいなやつなんですよ。だから、すごく準備時間がかかって、おうちに帰ってからいっぱい英語で資料を作らなきゃみたいな感じでした。時間をたくさんかけて、一生懸命やったなと思ってます。

小林:どうでしょうね、多分、高校時代に一番頑張っていたのは、結局時間で言うと勉強な気がしますね。分かんないですね。全部色々やって、いろいろ中途半端になっていました。だから一貫してやっていたのは勉強しかないですね。クイズは高1の夏だけだし、模擬国連は高1の秋だし、文芸は高2の夏までだし。

横田:色々やっていたんですね。クイズ同好会って高校生クイズとかですか?

小林:3秒しか映りませんでした。

横田:映ってるじゃないですか。

小林:全国大会には行きました。全国大会に行けない人もいっぱいいるのに、中途半端に当たって全国に行っちゃったので。まあ、中途半端ですね。

小さい頃から規則的な生活リズムを保っていた横田さんと、多分野で活躍した小林さん

高校時代までの自分に関してすごいエピソードがあったら教えてください。

横田:正直、勉強しかしていない。小学校4年生のときから、朝5時に起きて勉強するということをやってました。寮に入ってからもずっと友達と朝5時起きとかしていて、高3までずっとやってたので、それがちょっとすごかったかもと思います。夜寝るのが早かったんですけど。

小林:超すごいな。

横田:朝はなんか、めっちゃ健康だぜって感じがして。

小林:かっこいい。朝7時半起きとかですよ。起きれないです。ええー、何だろうな。結局、何もかも失敗してるから何も言うことない。個人的に嬉しかったのは、何だろうな、俳句甲子園の全国大会の1回戦ですけど、自分の句が掲句として取り上げられたこととかは嬉しかったですね。

横田:その場で作る感じですか?

小林:作って行って、自分は出られなかったので、後でLINEで結果を教えてもらって。記録集で先生から褒められていました。

横田:へぇー、すごい!

小林:そういう文系の活動で、文系の活動という言い方、僕は好きじゃないんだけど、一般に理系がやるとは思われてない活動としては、小説部門で優秀賞か何かを兵庫県の文芸のコンクールみたいのでとったのと、あと、模擬国連で全国にも行きましたね。そこら辺はすごかったかなと。

首席はやはり高校時代の成績も凄かった

高校時代の学校の成績はどのくらいでしたか?

横田:1番は1番です。文系が60人くらいしかいないので。

小林:かっこいい。僕、全然1位じゃなかったですね。

横田:灘だもん。

小林:数十位でしたね。10段階評定で9.2とか9.1とかでしたけど、9.9とかいたので。その人理3来てますけど、普通に。おかしいんですよね。家庭科が8でほか全部10みたいなやつがいるから。

大学でも自分の様々な興味分野を突き進む2人

大学生活について伺います。大学でどんなサークルに所属していますか?

横田:コマバ珈琲というラ・サールの友達たちがつくったコーヒーサークルがあって、そこに入ってます。あと、東大将棋部にも入ってるんですけど、最近ちょっと忙しくて全然行けてなくて、幽霊になりつつありますね。それから、あと、教育系のNPOでROJEというのがあって、そこで学校の先生に取材して記事を書くみたいな活動をしています。

小林:医学部の鉄門ハンドボール部のみですね。

横田:なんでハンドボールに?

小林:まずハンドボールって灘にはないんですよね。初めて知った競技で、やってみて面白いなと思ったんです。活動頻度は週3ですけど、今はちょっと行けてなくて週2ですね。本郷なのであんまり行けないんです。

今ハマっていることについて教えてください。

横田:最近、日記アプリあるじゃないですか。別に誰かに見せたくはないんですけど、ただ文を書きたい時があって、思ってることを単純に全部日記アプリとかに電車とかでわっと入力するのが最近ちょっとはまってます。思ってることを全部、抱えてる闇をばーっと。

小林:抱えている闇。笑

小林さんは何かありますか?

小林:色々あるけどな、仕事関連じゃないほうで没頭しているというと、人に会いに行くのにはまっていて。いわゆるナンパ。特に文系なんだけど、こいつおもしろいなと思った人に声かけて、「1人連れてくるからおまえも1人連れてきて、おもろいの」って言って、合コン形式でやってます。そうするとまた新しく友達ができるから、もう1回やって・・・というのを繰り返して友達をいっぱい作っています。

横田:へぇー。すごい社交的やな。

小林:まあ理3はコミュニティー小さいからね。


▲人との新たな出会いを大切にしている小林さん

多忙な大学生活

どんなアルバイトをしていますか。

横田:もともと6月ぐらいから知り合いの受験生の子に対して家庭教師をやっていて、英語を教えています。それとは別に、ついこの前、塾講師も始めました。小学生相手に集団授業。めっちゃ緊張したんですけど、小学生はやっぱりかわいいですね。国語を教えています。

小林:大学受験に対して通信塾をやろうとしている会社で化学チームでテキストをつくったり、過去問解説を書いたりしています。家庭教師はいろいろやっていますけれども、最近はあんまり出てません。あと、バイトでいうと、インターンに行ってるのと、ちょっと多過ぎて大丈夫かみたいな感じですけど、あともう一つ、最近、バイト先からヒントを得て、有能な友達数人かき集めて、起業しようとしています。

横田:まじか。すごいな。大変でしょう?だって、部活もがっつりやって。

小林:死にそう。多分、そろそろ過労死する。

自分の将来の夢に正面から向き合う

大学在学中に達成したい目標は何ですか。

横田:いい先生になりたいなとは思ってるんですけど、でも、ちゃんとどうしたらいい先生になれるかみたいなビジョンがまだなくて。今、サークルでいろんな先生に取材に行くことができるので、それを見て、こういうのがまず理想の先生だなという像を固めて、そこからかなという、まだその段階だと思います。だから、どんな先生がいい先生なのかというのを自分の中で決めて、それに近づける努力をしたいなと思っています。

小林:僕はちょっと医療に対する自分のかかわり方について今、考え直していて、そのためにインターンとかに行ってるんですけど、それを決めるというのを大学中に終わらせたいかなと思ってます。

横田:じっくり考えたい?

小林:臨床医、研究医だけじゃなくて、ほかもいろいろ結構考えてて、企業とか。それこそほかの国に渡っちゃうとかもいろいろ考えてて。そういう意味で、結局、何するのかなというのを、6年間ですけど、考えていきたいです。


▲将来の夢に向かい、理想の教師像に近づく努力をしたいと語る横田さん

お2人は東大のTLPという語学のプログラムで中国語を選択していると聞きましたが、なぜ中国語を選んだのですか?

横田:ほんと大した理由はちゃんとないんですけど。まず最初、スペイン語いいなと思ったんですよ。南米とかでしゃべれるし、いろんな国に旅行行ったら楽しそう。でも、スペイン語、TLPないじゃないですか。中国語はいろんなところでよく耳に入ってくるし、観光客とかにいっぱいいらっしゃるじゃないですか。そういう人たちとちょっとしゃべれたら楽しそうだなぐらいのノリで選んでしまいました。

小林:僕もそんな感じなんですけど、TLPとれたことがわかったときにというか、TLPとれたとしたら、ロシア語かフランス語かドイツ語か中国語。その4つで、自分がこれから医療にかかわっていくとしてしゃべれたら一番いいのはどれかなと思ったら、間違いなく中国語だった。将来の国際社会のプレゼンス的に絶対中国語ですよね。それで選びました。

私は小林さんの中国語を聞いたことがありますが、すでにかなり喋れていますよね。

小林:中国語に関しては、僕は最近医療へのかかわり方の一選択肢として使い方を見出してしまったので。普通に勉強し切って、現地で生活できるようになろうかなと思っていて。

横田:せっかくやるならね。

小林:中国の医療に携わるというのはありかなと僕は思い始めたので勉強してますね。

驕ることなく、常に周りの人から刺激を受ける毎日

今まで出会った人の中で、この人には勝てない!という人はいますか。

横田:正直、具体的な答えになるのかどうか。どこ行っても何か、ああ、僕だめだなと思うことばかりなので、サークルに行けば、みんな仕事できるなと思うし、学校に行けば、みんな勉強できるなと思うし、普通に友達と話しててもコミュニケーションのとり方とかうまいなって思うし、正直、だめだなって思う毎日ですよ。

小林:僕はさっき言ったとおり、文系では間違いなく高校同期でイェールに行った人には勝てないなと。ああいうのがいるということは、文系は多分、僕には向いてないと思って理系に来たんですよね。理系に行っても、数学、物理、理数、あそこら辺はやばい人がいっぱいいるんですよね。ほかにも本気で数学、中高やってきて、それ以降もやるみたいなやつには、まず数学と情報関連では勝てないし、物理も基本的にそこら辺は勝てなくて。あともう1つ、理3以外にもなんですけど、生物のオリンピックに出てるような人ってめちゃめちゃ生物知ってて、あいつらには研究でも勝てない気がする。キャパの観点でもすごい人がいる。だから、勝てない人ってそこら中にいるよね。

教育現場と医療現場での活躍を夢見る将来

将来の夢を教えてください。

横田:教師ですね。国語か英語をやりたいなと思ってるんですけど。

小林:母校で?それともほかの?

横田:あわよくば母校で。中1から6年間見れたらすごく幸せだろうなと思って。

小林:文科省とかに進む気はないの?

横田:あんまりないかな。

小林:君みたいな教育に関心がある若者が文科省に行かないと、日本教育がよくならない。

横田:日本教育を何とかしたいみたいな思いじゃなくて、ただ自分が生徒を教えて幸せになりたいというだけです。子供が好きだし、教えるのは楽しいし、それで幸せになりたいなって思います。

小林:素敵だな。僕は大分迷ってて。研究はまた3年、4年ぐらいで本格的に医学部に入ってから従事できるので、そこでまた考えるとして。今、インターンの会社で社長と一緒に病院とかに出すサービスの企画を考えたりしていて、2年生になったら厚労省とかでインターンしてみたいなと思ってたり。あと、2年生の間に中国の医療を覚えに中国に留学に行きたい。そういう、狭い医療じゃなくて広い意味での医療に結構目が向いてて、医者というか、医療従事者みたいな感じになるのかもしれないですね。大学1年生になって、こんな夢が定まってないのはどうかと思うんだけど。

横田:イヤイヤ、しっかりしたイメージがあってびっくりしている。

東大合格は夢を叶える一歩である一方、受験は人生の一部にすぎない

最後に、東大を目指す受験生に一言お願いいたします。

小林:東大ええで。

横田:大学入ってから思いますけど、やっぱり受験は受験でしかないし、きっと人生はもっとずっと長い。もっと気楽に構えてほしかったな、と受験生のときの自分に対して思います。

小林:何か夢があるんだったら東大に来てほしい。一番リスキーな夢を叶えられるところだと思うから。


▲目標を掲げ、自分の夢について熱く語るお2人はとてもキラキラしていました。