【東京を避けて行く価値アリ⁉】地方国立大学・筑波大学の魅力とつくば生活の実際

筑波大学中地区

はじめに

皆さん、筑波大学に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?

「関東圏だけれど不便な田舎」「有名な旧帝大の1ランク下」、そもそも「どこだかわからない」……などなど、研究内容や教員を理由に筑波を志望する人でなければ、パッとしない印象を抱く人も多いかもしれません。

しかし、実は東京を避けたい人にとってちょうどよい狙い目の大学かもしれないのです!

この記事では筑波大学と、大学を抱える町・つくばの魅力や特徴をいくつか紹介するので、自分に合っているか参考にしてほしいと思います。

狙い目地方国立大学・筑波大学の魅力

【筑波大学自体の特徴①】どの学類の授業も自由に取れる

筑波大学は、一般の大学のような学部学科ではなく、学群学類制を採用しています。

学群は専門領域を中心にいくつかの分野が総合された組織で、学部学科よりも幅広く学べることが特徴です。

学類は、学群の下に置かれた学生が所属する組織です。各学類の名前からして、他大学とは異なる特殊な感じがします。

例えば、日本語・日本文化学類は「日日」「じゃばじゃば」、人間学類は「人間」、情報メディア創生学類は「メ創」など、慣れないと学生の所属紹介が意味不明です。

(ちなみに、全国的にも珍しい「図書館」の名前を冠する「知識情報・図書館学類」の略称は「知識」です。図書館はどこへ……。)

幅広さの理由は、大学として、1つの専門のみを深めたT型よりも、2つ以上の分野をよく理解する「π型人材」の育成を目指しているからのようです(より多くの分野に手を広げればタコ型でしょうか)。

履修の組み方も自由度が高く、他学類の授業を履修することで自分の興味や可能性を広げられます。

また、自由度をさらに極めた制度として、入試での「総合選抜」が挙げられます。

「総合選抜」入試は一般前期のみの実施で、入学後は「総合学域群」という1年生のみの学群に所属します。

いわば東大教養学部の1年版のようなもので、1年次にあらゆる授業を受けてみてから、2年次に各学類へ移行できるのです。

文理を決めかねている人や自分の可能性を広げたい人におすすめですよ。

ただし、移行は成績順のため、評価に関わる小テストや期末試験、レポートに全力で取り組む必要があります。

「大学生は人生の夏休み」と言われますが、総合学域群に所属する自分たちの場合、『夏休み(8月31日)』かもしれない……と、課題の大変さを嘆く人もいました。

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【筑波大学自体の特徴②】広大なキャンパス

筑波大学は、文系・理系に加え体育や芸術の専門学群まで揃う総合大学でありながら、キャンパスが1か所にまとまっています。

そのため非常に広く、単一キャンパスとしては北海道大学に次ぎ日本で2番目に大きい国立大学となっています。

北海道の次に広い大学が関東圏にあるのは意外ではないでしょうか。

広さゆえに、大学内にあらゆる施設や設備が入っているのも特徴です。

例えば構内のど真ん中に、地元のスーパーチェーン「カスミ」が出店しています。

郊外の大型店舗より価格は高いですが、通学路の真ん前(宿舎住まいの人にとってはすぐ隣)にあり便利です。

壁面には大きな大学のロゴマークがあります。

入学式の際には筑波大学の入学式だと分かるような看板が一切なかったため、スーパーの前で写真を取った人もいたそうです!

また、スーパー前の広い草むらは、実はヘリポートになっています。

大学附属病院の屋上に加え、スーパー前にもヘリポートがあるのです。

ただ、使用されているところを筆者は見たことはなく、ネット上で調べても病院の方しかヒットしないので、機能しているのか分からない謎の場所です。

筑波大学を抱える町、つくばとは

【つくばの町の特徴①】大学中心に施設がそろっていながら、のどかな田舎

つくばは大学を中心とした町、言ってしまえば大学しかない町です。

そのため大学周辺はアパート、寮、宿舎などが並ぶ住宅街になっています。

だから治安がいい……という訳でもないですが、周辺住民もだいたい同じ学生なのだと思うと少し安心できると思います。

ただし、お店に行けば知り合いの学生アルバイトと遭遇する確率大です。

広くて大学しかないので、生活には自転車が必須です。そのことから、自転車は人権と言われています。

自転車なんていらない……と思っていても、隣町でのアルバイトが決まり結局必要に、ということもあります。

4月中は学内が自転車で混雑しすぎて、降りて押すため邪魔ですが、5月以降は空いてきてスムーズに移動できるようになります。

ナントカ病の蔓延か、諦めて授業を切った人の多発か……真相は正確には判明していません。

【つくばの町の特徴②】都心よりも物価が安い

つくばは学生の町だけあって家賃が安いです。

現在、家賃4万円未満で、ある程度広く綺麗なアパートに住めますよ。

念のため虫対策は万全にしましょう。

帰宅して荷物や脱いだ服を置いたら虫が付いていた、ということはしばしばあります。

大体はもはや慣れていくので耐性をつけていきましょう。

筆者はアパート入居前に虫除け燻煙剤のトップブランド・バルサンを焚きたかったのですが、近隣の薬局にありませんでした。

代わりに煙の出ないアースレッドを施しましたが、今のところ部屋は無事です。

一方、大学提供の宿舎は古くて狭いことで悪名高いです。

宿舎を抜け出しアパートへ移ることは脱獄と呼ばれます。

宿舎の実態はここではとても語り尽くせないので是非調べてみてください。

つくばの学食や飲食店は、とてもお得という訳ではありませんが充実しています。

学内の飲食店・売店は約30か所あり、食堂もコンビニもスタバも、福利厚生施設として大学から委託を受けて営業しています。

というのも、筑波には大学生協がないのです。

また、周辺には「○○ランチ」「△△カフェ」といった、都内の地名がつくようなお洒落なお店は少ないかもしれません。

散財や、なんとなく入ったお店のメニューが高すぎて後悔する危険性が低く安心!という点ではメリットとも言えますね。

調べると出てくる魅力は実際にどうなのか?

筑波大学の魅力としてよく紹介される以下の2点について、筆者が実際に暮らしてみて抱いた印象を記します。

①学食が豊富……と言われる割には不便

昼休みが11:25〜12:15と短く早いため、その時間のみ食堂は学生でごった返します。

少し時間をずらせば一気に空くので、できるだけ3限のない日に行くべきです。

価格も、嬉しいくらいに安い……という訳でもありません。

商品の例はこのようになっています。

  • ごく普通の1杯程度の量の唐揚げ丼が450円
  • あまりボリューミーではないそこそこのお弁当が480円
  • 学内約3か所に出店中の「粉とクリーム」のパン詰め合わせだけはランダム8個入りで580円と、単品購入と比べかなりお得

筆者はこの詰め合わせのおかげで、もう「粉クリ」の通常200円以上もするパンを定価で買えなくなりました……(冷凍しておきトーストするととってもおいしいです)!

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②周辺飲食店が豊富……と言われる割にはなかなか行けない

前述の通り昼休みが短い上に、学校が非常に広いことを考えると時間内に移動してさらに食事をして戻るのは至難の業です。

そもそも外食は(学生の町で良心的とは言えど)高価で、学生にとって頻繁には行き難いものです。

筆者の毎日歩く大学前の通りに、個人経営飲食店の集合体のような一角がありますが、未だに入ったことがありません……。

お金と機会を窺って、卒業までに色々行ってみるのが目標であり楽しみと思っています!

おわりに

筑波大学とその周辺の魅力を紹介しました。

よく言われる魅力ポイントが実際にはあんまり……という点もありましたが、少しの不便さもネタにしたり割り切ったりしてなんだかんだ許せてしまうよい大学・よい町です!

先に紹介した学類名をはじめ、短い授業時間や、3モジュール×2学期の「実質6学期制」など、他の多くの大学とは少し違った斜め上感が面白くて筆者は好きです。

都心の異常な物価高や喧噪を避けたい人、自分の専門を狭めたくない人は、ぜひ来てみてはいかがでしょうか。

また、この記事が、もともと筑波に興味があった方が自分に合っているのか考える参考になれば幸いです。




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