はじめに
大学の編入試験についての情報や合格体験記はとても少ないです。
それは編入試験をする人が少ないからなのですが、合格サプリ編集部では全ての受験生を応援するという理念のもと、彼らが一体どのようにして編入していくのか調べて参りました!
上智大学短期大学部から、お茶の水女子大学に編入したyuuさんにお話を伺いました。
yuuさんは、私立大学の短期大学から、国立大学に編入するというとても珍しい経験の持ち主です。
目次
- 1 はじめに
- 2 上智大学短期大学部に入った経緯と、編入を決意した理由を教えてください。
- 3 上智大学の編入試験の仕組みを教えてください。
- 4 試験はどのような内容なのですか?
- 5 「英語が出来る」というと、例えばTOEICでは何点くらい必要なのですか?
- 6 編入試験を受ける人は、どのようなスケジュールで一年を過ごすのですか?
- 7 上智大学ではなく、国立のお茶の水大学に編入するのを決めた理由は何ですか?
- 8 編入試験を受ける学生にとって、お茶の水大学はどのような大学なのか教えて下さい。
- 9 お茶の水大学の編入試験の日程や、内容を教えて下さい。
- 10 具体的に、編入試験のためにどのような対策をしたのですか?
- 11 どのようにして編入試験の情報を手に入れたのですか?
- 12 試験前の一ヶ月の、1日のスケジュールを教えて下さい。
- 13 最後に、編入試験をこれから受けようとしている方々に向けて、メッセージをお願いします!
- 14 おわりに
上智大学短期大学部に入った経緯と、編入を決意した理由を教えてください。
上智大学の外国語学部の英語学科に本当は行きたかったんです。他に合格した大学はあったのですが、自分のやりたかった英語学科には受からなくて、どうしようか迷いました。
浪人することは両親に認めてもらえなかったので、他の大学に行くか、合格をもらっていた上智大学短期大学部の英語科に行くかのどちらかでした。
自分の本当にしたかったことは英語なので、短大の英語科に行くことを決めました。
実は、上智に落ちた人は、上智の短大から上智に編入する人が多いんです。
私の肌感覚ですが、1学年300人のうち、70人くらいは編入するのではないでしょうか。
上智大学の編入試験の仕組みを教えてください。
特別編入と普通の編入があります。
特別編入はいわゆる推薦です。20名くらいがこれで夏休みに決まります。
普通の編入は、試験を受けて編集する方法です。試験は、大学受験と同じ程度の受験料がかかります。
試験はどのような内容なのですか?
学部によってもちろん変わります。
例えば英語科だったら英語の試験、小論文、そして基礎的な知識の話が聞かれます。
法学部や心理学部などになると、英語に加えて専門知識の内容も聞かれるところもあります。
上智大学の英語科を目指すような人は、ハーフの方や帰国子女も多いので、もともと英語が出来る人が多いです。そのため英語で勝負したい人がほとんどです。
ですが、結局専門知識の部分で差がついて落ちてしまうという人もいます。
「英語が出来る」というと、例えばTOEICでは何点くらい必要なのですか?
ボーダーラインがあって、それ以下だとそもそも受験することすら出来ません。
上智大学の英語科に編入したい場合は、TOEICが800点以上ないと受けることができません。
だから、英語のレベルだけでいうと、東大生よりも高いと思います。
※なお、今年からは940点が必要になるそうです。
編入試験を受ける人は、どのようなスケジュールで一年を過ごすのですか?
試験自体は2年生の夏にあります。
多くの人が春から本格的に勉強を始めますが、編入すること前提で入ってきた人は、4月に短大に入学した時から勉強をしていました。
ほとんどの人がTOEICの勉強をするんです。
編入試験用の塾があって、編入試験を受ける人の半分くらいは塾に入っていたと思います。
私は、夏前から、塾には行かないで、勉強を始めました。
上智大学ではなく、国立のお茶の水大学に編入するのを決めた理由は何ですか?
短大時代、ボランティアサークルに入っていたのですが、そこでの経験で学びたいことが変わったからです。
子供たちに英語を教えるボランティアサークルの代表をしていて、学習計画を作るためどうしても「発達心理学」について考える機会が多かったんです。
それで、次第に心理学を学びたいと考えるようになりました。
上智大学でも心理学は学べるのですが、お茶の水大学が得意とする分野の心理学に特に興味を持ちました。
編入試験を受ける学生にとって、お茶の水大学はどのような大学なのか教えて下さい。
特に心理学部は、一人も合格者が出ない時もあるような厳しい大学です。倍率も高いので、しっかり勉強しなければなりません。
上智大学短期大学部からお茶の水大学の心理学部に合格したのは、私が初めてだったそうです。
(上智大学短期大学部から、お茶の水大学の英語科に合格した人は過去にも何人かいます。)
また、お茶の水大学の編入試験は他と違ってスパンがかなり長いので、精神的に厳しいですね。
お茶の水大学の編入試験の日程や、内容を教えて下さい。
一次試験
9月の一次では、筆記試験が課されます。
筆記試験は、心理学部の大学院試験に似た内容のテストが出されます。「この専門用語を説明せよ」という問題が多いので、きちんと勉強しなければ答えることが出来ませんが、勉強さえしていれば書けると思います。
それから、小論文でA3を二枚程度書くという試験も同時にあります。これは、説明しさらに自分の考えを述べるという問題です。
英語の筆記試験は、普通の英語のテストと思っていただければ大丈夫です。ただし、今年はTOEICのみで英語力を判断するそうです。
しかし、試験内容はすぐに変わるかもしれないので、お茶の水大学のホームページを常にチェックしておくことをお勧めします。
お茶の水大学の編集情報を見る
二次試験
10月の二次試験は面接です。
「志望理由をいってください」「最近読んだ本は何ですか。」「自分の一番頑張ったことは何ですか」「何故でこの学部を選んだのですか」という質問がされます。質問内容は大体どの学部でも似た内容なのだそうです。
一次試験ではかなり人がいたのですが、二次試験では10分の1くらいに減っていました。
心理学部の面接は、学部の教授全員に対して私一人だけで対峙して質問を受けるので、かなり怖かったです。
観察役の人もいて、ひたすら私の言動をチェックしているんです。
心理学の人だから余計に心を見透かされているような気がして、緊張しました。
具体的に、編入試験のためにどのような対策をしたのですか?
用語問題の対策
筆記試験は、心理学の検定のテキストがあるので、それを勉強しました。
用語説明の問題が多いことは知っていたので、用語を見るとそれをきちんと文章に書いて説明出来るかどうか確かめました。
でもそれだけでは漏れも多いので、難しい用語に関しては自分で専門書を読んで説明出来るようにしました。
論述問題の対策
自分で問題を作って、自分なりに独自で解答を作って、考える練習をしていました。
その時も専門書を図書館で借りたりして勉強していました。
どのようにして編入試験の情報を手に入れたのですか?
私は短大時代の教授に色々な情報を教えてもらいました。また、知り合いのつてをあたって、お茶の水大学に編入した方を紹介してもらい勉強方法などを教えてもらいました。
その方は上智から編入した訳では無いのですが、とても参考になりました。
試験前の一ヶ月の、1日のスケジュールを教えて下さい。
1日8時間ほど勉強していました。
ご飯以外は勉強というかんじでした。
でも勉強ばかりしていても疲れますので、たまに映画も見ました。
土日はバイトして、サークルの仕事もやりました。
友達が電話してくれて応援をしてくれたのは本当に嬉しかったです。
最後に、編入試験をこれから受けようとしている方々に向けて、メッセージをお願いします!
編入って途中から入るから、仲間の面で不安なことがあるかもしれないけれど、意外と大丈夫です!
編入生同士で友達が出来るのはもちろんですが、サークルに入ればすぐに友達ができます。
勉強にも意外とついていけます。編入試験でかなり勉強しているから、心配しなくても大丈夫ですよ。
頑張って、自分の道を切り開いて下さい!
おわりに
実際、yuuさんはお友達が遊んでいる時に大学受験生時代並みの勉強を続けなければならないことは辛かったそうです。
筆者もインタビューしながら、おそらく大学入試でその大学に入る方が、楽なのではないかと思いました。
やはり友人が大学生活を謳歌している横で自分だけ勉強するのはかなりストレスがたまることだと思います。
しかし、編入試験を受けると決めたら、それはそれです。ひたすら勉強して、自分の未来を勝ち取って下さい!