はじめに
皆さんの中には、早稲田大学商学部を志望する人がいらっしゃると思います。
ただ、実際に早稲田大学に行く機会が少ないために、早稲田大学商学部には実際にどのような授業があるのかなど大学生活の「リアル」を知ることができない人も多いかもしれません。
この記事では、早稲田大学商学部で開講されている、「トラック」や面白い授業の最新情報を、実際に通っている筆者の意見も交えながら紹介しますよ!
目次
【早稲田大学商学部】トラック制度
【トラック制度①】トラックとは?
そもそもトラックとは、3年次から所属するゼミを、科目系統ごとに分けたものです。
簡単にいうと、大学の学科や専修のようなものですよ。
そもそも、早稲田大学商学部には学科や専修が無いため、代わりにトラック制度が存在します。
2024年度より、現行のトラックから再編され、6つのトラックが編成されるんです。
ここからは、2024年度以降のトラックについてみていきますよ!
①経営トラック
現代の経営について、経営組織論や経営戦略論などの観点を交えながら学んでいくトラックです。
現代に関しての経営理論だけでなく、経営史を学ぶなど、過去の先人たちの行動・理論についても学ぶことができ、とても魅力的ですよ!
②会計トラック
必修科目である基礎会計学で一部を学んだ、財務会計論・管理会計論の、さらなる発展的な内容を中心に学ぶトラックです。
簿記や、公認会計士や税理士になるための基本的な科目についても学ぶことができて、将来この系統の職種につきたい人にはおすすめのトラックです!
③マーケティングトラック
市場内で、製品やサービスを創造・供給し、それを流通させるのに必要なスキルについて学ぶトラックです。
流通論・広告論・消費者行動論・マーケティング戦略論など、非常に実践的な理論を学ぶことができます。
将来マーケティング部門に配属された際に非常に有用な情報を得ることができるため、非常に魅力的なトラックですよ!
④保険・リスクマネジメントトラック
保険企業についてだけでなく、リスクマネジメントについても、保険論と絡めながら学ぶトラックです。
以前は他のトラックの一部に組み込まれていたのですが、2024年度より、「保険」という、他の分野に比べて狭い分野であるにもかかわらず、独立して設置されるそうですよ。
保険を専門としている教授曰く、日本で初めて保険を専門とした学系が設置されるそうであるため、保険に興味がある人はぜひ所属してほしいです。
⑤ファイナンストラック
金融の基本理論を理解したうえで、企業金融論・証券論など、企業にかかわる金融分野の科目を中心に学習するトラックです。
数理ファイナンスなど、数字を多く使う学問の一つであり、1・2年次に金融に関する基礎科目をしっかりと学習する必要があるため、選択必修科目の「金融入門」を履修後に所属する方がいいでしょう。
⑥ビジネスエコノミクストラック
経済社会と産業社会を、主に経済学に関連させながら、発展的に学ぶトラックです。
以前は経済トラックと産業トラックに分かれていましたが、分野の関連性もあるからか、2024年度より統合されますよ。
経済史など、歴史について学ぶ機会が他のトラックよりも多く設定されています。
ちなみに、自分の所属しているトラックで提供されている授業以外でも受講することはできます。
自分のトラックの指定されている講義だけではなく、トラックにとらわれずに、興味のある講義を受講しましょう!
【トラック制度②】「ノンゼミ」とは?
高校生の皆さんからしたら、全員がゼミに入ると思っているかもしれませんが、少なくとも、早稲田大学商学部は該当しません。
実は、早稲田大学商学部では、約3割の学生がゼミに入らない、入ることができない、という現実があり、ゼミに入らなかった・入れなかった学生は「ノンゼミ」と言われています!
ノンゼミの人は、ゼミに所属しないため、卒業時に「卒論」を書かずに卒業することができます。
ただし、ゼミの授業や卒論の単位がない分、他の学生よりも多くの授業を受講する必要がありますよ。
ノンゼミは、卒業論文など、卒業時に大きな負担となる物が存在しないため、気持ち的には楽になります。
簡単な授業を多く受ければ、他の学生よりも簡単に卒業できるため、そのような観点であれば、ノンゼミでもメリットがあります。
一方、難関大学になればなるほど、ゼミの先生の推薦により企業に就職できるケースも少なくはないんですよね……。
その恩恵を受けることができないのはデメリットとして挙げられます。
【実際の早稲田生が勧める!】商学部の面白い授業
商学部だけではなく、早稲田大学の一部学部では、個人や企業の寄付により開講されている寄附講座・提携講座という講義があります。
商学部には、特に多くの企業から講義が提供されているんですよ!
これらの講座では、企業の方々が、将来のビジネスにも関わるテーマについて、さまざまな観点から教授してくださいます。
講義によっては、毎回異なるゲストスピーカーを招き、その講義のテーマに収まらないほど、多くの有用な情報を学ぶことができるんですよ!
今回は、2023年度に商学部に提供されている寄附講座・提携講座の一部を紹介していきます!
【商学部の面白い授業①】株式会社電通デジタル寄附講座 『実践顧客基点のデジタルトランスフォーメーション』
この講義はドコモやパナソニックなど様々な企業のDXの実態について学び、社会で働くうえでどのようにデジタルを使っていくかの理解を深めていく授業です。
というのも、新型コロナウイルスのパンデミックにより急拡大したIT需要は、大変大きなものであり、現在もその需要は拡大し続けていますよね。
それに反して、デジタルに対応できる人が少ないために、デジタル化に対応しきれないことが国内の大きな課題となりました。
株式会社電通デジタルさんは、このような状況を大変危惧していらっしゃいます。
その上で、国内のDX(デジタルトランスフォーメーション)人材を創造・育成し、日本社会全体の活発化を目的として、この講義が開講されているんですよ。
電通デジタルさんの、最新の事例とともに、非常に実践的な講義を受けられるため、デジタル分野に興味のある方はぜひ入学後に受けてほしいです。
【商学部の面白い授業②】あいおいニッセイ同和損害保険株式会社提携講座 『新時代の保険-新しいリスクと、保険業の挑戦』
この講義は、あいおいニッセイ同和損害保険の今まで培ってきたノウハウをもとに、今後の保険会社のあり方について学ぶ授業です。
テクノロジー化やグローバル化が進む現在、リスクの幅も大きくなっており、保険業界の役割や方向性も変質しています。
この講義では、デジタル化や少子高齢化の現代のトレンドを交えた非常に有用な情報を得ることができるんです!
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の代表取締役社長や、他企業の方など、多くの方がゲストスピーカーとして講演してくださるのも魅力的な点の一つです。
金融などとリンクさせた講義が展開されるため、保険業界だけでなく、金融業界全般に興味のある人にとっても興味深い講義がなされるんですよ!
金融業界全般に興味のある方にはぜひ受けてほしい講義です。
【商学部の面白い授業③】早稲田大学商学部 起業家養成講座
商学部では、早稲田大学OB起業家の有志の寄付による、「起業家養成講座」というものを毎年実施しています。
OBたちが起業家になるまでの学生生活など、先輩方の貴重なエピソードを聞くことができる、滅多にない機会になっているんですよ!
現代のトレンドに合わせた、AIに関する話など、若い起業家による、非常に実用的な話を聞くことができます。
早稲田大学入学後、誰でも取ることができる授業であるため、少しでも起業を考えている方は、ぜひ受講してほしいです。
おわりに
この記事では、用語だけを見てもよくわからない「トラック」や、独自の面白い授業を紹介しました。
早稲田大学商学部にしかない良さがあるため、他の大学の商学部とも比べながら、志望校選びをしてほしいです!