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金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本の特長
【なぜと流れがわかる本】①日本史初学者でもとっつきやすい
日本史の教科書は、小さな文字で難しい言葉がびっしりで、読んでいると眠くなってしまう……。
日本史が苦手な人や日本史を学び始めたばかりの人は、このような感想を抱いたことがあるのではないでしょうか。
そんな人にぜひ手を伸ばして欲しいのがこの参考書です。
なぜと流れがわかる本は、一言で言うと「難しいことは抜きにして楽しく日本史の大枠をつかもう!」という参考書です。
文面は全て話し言葉で書かれていて、ちょっとした笑いどころやイラストも豊富に含まれています。
日本史が苦手でも飽きずに楽しくサラっと読める、日本史学習のスタートににうってつけの参考書です。
【なぜと流れがわかる本】②枠組みを体系的に理解できる
まず、この参考書は「原始・古代史編」「中世・近世史編」「近現代史編」の3冊に分かれています。
そしてその中で各時代をさらに細かく区切り、各時代に記号や名前がつけられています。
例えば江戸時代は、主流の学説では1603年から1868年の265年間もあります。
今から265年前といえば1750年代、江戸時代まで遡ってしまいます。
皆さんの感覚として、江戸時代から今現在を一つの時代として括るのは無理があると思いませんか?265年もあれば内情も文化も大きく変化しているはずですよね。
そのためこの参考書では、江戸時代を政治体制によって10個の区分に分け、1つずつに名前をつけています。
細かく分けることで各区分の登場人物や出来事の数が少なくなるので、頭の中を整理しながら内容を把握して行くことができるでしょう。
歴史を体系的に理解する事ができ、一度にたくさんの事件の名前が出てきて混乱するといったことが起こりにくくなるのです。
【なぜと流れがわかる本】③日本史をストーリーとして覚えることができる
突然ですが、次にあげる単語を暗記してください。
ペンギン、鉛筆、りんご、鶴、花瓶、冷蔵庫、羊羹
目を瞑って7個全てを順番通りに暗唱できますか?4つ目か5つ目のあたりで詰まった人が多いのではないでしょうか。
ただの単語の羅列を覚えるのは難しいですよね。
では、次のような形にしたらどうでしょうか。
「ペンギンが鉛筆で描いたりんごの絵を鶴の模様の花瓶の横に飾って、冷蔵庫から出した羊羹を食べながら眺めた。」
ストーリーを作り、情景が想像できるようになった事で先ほどよりは覚えやすくなったのではないでしょうか。
これと同じことは、日本史の学習に関しても言えます。
『なぜと流れがわかる本』は、この出来事があったからこれが起こって、その時この人がこうしたからこの事件が起きて……といったように、史実の因果関係がわかりやすく書かれています。
日本史を単なる事実の羅列としてではなく、1つのストーリーとして捉えることができるのです。
これにより書名の通り「なぜ」と「流れ」が自然と頭に入るので、個別の事象を一つ一つ暗記するよりも簡単に記憶を定着させることができます。
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本のおすすめの勉強法・使い方
【なぜと流れがわかる本】①教科書を読む前に一読
先に述べたように、この参考書は日本史の大枠を掴むために作られています。教科書の中の特に核となる情報だけが抜き出されているのです。
そのため教科書を読む前にサラっと一読する、という使い方が有効です。
この参考書で大枠を固めた上で教科書や一問一答を用いて細かい知識を詰めて行きましょう。
まずは木の幹と枝を作ってから、そこにどんどん葉っぱをつけていくというイメージです。
【なぜと流れがわかる本】②4コマ漫画と章末の問題を活用しよう
この参考書の各章の始めにはその時代を端的に表現する4コマ漫画が、終わりには確認テストと入試問題から抜粋したチャレンジ問題が付いています。
4コマ漫画はキャッチーなイラストとインパクトのある文言で成り立っているので、パッと見て視覚的に時代を理解する事ができます。
確認テストは左側に「なぜ」が書かれていて、右側に「結果」が書かれている作りになっています。
徳川家康は関ヶ原の戦いで石田三成に勝利し(「なぜ」)、1603年に征夷大将軍に就任した(「結果」)。
といった具合です。
片側を隠して「なぜ」から「結果」が言えるか、また「結果」から「なぜ」を言えるかを確認しましょう。
覚えるべき単語は赤い文字で書かれているので、暗記用の赤シートを用いて単語の確認をすることもできます。
チャレンジ問題は大学入試センター試験や各大学の入試問題から、この参考書に書かれている情報だけで解くことのできる問題を抜粋しています。なんと東京大学の入試問題も載っています。
【なぜと流れがわかる本】③付属のCDで耳から覚える
この参考書には、なんと執筆者の金谷俊一郎先生の朗読音源がついています。
移動中などのちょっとした時間や、なんとなく文章を読みたくない気分の時などに活用しましょう。
歌の歌詞と同じで、繰り返し聞くことで自然と単語や年号が頭に入っていき、口ずさめるようになっていきます。
目で見て読んで、さらに耳から聞いて自分でも口ずさむ、と3つのステップを踏むことで記憶をより強固なものにすることができます。