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山川 新日本史の特長
【新日本史】①論述問題頻出!歴史の因果関係がわかりやすい
新日本史は文部科学省の検定済教科書ですが、教科書として採用している高校は少ないので、見たことがないという人が多いかもしれません。
新日本史は一般的な教科書と比べて、歴史上の出来事の因果関係や背景の説明が重視されています。
国公立大学や一部の私立大学で出題される論述問題で高得点を取るためには、歴史のストーリーを論理的に理解している必要があります。
ですから、論理的に記述されている新日本史は論述問題の対策にぴったりです。
論述問題で何を書いていいかわからないという人も、新日本史を使えば、苦手意識が減りますよ。
実際に、新日本史に書かれていることが、入試や模試の論述問題で出題されることは珍しくありません。
ただ一問一答型の問題には、あまり向いていません。
なぜなら新日本史では、暗記すべき語句でも歴史の流れと関連がない場合、載っていないことがあるからです。
細かい知識は高校指定の教科書を使って習得し、歴史の流れや因果関係は新日本史で理解しましょう。
教材ごとの役割を理解して、上手に併用することをおすすめします。
【新日本史】②受験にも役立つコラム欄が充実
新日本史には、数十ページごとに本文とは雰囲気が違うコラム欄があります。
コラム欄はより発展的ではあるものの、楽しく読めて歴史についての豆知識を得ることができます。
高校の定期テストなどで、コラム欄の内容が問われることはまずないので、暗記の必要はありません。
しかしコラム欄は、最新の歴史学や考古学の研究や調査を反映しており、過去には東京大学の入試でコラム欄の内容が出題されたこともあります。
論述問題が出題される難関大を受ける場合、コラム欄の内容を知っておくと短い時間で解きやすくなりますよ。
【新日本史】③他の教科書にはない斬新な視点
新日本史の著者は歴史学研究の第一線で活躍する、東京大学や京都大学の教授や名誉教授です。
そのため新日本史には、最新の研究に基づく斬新な視点からの記述が豊富です。
例えば古代律令国家の蝦夷政策の裏にある華夷思想についての文章は、新日本史以外の教科書には載っていないと思います。
東京大学などでは、このような一般的な歴史のイメージとは異なる視点から見た歴史など、発展的な内容がテーマとなることもあります。
しかしそのような内容は、一般的な教科書にほとんど書いてありません。
新日本史では発展的な論述問題に対応できるうえ、単調な語句の暗記ではなく、日本史を深く理解できます。
山川 新日本史のおすすめの勉強法・使い方
【新日本史】①授業の後に繰り返し読んで理解を深めよう
歴史を理解するには前提として、それぞれの歴史上の出来事について知っておくことが必要です。
高校の授業で歴史の細かい出来事を習った後、新日本史の対応部分を読むことで、授業で習った知識を頭の中で整理し、歴史をより理解できます。
一気にたくさんのページを読むのは大変なので、授業進度を目安に少しずつ理解しながら読むのがおすすめです。
また一度読むだけでは完全に理解して覚えることができないので、スキマ時間を使って繰り返し読みましょう。
【新日本史】②入試直前期は過去問演習の補助にしよう
入試が近づき、志望校の入試の過去問演習をするとき、解説を読んでもあまり理解できないことがあります。
それは出題されたテーマ・分野についての理解が不足している証拠です。
そのテーマ・分野について、新日本史の該当ページをもう一度読み直しましょう。
高校3年生の11月以降、入試が近づけば近づくほど、新日本史全体を読み直すことは時間的に難しくなるので、自分の弱点を一つ一つ解消するような使い方を心がけるとよいです。
もし苦手な範囲が特にない場合は、志望校の入試で頻出の論述テーマについて、新日本史を読んで完全な理解を目指しましょう。
また新日本史は日本語表現にも細かい注意が払われているので、新日本史の文中表現を大学入試の論述問題でそのまま使うことができます。
繰り返し読んで、新日本史の表現を自分のものにすることが論述問題の得点に繋がります。
過去問の補助教材として、入試直前まで使いましょう。
【新日本史】③図版を活用しよう
新日本史は全ページフルカラーで、サイズもB5変形版と少し大きいので、図版が綺麗で見やすいです。
美しい工芸品の写真やカラフルで見やすいグラフ、当時の想像図など歴史を理解する助けとなる図版がたくさん掲載されています。
何度も見直すことで、歴史の具体的なイメージを掴めるようになります。
またグラフを使った問題は難関大の入試で頻出です。
ですから、習ったことを頭に浮かべながらグラフを見て、グラフが意味する歴史の流れを自分で読み取ることを心がけてください。
ユニバーサルカラーデザインの見やすい図版を有効活用して、受験に備えましょう。