はじめに
慶應経済A方式とは、入試で経済学部をA方式で受験し、入学後に理論的な視点から経済を分析していく学部で、1年生では数学系の授業が多いです。
そこで、慶應経済のA方式では具体的にどんなことを学ぶのか気になっている慶應経済志望の高校生はいませんか?
慶應経済への進学が決まった新入生だけでなく、慶應経済A方式に興味がある高校生もぜひこの記事を志望校・学部決めの参考にしてください!
目次
【慶應経済Aの授業では何を学ぶ?】
【慶應経済Aの授業では何を学ぶ?】①数学系の必修科目
まず、数学系の必修科目は春学期と秋学期それぞれ3つあります。
春学期では
マクロ経済学初級Ⅰ
統計学Ⅰ
線形代数
秋学期では
マクロ経済学初級Ⅱ
統計学Ⅱ
微分積分
を学びます。
春学期には微分積分入門、秋学期には線形代数続論が選択必修科目となっていますが、これらの履修は必須ではありません。
つぎに、それぞれの科目の授業内容を紹介します。
マクロ経済学初級では、国民総生産、物価指数、雇用や失業といったマクロ経済指標を学びます。
春学期は長期、秋学期は短期のマクロ経済問題に対し、理論的にアプローチするという流れです。
ここでは、ただ数式を追うよりかはその裏側にある経済学的なメカニズムを理解できているかに重点を置いて考えますよ。
統計学では、標本から母集団の構造を把握するための統計的記述、統計的推測、確率論の基礎を学びます。
講義だけではなく、Excelを用いたデータ処理の課題もありますよ。
ただ、計算自体は複雑なものではないので数学に苦手意識があっても大丈夫です。
線形代数では、春学期にベクトルや行列、連立一次方程式の解法を、秋学期に部分空間の基底、内積、シュミットの直交化、固有値と固有ベクトルを学びます。
数学が苦手な筆者の観点では、春学期はぎりぎり耐えられましたが、秋学期の内容はとても難しく感じたので履修しませんでした。
微分積分では、春学期に数列の極限、1変数関数の連続性、微分、平均値の定理、テイラーの定理を、秋学期に2変数の偏微分と極値問題、1・2変数関数の積分を学びます。
数3の内容も含むため、理系の人は楽に感じるかもしれないですね。
しかし、公式さえ覚えてしまえば解けるものが多いので、数学が苦手であってもなんとかついていけるはずですよ。
【慶應経済Aの授業では何を学ぶ?】②語学の必修科目
語学の必修科目は春学期はStudy Skills、第二外国語の2つ、秋学期は第二外国語の1つです。
秋学期の英語科目として英語セミナーがありますが、必修科目ではありません。
まず、英語科目の授業内容についての説明です。
春学期のStudy Skillsでは、主にエッセイの書き方とプレゼンテーションの仕方を学び、それぞれ2回大きな課題が出されます。
秋学期の英語セミナーでは、文学・芸術・思想、言語・文化、社会・経済・歴史など、さまざまな分野の中からテーマを1つ選び、そのテーマについて英語で学びます。
選択必修科目のため、履修は必須ではありませんが、秋学期で英語セミナーを履修している1年生が多いですね。
つぎに、第二外国語の授業内容についての説明です。
第二外国語の授業は週に3コマあります。
そのうち2コマは日本人の先生のもとで主に文法や単語を学び、1コマはネイティブの先生のもとで会話の練習をしますよ。
【慶應経済Aの授業では何を学ぶ?】③総合教養科目
総合教育科目では、幅広く種類豊富な授業の中から自分が興味のある授業を選択して受けることができます。
自然・数理系では、物理・科学・生物の実験のほか、心理学や人類学などを学べます。
人文・社会系では、文学、地理学、地域文化論、芸術・音楽関連などを学べます。
総合・関連系では、自由研究セミナーなどの少人数授業です。特定のテーマについて掘り下げて学べるほか、受講生や教授と深く交流することができるというメリットもあります。
【慶應経済Aの履修の仕方】
【慶應経済Aの履修はここがポイント!】①履修を考える際に参考にするもの
慶應経済Aへの進学が決まった高校3年生は、まず入学前に配られる「履修案内」「外国語科目履修案内」、ホームページに記載されている「1年生時間割」を見ながら計画を立てましょう。
そこには履修するうえで重要なことが多く書かれています。
一般教養科目は、必修科目の時間割と被らないように入れなければいけないので注意してくださいね。
また、Crich Keioの「履修情報」で授業の評価を見ましょう。
単位・好成績・面白さの観点から授業が評価されています。課題・小テストや試験の難易度、口コミ・アドバイスが役に立ちます。
ただ、年度によって評価が異なることもあるので、100%鵜呑みにしないように気をつけましょう。
特に、コロナ禍は試験がなかったけれどコロナ明けから試験を課すようになった授業が増えました。
さらに、大学のホームページの「シラバス・時間割検索」も利用しましょう。
そこには授業内容・目的・方法・到達目標・成績評価方法などが記載されています。
授業名で検索すると、同じ授業名でも担当教員が異なる授業の内容の違いを比較しやすいですよ。
【慶應経済Aの履修はここがポイント!】②履修を考える際に意識すべきこと
まず、1年生のうちに合計何単位とりたいかを考えましょう。
筆者の周りでは上限の48単位をとっている人が多いです。
目標単位数が多いと1つの授業あたりにかけられる勉強時間が短くなるため、高いGDPの取得を重視するなら目標単位数は少なめでも良いでしょう。
2年生で楽をしたい人は1年生でフル単を目指しましょう。
春学期に単位をとり過ぎると、秋学期に受けたい授業が受けられなくなる可能性があるので注意してください。
また、授業の成績評価方法も確認しましょう。
成績評価は、出席や授業内小テスト、レポートや試験などで評価されることがほとんどです。
無理をせず自分に合った成績評価を採用する授業をとりましょう。
【慶應経済Aの履修はここがポイント!】③履修を考える際に注意すべきこと
秋学期の必修科目である微分積分の授業は選択必修科目のため履修は強制ではないのですが、微分積分入門の範囲は知っている前提で行われます。
そのため春学期の微分積分入門は履修しておきましょう。
また、総合教育科目はⅠ(自然・数理)・Ⅱ(人文・社会)・Ⅲ(総合・関連)系でそれぞれ最低限取得しなければいけない単位数が決まっています。
なるべく1年生のうちに総合教育科目は最低限の単位数をとっておくと安心でしょう。
理系科目が苦手な人はⅠ系は倫理学や心理学をとるのがおすすめです。
第二外国語の成績は通年で出ます。
奨学金の申請や留学の出願などを秋学期の成績が出る前にやると、GPAに第二外国語の成績が反映されません。
そのため、第二外国語が得意な人にとっては不利になるため、総合教育科目の履修を計画的に行いましょう。
おわりに
慶應経済A方式の授業内容や履修のポイントはわかりましたか?
春から慶應経済の新入生は4月からの新生活に備えましょう!
受験を控える高校生はぜひ他の大学学部についても調べてみてくださいね!