有機化学演習の特長とおすすめの使い方・勉強法

有機化学演習の特長

【有機化学演習】①有機化学の基礎知識が簡潔にまとまっている

有機化学演習では、教科書に掲載されているような重要な化学反応や、頻出の化合物についての確認ができます。

化学反応の流れがフローチャートでまとめられていたり、化合物も図表で性質が比較されていたりして、違いがわかりやすいですよ。

しかし、化学反応の機構について、細かく解説が書かれているわけではなく、あくまで確認用であるため注意が必要です。

化学反応式や異性体、官能基に関する基礎知識は、本書を使う前の段階で身につけておきましょう。

そして、問題の解説の中に基礎知識のまとめが書かれたページがいくつかあります。

これを確認することで、問題演習をしながら復習に取り組め、バランスよく学習を進められます。

【有機化学演習】②入試本番での得点力を意識した解説がある

有機化学演習では、問題の着眼点が「ポイント」としてまとめられています。

着眼点を意識することで、問題ごとの要点を効率よく学べ、類題が出題されても知識を活かせるようになります。

そのため、試験本番でも解法の流れを思い出して解答できますよ!

また、他の参考書の解説で、目的がわからない数式の理解に苦しんだ経験がある人も多いのではないでしょうか。

本書の計算問題の解説では、単位や分子量がはじめに明記されて計算に入るため、計算過程がわかりやすくなっていて、式の立て方もよく理解できます。

解答までの明確な筋道についてしっかりと学ぶことができる問題集と言えますね。

【有機化学演習】③二次試験で頻出の構造決定を演習できる

構造決定問題は二次試験で頻出ですが、途中で行き詰まる人が多いので、差がつきやすい分野です。

ですから、構造決定問題は慣れた者勝ちであり、問題数をこなすことが重要です!

問題量が豊富な有機化学演習で培った「解ける自信」は、強力な武器となりますよ。

特に、難関私大や旧帝大の入試では、構造決定問題が複雑です。

すぐに答えが求まる典型問題は滅多に見られないので、その場で対応する力が求められます。

設問の文章や小問の雰囲気が本書と似ているため、掲載されている問題に慣れれば、スムーズに過去問演習へ進めるでしょう。

有機化学演習のおすすめの勉強法・使い方

【有機化学演習】①一通りの基本問題を解けるようになってから取り組む

有機化学演習では、基本的な問題の解き方がわかっている前提で解説が書かれています。

「演習」という名前がついているように、暗記した知識を積極的に使っていく問題集です。

そのため、基礎的な知識が疎かな状態だと、解けない問題ばかりでやる気が削がれるだけでなく、解説も十分に理解できないので、効率が悪くなってしまいます。

無理に背伸びをして取り組むのではなく、一通り基礎問題に対処できるようになってから本書を使用してくださいね。

逆に捉えれば、解法の土台を作っておくと本書で学ぶ解法が活きてきます。

今までに学んできた解法を改良して確実かつスピーディーに解けるようにしたり、解き方の核となる着眼点を意識したりして力を伸ばしていきましょう。

【有機化学演習】②例題の解き直しは一からやり、最大限活用する

有機化学の問題に慣れるには、本書の例題だけで十分です。

例題は合計56問と少なめですが、まずは基本となる問題の解き方のステップをすぐ構築できるようになることが目標です。

問題が複雑になっても解き方の手順は変わらないため、例題をきちんと解けるようになれば他の有機化学の問題もできるようになりますよ。

最後まで使い通すと、共通テストレベルはもちろん、難関私大や旧帝大レベルの二次試験まで応用できる考え方を身につけられます。

もっと問題を解きたいと思える頃には、過去問に移れるほどの力が身についているでしょう。

復習をする際は、一から解き直しましょう。

高校の有機化学は、例えば構造決定問題で条件を満たす分子の構造を当てはめていくように、パズルに似ているからです。

パズルの答えを知るとできるような気がするのと同じで、実は自力では何も解けないということがよくあるので、一から解き直すことが大切です。

また、あやふやな箇所は必ず教科書などで確認してください。

新たな知識の補充をしながら勉強すると、既知の内容と関連して暗記できるメリットがあります。

新しく知った事柄をどんどん書き込んでいくと、次に解き直したときに印象に残りやすくおすすめですよ。

日頃から定義や知識のあやふやな箇所をなくす癖をつけておくと、こまめな確認ができて勉強効率が上がります!

【有機化学演習】③慣れてきたら解くスピードを意識する

全体的に有機化学は、理論化学や無機化学と比べて試験で時間を使いすぎやすいので注意が必要です。

二次試験では、分子量や物質の反応割合といった正確な計算に加え、前述の構造決定を総合的に活用する問題が出題されます。

そのため、些細なミスが大きな間違いを引き起こし、そのミスを見つけるために図らずも時間が過ぎてしまった、という状況になりがちです。

また、条件を満たす構造の書き出しは時間がかかり、対応力が問われます。

正確に解くのはもちろんのこと、解くスピードを上げることで見直しをする時間が生まれます。

そのため、正確さとスピードを日ごろから意識しながら有機化学演習を使いましょう。

有機化学を高いレベルで勝負していきたい受験生には、もってこいの問題集ですよ!




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ABOUTこの記事をかいた人

合格サプリの記事は、東大・早慶・GMARCHの現役大学生が執筆しています。

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