はじめに
国公立の併願先として早稲田や慶應を検討しているものの、入試方式がいくつもあり分かりづらい人もいるのではないでしょうか。
そんな方へ向けて、今回は早慶の経済・商学・法学系統の国公立志望が併願しやすい学部の入試科目や入試日程、狙い目の入試方式も紹介しますよ!
その上で共テの出願の際に何に気を付ければよいのか、一般入試の出願先はどう選べばよいのかなども説明します。
目次
併願校の選び方
そもそも併願校はどう決めればよいのでしょうか。
まず第一に、国公立第一志望の人は併願校対策に時間を使い過ぎないようにすることが大切です。
その点で、一番いいのは私大の共テ利用方式を利用することです。
しかし、共テ利用はボーダーが高くなる傾向にありますし、すべての大学・学部にある入試方式ではないので要注意です。
また、共テ利用にどの科目が使われるかも大学により違うので必ず確認しておきましょう。
共テ利用は取れたらラッキー程度に考えておくのが良いでしょう。
それでは、共テ利用に頼らない一般入試の私大併願先はどう選ぶのが良いのでしょうか。
私の受験経験上、私大の社会は国公立と相性が悪いといえます。
というのも、私大の対策は細かい知識まで徹底的にやる必要がある一方で、国公立はおおまかな流れをおさえて、記述対策をする必要があるからです。
その点、社会の代わりに数学を使える大学・学部は国公立志望者が併願するのには狙い目です。
私大向けの社会対策が不要なだけでなく、数学を利用する方式は倍率が低くなりやすいという利点もあります。
この記事では、数学が使える(2025年10月現在)入試方式を中心に、下記の表に掲載されている学部を紹介していきます!
早稲田大学
【共通テストが高得点だった人におすすめ!】政治経済学部
出題科目:総合問題(国語・英語の長文各1題と英作文)
二次試験が国公立入試直前なので、国公立対策との兼ね合いを考え、出願するか決めましょう。
総合問題は、国語の長文、英語の長文、英作文からなるもので、難易度が低めなため、高得点勝負になりがちです。
国公立向けの対策をしてきた人は、これといった対策をしなくても戦えるでしょう。
過去問を数年分やっておけば大丈夫です。
また、総合問題は問題数が少ないので一題一題、取り切れるかどうかが非常に重要になります。
例年、合格最低点は共テ+二次試験の合計で150点程度です。
二次が高得点勝負になりがちなことから、共テで差をつけられると厳しい戦いになります。
共テは、最低でも80〜82%程度取れていると安心です。
【共通テストが高得点だった人におすすめ!】法学部 数学選択
出題科目:外国語、国語
英語は標準的な問題で、私立特有の難単語だらけということはありません。
過去問をやって不安なところがあれば大問別の対策をする、という方針で対策をするのが良いでしょう。
国語は古文、漢文、現代文(2024年度入試まで)からなる問題で、古漢は国公立向けに記述対策をしている人であればそこまで難易度は高くありません。
ただ、2024年度入試の現代文はかなり難しく、非常に難解な文章が出題されました。
数学は共テの点数が合否判定に使われるため、2次試験はありません。
その点で、受験するのは外国語、国語のみで負担が少なく、また、私立の社会対策をする必要がないという利点があります。
共テがうまくいかなくても2次で挽回可能なので、積極的にチャレンジしてみてください。
実際、私は共テ数学が143点でしたが、無事合格できました。
【数学が得意な人におすすめ!】商学部 数学型
出題科目:外国語、国語、数学
数学で記述をやっている人には有利な入試方式です。
商学部の数学は難易度が高く平均が低くなりがちで、受験者平均点が一桁になる年もあります。
ただ、偏差値換算で得点が出て、その点数が合否判定に使われるので、結果的に社会より得点がよくなることもあります。
難易度の高さゆえに、記述で他の受験生よりも少しだけでも多く得点できると一気に偏差値が伸びるので、数学が得意な人は、かなりいい点数が期待できるといえるでしょう。
逆にいえば、数学が苦手な人にとっては高得点は取れなくても平均点くらいは取りやすいともいえます。
早稲田大学共通テスト利用
学部によって共通テストのどの科目が合否判定に使われるのか違うので、きちんと入試要項で確認しておきましょう。
また、早稲田大学の共テ利用はボーダーが高くなりがちなので、共テ利用で合格できることを前提に勉強計画を立てるのはやめた方が良いです。
必ず合格したい大学・学部は共テ利用だけでなく一般も出願しておくのがよいです。
慶應義塾大学
【共テがあまりうまくいかなかった人におすすめ!】経済学部 A方式
出題科目:数学、外国語、小論文
社会の代わりに数学で入試ができるという点で、私大向けの細かい知識を入れる必要がないという利点があります。
地歴の知識に自信があるという方は、もちろんB方式(社会、英語、小論文を使う入試方式)でもよいでしょう。
二次試験は、数学、英語ともにマーク式と記述式の併用です。
数学、英語のマーク式で一定点数以上取らないと、記述式および小論文が採点されないという仕組み(2024年度入試時点)なので、きちんとマーク式で得点を取りきる必要があります。
小論文はオーソドックスなもので、国公立向けに国語の記述対策をしてきた人は、ほぼ対策しなくてもよいでしょう。
過去問を数年分やって形式に慣れておけば大丈夫です。
ただし、私大の文系学部でありつつも、理系受験生もいるという点には注意が必要です。
このことが懸念ではあるものの、出題範囲は文系数学なので十分戦える内容ではあります。
【小論文は嫌だという人におすすめ!】商学部 A方式
出題科目:外国語、国語、社会
商学部のA方式は、社会も数学も必要な点に注意が必要です。
私大の社会に不安がある人も、社会は配点が全体の1/4と低めなため、他教科で十分合格圏内まで行けるので心配し過ぎる必要はありません。
ただし、社会が課されるとはいえ、数学も出題されるため、理系受験生も出願しているので文系受験生は要注意です。
英語に関しては、私大特有の超難関語語彙問題など奇抜な問題が少ないので対策しやすいのが特徴です。
速読は共通テストで必須であり、選択肢を絞る技術などは国立大の入試でも必要なのでハードルは高くないといえるでしょう。
また、この入試方式は小論文がないというのも大きな魅力です。
慶應を受けたいけど小論文は嫌だという人におすすめです。
慶応義塾大学共通テスト利用
慶応義塾大学は共通テスト利用入試を実施していません。
また、二次試験の合否判定にも共通テストの結果は一切使われません。
そのため、共テがあまりうまくいかなかったという人におすすめです。
おわりに
国公立の併願先の早慶として、主に数学が使える方式や私大向けの対策を徹底的にやらなくても合格しやすい方式を紹介しました。
共通テスト対策に時間を割けそうな人は共テ利用で合格を狙ってみてもよいのではないでしょうか。
共テで80%以上取れた方は、早稲田政経、法がおすすめです。
また、数学が得意なら早稲田商で有利に戦えるでしょう。
一方で、共テがうまくいかなかったという方には慶應がおすすめです。
ただし、結局は自分がやりたいことを重視するのが一番です!
やりたいことができる学部なら大学生活も楽しくなるでしょう。
自分に一番よい選択は何か、この記事を参考にしながら考えてみてください。