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高校数学 至極の有名問題240の特長
【高校数学 至極の有名問題240】①難易度の幅が広く、かつ網羅性が高い
この本は2023年6月現在における市販の網羅系参考書の中で、私が書店で類書と比較した限りトップクラスに問題の網羅性が高い(カバーしていない種の問題が少ない)という特徴を持つ参考書です。
この本に掲載されている問題を初めから解くだけで、各分野を得意にするために必要十分な量の知識が学べるため、とても学習効率が良いです。
ただし膨大な問題量があるわけではなく、その1題から様々なことを学べるような問題が多いように構成されています。
また、難易度の幅がかなり広いことも特長といえます。
基礎的な話題が多いので数学が苦手でも手をつけることができる一方、凄まじく難しい問題も掲載されているので、数学が得意な人も退屈することなく学習できます。
数学が苦手な方は基礎的な部分のみを読むことで、数学が得意な方は発展的な部分のみを読むことで効率的な学習ができます。
もし分野ごとに得意不得意の偏りがある場合は、苦手な分野は基礎的な部分を中心に学習して、得意な分野は発展的な部分も学習することで効率的な学習ができます。
【高校数学 至極の有名問題240】②解説が問題の背景知識に触れていて興味深い
この本の最大の特徴は、解説が背景知識を多く説明していることです。
背景知識とは問題を作成するにあたって作問者が参考にした元ネタ、言わば手品のタネのようなものです。
例えば、数列{[nφ]}と数列{[nφ²]}のいずれか一方に現れる数の集合は自然数集合に一致するか?という有名な問題があります。
この問題の背景には実はレイリーの定理という整数論の定理があり、その結果から着想を得て作られた問題となっています。
こういった、問題の背景にある数学的な知識を背景知識と言います。
問題の背景知識が何であるかに気付くことは、数学に精通している大人ならできても、初学の高校生にはかなり厳しいです。
こういった背景知識は市販の一般的な参考書に載っていることもありますが、この本はその量が卓越しているために他を圧倒する知識を身につけることができます。
問題の見た目が違っていても背景知識が同じである問題は多いため、その知識を身につけることができれば、他の多くの問題を楽に解くことができるようになります。
【高校数学 至極の有名問題240】③Web上でも見られるため、利便性が高い
著者が、本書とほぼ同じ内容をまとめたWebサイト(有名問題・定理から学ぶ数学)が存在するため、登下校などのスキマ時間でも楽に閲覧することができます。
いつでもどこでも気が向いたタイミングで復習ができる、すなわち復習の機会を設けやすいということは内容の定着に大いに役立ちます。
スマホから見られるので、受験生にとって勉強に取り組むハードルを低くすることにも役立ちます。
また、そのサイトを見ることで本を購入する前に内容を見ることができます。
本の購入前にそれが自分に合っているのかという不安があっても、サイトを見る事で解決できる場合が多くあるでしょう。
この記事を読み終わって、もしこの本に興味を持った場合は(https://wkmath.org/index.html)にアクセスしてみてください!
高校数学 至極の有名問題240のおすすめの勉強法・使い方
【高校数学 至極の有名問題240】①興味のある分野から順に深く学ぼう!
この本のおすすめの使い方は、受験までの時間的余裕の有無によって変わると思うのでそれぞれの場合について説明します。
<受験まで時間的余裕がある場合>
興味のある分野の問題から解いていくことで楽しく勉強でき、更にその分野に対する絶対的な得意意識ができ上がります!
どの問題から取りかかるかが重要になる試験本番では、得意分野があることはとても有利になるでしょう。
<受験まで時間的余裕がない場合>
得意にしたい分野、または絶対に苦手意識を払拭したい分野に絞って問題を解きましょう!
1つでも得意分野があること、苦手分野がないことも数学の得点を安定させる上でとても重要です!
【高校数学 至極の有名問題240】②解けなかった時はなぜ解けなかったかを考えよう!
初見の問題を解く際、考えてもどうしても解けず、解説を読むことになる問題はあると思います。重要なのはそこからの取り組み方です。
解説を読む際、決して答えを暗記するのではなく、なぜ自分がその答えを出せなかったか、次どうすればその答えに至れるかをじっくり思考しましょう。
答えを暗記してしまった場合、そこから得られることは「この問題はこうすれば解ける」というたった一つのことのみです。
そしてその知識は全く同じ問題が出るような定期試験くらいにしか活かせず、いつまで経っても初見の問題は解けるようになりません。
一方で、答えを出せなかった原因とその答えを出すための方法をじっくり思考すれば、暗記なしにその問題を解けるようになります。
そしてその答えに至るまでの思考過程は他の初見の問題へ応用させることができます。
こういった思考過程を積み重ねていくことで、初見の問題に対するアプローチが洗練されていき、試験での高得点が望めるようになります!
余力があれば、解けなかった原因とその改善方法を一冊のノートにまとめてみましょう!そうすれば一気に復習ができて便利です!
【高校数学 至極の有名問題240】③解き直しで完璧にしよう!
せっかく一度身につけた知識でも頭から抜けてしまえば意味がなく勿体無いので、ぜひ解き直しをしましょう。
数学がとても得意な方は、一回目で完璧な理解を目指す意識を持って勉強するのも良いでしょう。
実際、僕は得意としていた整数問題はその意識を持って一回目で仕上げましたが、苦手としていた図形問題は復習を重ねることで知識を身につけることに成功しました。
皆さんもぜひこの本を使うことで数学の知識を深め、得意科目に仕上げましょう!