はじめに:本を速く読みたいと思っているあなたへ贈る読み方のコツ
この記事を読んで頂いている方の多くは、「本をたくさん読みたいとは思っているが、時間がない……」と悩んでらっしゃると思います。
YouTubeの動画やTwitterなどのSNSのテキストとは違って、本を1冊読むというのはとても大変な仕事です。
厳密な意味で「本を1冊読む」となると序章から終章まで一言一句読まねばならないことになりますが、そんなことは現実的ではありませんよね。
限られた時間で本を読まねばならない以上、ある程度読む箇所と読まない箇所を選別する必要があります。
では、どうすれば短時間で読む箇所を判断し、本の内容を理解できるようになるのでしょうか。
そこでこの記事では、時間のない高校生が本を速く読むためのコツを3つ伝授します。ぜひ最後まで読んで、今後の読書生活に役立ててくださいね。
目次
多くの人が誤解している本の読み方:本を読むのが遅い原因
本を速く読むためのコツを伝授する前に、本を読むのが遅くなる原因について整理しておきましょう。
本を読むのが遅くなる原因は、大別して以下の3つです。
- 本を最初から最後まで読もうとしている
- 読んでいる途中に意味のわからない箇所が出てくる
- 読んでいる途中で前の内容との脈絡を忘れてしまう
①「本を最初から最後まで読もう」としたら、時間が足りなくなるのは当たり前ですね。
本を読む目的は情報を得ることであって、最後まで読むことではないのですから、読むべき箇所は選別しなければなりません。
また、②「読んでいる途中に意味がわからない箇所が出てきてページをめくる手が止まる」ということもよくあります。
単純に出てくる単語の意味がわからないならググればいいのですが、厄介なのは「日本語としての意味はわかるけど文章の中での意味がわからない」というパターンです。
現代文で出題されるような難解な評論を読むときによくあるパターンですよね。本を速く読むためには、このパターンを攻略しなければなりません。
さらに、③「読んでいる途中で前の内容との脈絡を忘れてしまう」こともよくあります。特に分厚い本を読むときに多いですね。
常に直前までの内容を整理しながら読まないと、最後まで読んでも「結局何の話だったんだっけ?」となりますから注意が必要です。
以上の3つが、本を読むのが遅くなる原因です。この3つの原因を踏まえて、本を速く読むコツをご紹介します。
時間のない高校生のための本の読み方のコツ3選
本を速く読むためには、
- 本を最初から最後まで読もうとしている
- 読んでいる途中に意味のわからない箇所が出てくる
- 読んでいる途中で前の内容との脈絡を忘れてしまう
という3つの原因を全て攻略する必要があります。
この記事では、原因①の攻略法として
- 「『読む』ではなく『探す』」
という方法を紹介し、
原因②と③の攻略法として
- 「探している内容に関連することを書き留める」
- 「書いた内容を他人に公開する」
という方法を取り上げます。
本を読むのが遅い原因がわかっている人は、当てはまる原因の攻略法から見てみてくださいね。
本の読み方のコツ①:「読む」のではなく「探す」
本を速く読む1つ目のコツは、
「本は『読む』のではなく『探す』ものだ」
という考え方を持つことです。
この記事で何度も言っている通り、本を読む目的は情報の入手です。本を読むこと自体は、本を読む目的にはなりません。
ですから、本を読むときにはまず「この本を読んで知りたいこと」を明確にして、知りたい情報を探すように読むことを心がけましょう。
さて、読んで入手したい情報が決まったら、効率よく情報を探さなければなりません。どうすれば素早く知りたい情報を見つけられるのでしょうか。
年間200冊読む私の経験上、以下の手順を取れば効率よく情報を見つけられます。
- 知りたい情報のキーワードを予め考えておく
- 目次から関連が強そうな項目(例:43ページから55ページの〇〇という項)を見つける
- その項の中のページを流し読みして、決めておいたキーワードがあるかどうか確認する。
- キーワードを見つけられたら、その直前直後の情報を念入りに読む
インターネットで情報を調べるときは、Googleでキーワード検索しますよね。本を読むときにも同じことをすれば良いのです。
例えば「わかりやすい文章の書き方を知りたい」という目的で本を読むならば、「文章」・「書き方」がキーワードとして考えられます。
おそらく「文章の書き方テクニック〜」のような項目があるはずですから、その項目の中で「文章の書き方」が明示されている箇所を探せばいいわけですね。
キーワードが見つけられないときは、Googleで検索して関連用語を調べてみるのをおすすめします。ぜひお試しあれ!
本の読み方のコツ②:探している内容に関連することを書き留める
本を読む目的を決めて、キーワードをもとに知りたい情報を見つけられたら、ぜひその情報を書き留めてください。
あなたが知りたい情報は、本の中で1箇所にまとめられて紹介されているとは限りません。
ですから、あなたは目的に合わせて本の中を行ったり来たりする必要があります。
前後の脈絡がない部分を連続して読むと、「あれ、さっきのページでは何て書いてあったっけ?」と、入手すべき情報を忘れてしまう恐れがあります。
そのような状況を回避するために、入手した情報は逐一メモしてほしいのです。
メモする媒体は何でもいいのですが、後から見やすいようにパソコンやスマホのメモ機能、お手持ちの手帳などを使うのがおすすめです。
メモする癖をつけておくと、入手すべき情報を忘れないようになるのはもちろん、一見して読みにくい箇所に出会っても蓄積した情報と関連づけて理解しやすくなります。ぜひお試しあれ。
本の読み方のコツ③:書いた内容を他人に公開する
みなさんは本を読んだ後に、友達に「その本どんな内容だったの?」と聞かれて「うっ……!」と返答に窮した経験はないでしょうか(私はあります)。
せっかく本から知りたい情報を入手しても、その情報を頭の中で整理できていなければ使い物になりませんよね。
しかし、分厚い本から得られた重厚な情報を頭の中で整理するのは簡単ではありません。どうすれば、入手した情報をうまくまとめられるのでしょうか。
私の知る限り、最も効果的な情報整理手段は「入手した情報を他人にまとめて紹介する」ことです。
他人に紹介することを念頭において情報を整理すると、自分のためだけに整理するより一層丁寧にまとめられます。
直接口で伝えるのでもいいですし、noteやTwitterなどのウェブサービスを使って不特定多数の人に伝えるのでも構いません。
ただし、他人に紹介する以上は、その人から感想を聞くようにしてください。感想を聞くことで、次からもっと丁寧に情報をまとめられるようになります。
情報をまとめる技術は、本の内容を自分が使える形にするために必要不可欠な技術です。周囲の友達を利用して、本を読む技術を高めていきましょう!
おわりに:本の読み方のコツを学べば、勉強がもっと楽になる
この記事では、本を読むのが遅くなる原因について分析し、その原因を踏まえた上で本を速く読むための3つのコツを紹介しました。
最後に、この記事で紹介した本を速く読む3つのコツを改めてまとめておきましょう。
- 「読む」のではなく「探す」
- 探している内容に関連することを書き留める
- 書いた内容を他人に公開する
本を読むコツを身につければ、勉強するときに教科書・参考書を読むのも速くなります。
教科書や参考書の内容を素早く吸収できるようになれば、もっと楽に勉強できるようになりますよね。
本を速く読む技術は、読書以外の場面でも幅広く利用できます。この機会に、ぜひ身につけてみてくださいね!