高校生が独学で第二外国語を習得する方法〜フランス語の場合〜

はじめに:英語以外の外国語を独学したい高校生のために

突然ですがみなさん、英語以外の外国語に興味はあるでしょうか。

話者が英語に次いで二番目に多い中国語。日本語に近くて学びやすい韓国語。おしゃれなフランス語。かっこいいドイツ語。

高校生にとって外国語と言えば英語でしょうが、世の中には英語以外にも役立つ外国語がたくさんあります。

これからの時代、英語は知っていて当たり前になっていきますから、英語以外の外国語を知っていることは強力な武器になります。

しかし時間のない高校生にとって、英語以外の外国語を自分で学ぶのは大変ですよね。

そこでこの記事では、半年で高校生が外国語の基礎を習得する方法を、フランス語を例に紹介します。

筆者は、この記事で紹介する方法を用いて、半年でフランス語検定3級に合格しました。

みなさんもこの記事で紹介する方法を用いれば、半年で外国語の基礎が身につきますので、ぜひ最後まで読んで実践してみてくださいね。

高校生のためのフランス語独学法①:発音を極める(最初の2週間)

発音の重要性

外国語を学ぶ上で最初にクリアすべき課題は発音です。

言語は元を正せば音になるので、音を正しく作る(発音する)ことができなければ言語を正しく理解できません。

それに、単語を覚えるときに発音があいまいだと非常に覚えにくくて困ります。

ですから、面倒くさくても発音はしっかりマスターしておきましょう。

発音の練習法

発音の練習に必要なのは、辞書と音源付き入門書です。

入門書は音源さえ付いていれば何でもいいのですが、フランス語に関して言えばアテネ・フランセという語学予備校が発行している以下の書籍がオススメです。

アテネ・フランセ編『ゼロからスタートフランス語 文法編』ジェイ・リサーチ出版、2008年。Amazonリンクはこちらから
入門書の最初の方のページに、大抵の場合発音規則が掲載されています。

入門書に掲載されている発音規則はどれも重要なものばかりなので、しっかり覚えなければなりません。

しかし入門書には「その文字がどんな音なのか」は掲載されていても、「その音をどう出すのか」は掲載されていない場合が多くあります。

「その音をどう出すのか」ということについては、辞書の最初の方のページに掲載されているので、発音規則を学ぶときは辞書を片手に置いておくようにしましょう。

必要なものが揃ったら、以下の手順で発音を練習してみてください。

まず、辞書を見ながら発音を作る口の形を確認しましょう。鏡を見ながらやると効果的です。

次に、入門書の音源を聴きながら実際に発音してみましょう。このとき、音源の音声と自分の発音がどれくらい違っているかをチェックしてみてください。

音源の音声と自分の発音との間に違いがなくなるまで、上の2つの行程を何度も繰り返しましょう。大変ですが、ここが一番重要なポイントなので頑張りましょうね。

高校生のためのフランス語独学法②:文法を極める(1〜4ヶ月目)

教科書をひたすら和訳する

発音がある程度完成したら、文法の習得に移りましょう。

文法を習得する方法は極めてシンプルです。

入門書に掲載されているフランス語の文章を、単元ごとにひたすら和訳していくだけで良いのです。

入門書は文法の単元ごとに構成されているので、一単元ごとに例文を和訳していけば自然と文法をマスターできます。

一日一単元ずつ、コツコツ和訳していきましょう!

わからない単語をマイ単語帳にメモする

フランス語の文章を和訳していると、大抵の場合わからない単語に出くわします。

和訳するときに単語の意味を辞書で確認するのは当たり前ですが、そこでほったらかしにせず、マイ単語帳に調べた単語を書き込むようにしましょう。

マイ単語帳の媒体は何でも構いません。アナログが良いという人はペラペラ捲るタイプの単語帳で、デジタルが良いという人はQuizletなどのアプリを活用しましょう。

iOSユーザーの方は
こちら、Androidユーザーの方はこちらからダウンロードできます!

マイ単語帳にメモしたフランス語の単語は、1日あたり20個覚えるようにしましょう。寝る前に覚えると効果的です。

和訳できた文章を、暗唱できるようになるまで音読する

文章を和訳して、わからない単語をマイ単語帳に記録したら、和訳した文章を暗唱できるようになるまで音読してみましょう。

外国語の学習者にとって、文法は文章を読む前提となる知識です。

外国語学習者は、文法をただ理解するだけでなく、文章を読んでいるときにいつでも文法の知識を引き出せるようにしておかねばなりません。

文法の知識を頭に叩き込むには、その文法事項を使って書かれた文章を身体に染み込ませるのが一番です。

文法を理解した上で、文章を何度も何度も音読し、暗唱できるようにする。そうすれば、文法の知識が頭にガッチリと根付きます。

暗記を面倒くさく感じる人もいるでしょうが、何度も何度も音読すれば自然と覚えられるようになりますので、根気よく音読してみてくださいね。

高校生のためのフランス語独学法③:仏検3級対策(5〜6ヶ月目)

発音をマスターし、基本的な文法を覚えたら、習得した知識を使って仏検(実用フランス語検定試験)3級を受験してみましょう。

仏検3級は基本的な文法理解の目安になるレベルなので、仏検3級に合格すればフランス語の基本を理解したと言えるでしょう。

仏検3級の合格点は100点満点中の60点で、大体6割前後の受験者が合格します。しっかり対策すれば合格できる試験なので、ぜひチャレンジしてくださいね。

3級対策用の問題集を解く

仏検3級対策として初めにやるべきことは、問題集を買って一通り問題を解くことです。

意外と解けない問題もたくさんあると思いますが、覚えた知識を総動員して解いてみましょう。

間違えた問題は後で復習するので、自分でわかるようにチェックマークを入れておいてくださいね。

間違えた問題の文章を和訳する

問題集に掲載されている問題を一通り解き終えたら、間違えた問題の文章を和訳してみましょう。

仏検3級で問われるのは、主として文法事項です。したがって、仏検3級の問題を間違えるということは、文法事項の学習が不足しているということになります。

文法の力を強化するには、文章を和訳するのが一番です。和訳するときに、否が応でも文法を意識するようになりますからね。

というわけで、間違えた問題がある場合は、一つずつ和訳していきましょう。和訳してわからない単語が出てきたら、逐一マイ単語帳に書き込んでいってくださいね

和訳した文章を、暗唱できるようになるまで音読する

間違えた問題の文章を和訳し終えたら、その文章を暗唱できるようになるまで音読してみましょう。

仏検3級の問題文は、文法事項を意識して作成されています。その問題文を覚えれば、自ずとフランス語の文法が頭に染み込んでくるはずです。

入門書を読んでいたときと同じように、何度も音読してフランス語の文法を頭に叩き込みましょう!

3級対策用の単語帳を使って必修単語を覚える

文法事項を徹底して覚えるだけでも仏検3級は合格できるのですが、保険のために3級対策用の単語帳を使って語彙力を増強しておきましょう。

仏検3級対策用の単語帳はたくさん出版されているのですが、個人的なオススメはこの単語帳です。

川口裕司・菊池美里・松澤水戸著『仏検3級準拠 頻度順フランス語単語集』駿河台出版社、2014年。Amazonリンクはこちらから
マイ単語帳を1日20個ずつ、仏検対策単語帳を1日30個ずつ覚えていけば、かなりの語彙力を身につけられるはずです。コツコツ継続していきましょう。

おわりに:半年あれば、高校生でも第二外国語を独学できる!

いかがでしたか?

この記事では、半年間で外国語の基礎文法を独学する方法について、フランス語を例に解説していきました。

最後に改めて、大まかな学習の流れを確認しておきましょう。

  1. 発音を極める:最初の2週間
  2. 文法を極める:1〜4ヶ月目
  3. 実践練習(3級対策):5〜6ヶ月目

どの外国語を学ぶにせよ、大事なことは学習の継続です。やる気がない時でも、1日10分くらいは外国語に触れる生活をしましょう。

それでは!!

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